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スタオケキャラ雑感:星奏学院 (2)(一ノ瀬銀河&香坂怜&篠森和真)

 スマートフォンアプリ「金色のコルダ スターライトオーケストラ」(通称:スタオケ)の星奏学院のキャラクターについて、2回に分けて個人的な所感をまとめる。今回は後編である。
 現在スタオケでは1.5周年企画の一環でメインストーリー解放応援キャンペーンを行なっている(~2022年9月24日まで)。記事内で紹介するキャラクターの中でお気に召した子がいたらぜひアプリをダウンロードしてゲームを楽しんでいただきたいという気持ちを込め、未プレイの方に向けて書く。

一ノ瀬銀河(音楽監督・常任指揮者 / ピアノ)

主人公の前に、彗星のごとく現れた指揮者(くずれ)。ピアニスト。
昔は輝かしい才能にあふれ、国際コンクールでの受賞歴もある新進気鋭の指揮者だった。
主人公のヴァイオリンの先生の家に下宿していて、子どもの頃には憧れの存在だった。
幼い主人公は彼と世界一のオーケストラを作ると約束したらしいが……。

公式サイトのキャラクター紹介より

『銀魂』の坂田銀時を彷彿とさせる、みんな大好き「普段はぐだぐだのちゃらんぽらん、だがやるべきときは確実にやる」タイプの男。彼が突然主人公と朔夜の前にバスに乗って現れ「約束を果たしに来たぞ。世界一のオーケストラを作る旅に出発だ」と言い出すところから、新生スタオケの物語が始まる。物語全編を通じてバスに乗って各地を回るスタオケだが、運転手は他ならぬ銀河である。

一ノ瀬銀河「俺とコンミス一年生、ふたりを捨てちゃうわけ? 見捨てないで~!」
スタオケ設立の第一歩は前途多難…!

 高校時代を星奏学院音楽科で過ごした銀河は、指揮者・ピアニストとしての実力は折り紙付き。指導スタイルはゆるめだが指導者としても優れており、私生活はともかくオケ活動ではメンバーからも信頼されている。

竜崎疾風「なんだかんだ言っても一ノ瀬先生はやはりすごいと思う。指導者として尊敬すべき点もある」
学生たちからすると的確なアドバイスが頼もしい。期間限定イベント「間奏曲 飴色の追憶」より
笹塚 創「あんたほどの腕があれば、どこにいたって、指揮者としての高みを目指すことは可能だ」
笹塚大先生のお墨付き。期間限定イベント「バレンタイン・トリロジー」のワンシーン

 公式プロフィールにある通り、主人公とは年の差幼なじみの関係にあたる。主人公が「世界一のオーケストラを作りたい!」という壮大な夢を持つきっかけになったのも、幼い頃に銀河の凱旋公演を観覧したためだった。
 ステージの中央でビシッとキメていた憧れの存在の銀河(1章冒頭の回想シーン)は、7年を経た今、くたびれた服を着てカップラーメンをズルズルすすりながら安売りチラシに目を走らせるアラサーへと変貌を遂げた。夢と憧れだけを主人公に振りまいて――主人公にとって、そしてユーザーにとって、「どうしてこんなことに……?」というなんとも言えない感情と興味が付きまとう存在である。
 スタオケメンバーの多くは、主人公を始めなんらかの挫折経験を抱えた高校生たち。監督の銀河とて例外ではないということだ。冒頭に挙げた坂田銀時も、かつての大戦で大活躍しながら、敗戦後10年を経てしがない万事屋をやっているという設定だったから、そのあたりも意識して似せてあるのだろうか。

成宮智治「あの人の未来を閉ざしたのは、リーガルレコード…成宮の家です」
メインストーリー7章で銀河について意味深なことを言う成宮。く、詳しく…

香坂怜(星奏学院音楽科3年 / チューバ)

大人の色香ただようチューバ奏者。
その柔らかな微笑みに恋に落ちる生徒たちが続出している。
「スキャンダルの女王」と異名をもつほどの恋の達人で、人間関係に関する主人公の相談にものってくれる。
音楽科女子の多くがイケメンメンバーにつられて加入を希望する中、彼女も木蓮館にやってくるが、どうやら狙いは他にあるようだ。

公式サイトのキャラクター紹介より

 たおやかで麗しい音楽科の先輩。星奏メンバーの中では唯一の管楽器奏者でもある。出会い頭、体勢を崩した主人公が彼女のたわわな胸に顔を埋めるというラッキースケベ案件が炸裂するが、主人公がだいぶ失礼なことをしているにもかかわらず、「私、あなた(主人公)目当てだもの」とミステリアスに微笑む。あ……あなたが女神か?

