EYEを見て考えたこと
2019-02-26 12:52:18
テーマ:アート
SUJIです。こんにちは。少なくとも北カリフォルニアは雨です。さっきメンロパークの昔の友達からメールが来たんですが、ずっと雨だと嘆いてました。彼女は毎朝、ジョッギングしているので、雨だとカッパみたいなジャケットを羽織って、ずぶずぶの道を走るワケなので。本当にエネルギーがあふれています。あの人は今年、66歳だったはず。
さて昨日ブログでもご紹介しました怖いビデオ
それはD.A.N.と堀込泰行のEYEというミュージックビデオ
なんですが、
びっくりしましたね。
寺山修司かと思った。
ついに日本の音楽シーンにもこういう人たちが出てきたんですね。
YOUTUBEの記録では2017年11月17日になってます。発表が。
歌詞もそれはそれは直球ど真ん中のアングラの世界ですが、
(昼メロよりやばい)
山田健人映像監督の放つ画面が
尋常じゃないですよね。
もちろんすごい才能だと思いますが、
何というか、何かが終わっていくシンボルみたいな映像なんだと思いました。
何かというのは時代みたいな、
何か大きな流れのことですが、
こういう画面を少ない予算で
個人が撮れることは
映像テクノロジーの進歩なしにはあり得ないことです。
まず、映像が本当に美しいですね。
完璧。
そして、タイトルが流れるビデオの真ん中くらいを境に、完全に世界が
一種、パラレルワールドになるんですが、
その先の映像の衝撃的なこと!そして音楽の緻密なこと。
想像力
の先にあるもの、
というか
映像を個人で編集するのもほんの30年前にはありえなかったことです。
それが、まあ、私もシリコンバレーでその歴史の一端だったわけですが、
100万円くらいの装置とソフトで映画の編集が
PCの画面の中でできるようになり、
アップルが本気で取り組み、さらにすべてが安価になり、
FINAL CUT PROがどんどん進化し、
字幕だろうと、音楽だろうと、視聴効果だろうと、
全部一人でできるようになった。
これはすごいカタルシスですね。
映像分野の職業を男女の枠で、差別できなくした。
時代の流れがジェンダーの枠を取り払っていく。
画期的な発明です。
アップルというと、どうしてもiPhone、iPodなんですが、
実はFINAL CUT PROという映像編集 最終兵器 的ソフトが
革命だったように思いますねえ。
おっと
話をEYEに戻しますが、
EYEの後半の画面は、ある意味、内臓が外の世界にでてしまった感じ。
ですよね。
普通は自然に見ている河口とか沼地とか波とか建造物の境界線とか
そういうものが
全部、有機というか肉体の一部に見えてくる。
エロスは女性の肉体そのものだと思いますが、
そこをさまよう魂のように見えてくるんですね。
画面の中で動いている物体が。
そして蛇足だと思いますが、いってしまえば、
画面が執拗に繰り返しながら、訴えてくるのは
恋に落ちて、
さまよって、
もがいている
甘く苦い記憶
そして今度は通信革命によって、
ネットで世界中どこにでも配信できてしまうのですから、、、。
芸術にとってこれ以上の自由はないでしょう。
Have a wonderful moment in your life!
SUJI ATHERTON