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<香水診断>国内ニッチフレグランスブランドの選び方

香水ライフ、楽しんでますか?

私は、3年くらい前から香水にハマり、特に国内のニッチブランドフレグランスを中心に集めています。こちらの記事にもまとめましたが、国内ニッチブランドの香水は、日本の気候にマッチし、海外のニッチに比べれば比較的お値段も抑え目で、手を出しやすいものが多いかと思います。

とはいえ、国内に限って結構色んなブランドがあって、どれを選んでも良いかわからないというのも事実。

ということで、どの国内ニッチフレグランスブランドを選んだら良いか、私の独断と偏見でまとめてみました。あくまで個人の見解ですので、私がフルボトルを所有しているブランドに限ってまとめています。「〇〇が入っていない!」等ご意見もあるかと思いますが、ご了承ください。

⭐︎当てはまる項目に○をつけてください。
 〇の数が多いグループが、あなたにおすすめのブランドです。下記に詳細があります。

Aグループ
・とりあえずどれを選んで良いかわからない
・図鑑が好き
・夏に使いたい

Bグループ
・お茶・着物を嗜んでいる
・美術館が好き
・年配である、または大人っぽいと言われる

Cグループ
・プチプラが良い
・自然が好き
・シンプル・イズ・ベスト

Dグループ
・外国人の友達が多い
・モード系のファッションを好む
・万年筆や時計を集めている

Eグループ
・村上春樹が好き
・お香の香りが好き
・SNSはnote派

Fグループ
・色気が欲しい
・美味しいものが好き
・リアリティを求めるほう






Aグループ:リベルタパフューム/LIBERTA Perfome


あなたにオススメなのは、リベルタパフュームです。

とりあえず、香水診断やりましょう。

ぶっちゃけ買わなくても良いので、まずはこの診断でどの系統が好きか方向性を掴んで、香水を売ってるお店に行った時に「フレッシュなフローラルが好きなんですけど、おすすめありますか?」とか言えば大体外さないです。初心者に超便利。

あと、リベルタは印象としてカラッとしているというか、価値中立というか、あんまり人を選ばないんですよね。小説って苦手なのに当たると2ページくらいで読むのが苦痛になる時があるじゃないですか。それと比較すると図鑑の場合は、「はたらくくるま?興味ないな。あ、でも時間あるんで読みますよ」みたいな感じで、嫌な気持ちにはなりにくいというか。私は全般的に軽い香りが好きなんですが、リベルタの重い香りは、不快にならないというか、「こういうのもアリかな」と思わせてくれる。香りの幅を広げたい場合、リベルタでチャレンジしてみるのも良いかと思います。

ただし、これはパーソナルラインの話で、プレタボルテライン(四季)は除く。あれはちょっと癖があるので、あんまり香水に慣れてない人にはオススメしないです。逆にちょっと癖や重さがあるのが好きな人は、こっちから入ったほうがいいかも。

あと、特筆すべきは「苦さ」。国内のブランドは、比較的日本の気候に合っていて、夏でも軽やかに纏えるものが多いと思うのですが、リベルタは特に夏に合う苦味の使い方が上手いように思います。パーソナルラインでも夏向きが複数ありますし、何なら私の場合はフルオーダーで夏向き香水作っちゃいました。


Bグループ:パルファンサトリ/PARFUM SATORI


あなたにオススメなのは、パルファンサトリです。

あなたは将来、教養があって、日本文化への深い造詣と国際的な視野を持ち、背筋が伸びて着物が似合う、素敵なマダム/ムッシュになりたいと思いませんか?それは大沢さとりさんです。私と一緒にパルファンサトリを付けて大沢さとりさんを目指しましょう。