で、でっけ~マシュマロ…………
改めて見るとすげぇムービーだ
そりゃぼうっとした顔にもなりますわ

 以前の記事でも少し取り上げたが、女子の、そしておそらく両性愛者と思われるメインキャラクター(親密度が実装されている)。1章ではなく3章で加入するキャラクターだ。
 香坂の実装により、「女性同士で恋愛感情を含むやりとりができる女性キャラクター」がコルダシリーズに初登場したことになる。彼女は主人公(コンミス)のことを「大好き」と言いつつ、最後に「……なんて。冗談よ」などと締めくくるセリフが多い。オケ内唯一の女性同士ということで親しくやりとりする場面が多いものの、その実、「この恋はきっと叶わない」と最初から諦めていることを察せる内容になっている。これは……放っておけない……!と思わされてしまう。

 2022年9月中旬には香坂単独メインの期間限定イベント「組曲 禁断のレチタティーヴォ」が復刻される。咲き乱れる百合の園の存在を感じずにいられない「禁断」というワードが掲げられているのは、そもそも香坂が他人に内面に立ち入られることをよしとせず、複雑なキャラクター性と秘密を持っていることに起因する。「誰にも見せたくないもの」が彼女にはあるのだ。
 香坂先輩が気になる人は、最低でもメインストーリー5章をクリアした上で復刻を待ってほしい。

篠森和真(ステージマネージャー / ピアノ)

アメ担当の銀河、ムチ担当の篠森

 スターライトオーケストラのステージマネージャーにして、星奏学院音楽科の鬼教師。一ノ瀬銀河と同じく星奏学院音楽科の卒業生で、この外見からはちょっと想像しづらいがティンパニ専攻だったとのこと。登場当初は立ち上がったばかりのスタオケに新米コンミスを見て呆れ返るなどの冷徹な面が目立つが、面倒見がよく、実に頼もしい後方支援者である。担当声優は低音の響きが心地よい細谷佳正氏だ。
 ステージマネージャーを担当するキャラクターはこれまでのコルダシリーズに存在しなかったが、要するに舞台監督で、公演にかかわる事務手続きなど裏方の一切を取り仕切る職である。実際、1章の最後に開催するアンサンブルコンサートで彼自身の師を招いて2章への展開に一役買ったり、5章では依頼者の不義理に激昂して「目にもの見せてみろ」と主人公に発破をかけたりする(5章のMVPは篠森であると言えば多くのユーザーが納得するはずだ)。面目を潰されることを何よりも嫌うのだ。

篠森和真「何を狐につままれたような顔をしてる。そこまで侮辱されたまま、君はおめおめと横浜に帰る気か?」
ルビーパーティー作品の鬼軍曹タイプからしか得られない栄養素がある
一ノ瀬銀河「いやぁ、久々にマジ切れした篠森を見たなぁ」
銀河と篠森は気心の知れた同窓生の間柄

 サブキャラクター=親密度が実装されていないキャラクターなので、大変残念ながら公式キャラクター紹介動画はない。だがユーザー間でも人気が高く、これまで筆者がスタオケを布教した相手も高確率で「この人気になる!」という反応をしていたので特筆しておきたい。
(キャラクターデザインを担当する高山しのぶ氏のデビュー作にあたる『あまつき』で一番人気の高かったキャラクター・梵天によく似ていることから、おそらく氏の最も得意とするタイプのデザインなのだろうと思われる)
 篠森のカードは、2022年9月時点では、スペシャルなイベントでのみ実装された(2021年エイプリルフールでSR1枚、2022年ジューンブライドイベントでSR1枚)。現在の「教師」「保護者」としての篠森がかっこいいのでもっとお近づきになりたい♡と思うわけではないが、個人的にはせめて誕生日や趣味・特技くらいは知りたいので公式プロフィールを実装してもらいたいものである

期間限定イベント「間奏曲 飴色の追憶」

 朔夜・銀河を中心に星奏学院メンバーを掘り下げたイベントストーリーとして、「間奏曲 飴色の追憶」がある。学院理事に招かれてサロンコンサートに赴いた星奏メンバーが鎌倉を散策する様子を楽しめる。現在は消費アイテム「ストーリーキー」で各話を解放できるので、星奏メンバー箱推しの人におすすめだ。


 主人公やユーザーにとって“ホーム”となる星奏学院のメンバー6人について、ここまで2回に分けて書いた。常陽工業高校やシルフ芸術アカデミーなど他の学校のキャラクターが登場してくると、むしろ星奏学院という学校の個性がわかりやすく際立ってくるのではないかと思う。
 この星奏学院から始まる音楽と青春の旅路をぜひ楽しんでもらいたいと、いちユーザーとして強く願う次第である。

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