パルファンサトリさんの香りには、教養を感じます。
ただ、それは知識がない人を門前払いするようなタイプのものではなく、何となく雰囲気で楽しむ人も、カフェや庭園だけ滞在する人も受け入れてくれる美術館のような、そんなタイプの教養です。
あんまり同意してくれる人はいないと思うんですけど、私の中で、川村記念美術館とパルファンサトリって、結構似てるんですよね。根底を流れるセンスの良さと、心地良さ、自然の豊かさ、余白、みたいな要素が。必ずしも和風ではないけれど、一歩引いた感じや風景の移ろいに日本的な美意識を感じるというか。千葉のローカル美術館を例に引いてすみません。
大沢さとりさんは、和歌やお茶を嗜んでおられ、香水にもそれが反映されています。ともするととっつきにくそうですが、上記の通り特に知識がなくても楽しめます。でも知識や経験があるともっと楽しめると思います。そういう意味で、歳を重ねた方がより楽しめるタイプの香水なのではないかと思います。

私が周りに香水を勧める場合、無難に行くならリベルタですが、何かにハマる素養のあるタイプの人にはパルファンサトリを薦めてます。
なお私はネットで「プロはサトリを勧める」みたいな投稿がバズっていたのをきっかけに、ノリでトライアルセットを購入して、そこからがっつりハマりました。現時点(※2024年1月)でフルボトル5本。多分まだ増える。

Cグループ:武蔵野ワークス

あなたにオススメなのは武蔵野ワークスです。

ぶっちゃけ香水って高いですよね。海外ブランドなんか、お家賃価格と言われる一本7万円くらいする香水も珍しく無くなってきました。国内ブランドも、なんだかんだフルボトルは1万円以上。試しサイズやトラベルサイズもイベントでしか手に入らなかったりします。

そんな中、武蔵野ワークスはお財布に優しい!
ミニサイズだと790円/4ml(※2024年1月時点)だから、ついつい理由を付けて買っちゃいます。小さくて可愛いのでプチギフトにも最適。
特に期間限定の「ローズの贈り物」はコスパ異常。ダマスカスローズが贅沢に使われてこのお値段。え?素人でも原価率えぐいってわかるんですけど大丈夫?他のブランドさんだと5倍くらいの値段で売ってないコレ?

武蔵野ワークスの特徴としては、武蔵野の自然にインスピレーションを受けたナチュラルな香り、トップーミドルーボトムで大きく香りが変わらないわかりやすさ、選びやすいシンプルな名称、です。総じてアロマから入る人にはとっつきやすいんじゃないかな。
正直なところ全部が全部好きな訳じゃなくて、「物足りない」「リアル路線すぎて引く」って香りもあるけど、可愛いのでついつい買っちゃいます。

あと、記事書いてて気づいたんですが、武蔵野ワークスはドメインが「www.fragrance.co.jp」なんですね。流石、国内ニッチフレグランスブランドの最老舗。
Twitterで頻繁に季節のオススメやキャンペーンが告知されているのでフォロー推奨です。

Dグループ:エディット/EDIT(h)


あなたにオススメなのはエディットです。

エディットは日光印の朱肉を作っている会社が母体となっています。かといって純粋に和っぽい香りなのではなく、海外の高級ブランドに採用される日本の工芸作品のような独特の佇まいがあります。個人的な見解ですが、他の国内の香水ブランドが香水を工芸/Craftsとして捉えているのと異なり、このブランドは明確に芸術/Artとして捉え、海外の富裕層向けにブランディングしているのではないでしょうか。

香りについては捉えづらく、上記の通り必ずしも和っぽいのではないのですが、奥に独特のトーンというか色気というかがあり、それがエディットらしさかと思います。正直、初見の印象はイマイチだったんですが、徐々にハマってきました。特にリミックスバージョンはオリジナルとどう変わっているか楽しむのに知的な面白さがあり、もう戻れない。「スーチョン・ジャーニーがアールグレイのアレンジ版なのはわかりやすいけど、カクテルレーンからローズモヒートを感じ取るのは難しいよね」とか喋りたい。

あと、エディットについて特筆すべきは香水瓶の美しさです。
一見地味なんですが、ガラス及び真鍮の蓋が美しく、所有している喜びがじわじわ湧いてきます。劣化を防ぐため、基本的に香水は使ったらすぐ仕舞っているのですが、エディットについてはついつい机の上に出したままにして、光が差し込む様子をうっとり眺めてしまいます。万年筆など高級文具が好きな方にはたまらないのではないと思います。

全体的に、こだわりが強く「趣味人」と括られるタイプの方には、一度手に取ってみることをオススメします。

Eグループ:サノマ/ canoma


あなたにオススメなのはサノマです。

サノマの創立者の渡辺さんは、村上春樹がお好きだそうですが、香水を嗅いでみるとなんとなくわかります。結論を早急に求めるのではなく、揺蕩う状態を楽しむというか。あえて具体的なテーマを前面に出さず断面の組み合わせで全体が立ち上がるというか。全般的に、肌馴染みの良いお香の香りがベースにあり、どれか一つの要素が突出することなく、気候や気分によって前面に出る順番が変わってくるように感じます。渡辺さんはnoteにエッセイを書かれていますが、読んでいるとしみじみ「サノマを作られた方だな」と思います。

これは他のブランドにも言えることですが、発信されている文章が自分に馴染む場合は、香水も違和感なくつけられるように思います。

サノマは万人受けと言われることも多いですが、全ての根底に独特のお香感があること、モノによっては獣感もあること、上記の通り主題がわかりにくいことから、個人的には好き嫌いはやや分かれるように思います。なお、お香については線香とルームフレグランスの中間のような小洒落た香りで、使いやすかったです。

Fグループ:アールフレグランス/R fragrance JAPAN

あなたにオススメなのは、アールフレグランスです。

ここでオススメした香水って、ほとんどが中性的なんですけど、アールフレグランスに関しては女性的なイメージがあります。女性的と言っても女性にしか似合わないという意味ではなく、両義的な面を持つ様々な個性様々な性別からなる人々の内なる色気を際立たせてくれるというか。人気のアールグレイの場合、体温低めの女性がつけると薔薇が際立ちますが、体温高めの男性がつけると苦味が際立ち、別の個性になるのが面白いです。一度店頭でお見かけした村井千尋さんは、華やかで柔らかな雰囲気のある素敵な方で、どの香水もスムーズにマッチすると思うのですが、個人的な嗜好としては、凛としたスーツの女性とか、ワイルドなアメカジの男性とか、あえてギャップのある方に付けて欲しい。

あと、アールフレグランスの香水って、美味しそうなんです。割と色んな香水に対して「美味しそう」という感想が出てくる人間なんですが、アールフレグランスについてはほぼ全ての香水に対して、「美味しそう」という感想が出てきます。アールオーデコロンのカボスは白身の鮨につけたいし、アールグレイは注いだばかりの紅茶のように鮮明。ただ美味しそうなだけではなく、香水としてきっちり美しいです。
ここで挙げた他のブランドと比較すると、香水ごとに個性が全く違い、輪郭がくっきりしている印象があります。トップーミドルーボトムの変化も大きいです。持続力も高めなので、ムエットや店舗で吟味して自分だけの1本を探すのが良いと思います。
なお、阪急メンズ東京の売り場には、かなりの高確率で男性アメカジ売り場にそぐわない典型的な香水沼人(地味目キレイ目の30代女性。腕に肌乗せした香水をガチで嗅いでいる)がいて、仲間!!となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
香師、ミヤシンマパリなど、本当は国内にはもっと他にも素敵なブランドがあるのですが、この文章を書くにあたり、試香しただけのものは書きにくかったので、外させていただきました。すみません。今後機会があればアップデートいたします。
こちらの記事を読んだ方の香水ライフが少しでも豊かになれば幸いです。それでは!

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