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20210418千葉県成田市

 しゅっぱつ!すいっと探険隊。今日は、千葉県成田市を探険します。
皆さんにとって、成田はどんなイメージですか?

曲ⅰ 山下達郎「RIDE ON TIME」

 この曲は、木村拓哉さんがパイロット役で主演したテレビドラマ「グッドラック」の主題歌でした。2003年のドラマだったのですね。ということで、成田で連想するのは、やはり成田空港。しかし、成田山新勝寺の門前町でもあります。

JR成田駅

 さて、今回すいっと探険隊は熊谷から上野東京ラインで東京まで乗り、総武線快速電車に乗り換えJR成田駅へ到着。駅前の観光案内所に立ち寄ったあと、バスに乗り成田市立図書館へ向かいました。その土地の情報を得るには観光案内所が適していますが、その土地の図書館で調べる方法もあります。各地の図書館には参考資料室(呼び方は様々ですが)があって、郷土資料などが揃っていて地域について調べるときにとても役立ちます。私は成田空港の歴史をざっくり調べたかったのです。図書館では司書さんに事情を話すと、何冊か資料を提示して下さり、とても親切に対応して頂きました。

成田市立図書館

 成田市立図書館は、成田ニュータウンにあります。ニュータウンがあるのは、熊谷と同じくらい東京から離れている成田ですから、想像に難くありません。大都市に通勤・通学する人たちが多くいてベッドタウンになっているのでしょう。しかし、成田ニュータウンには成田ならではの特徴がありました。それは、成田ニュータウンには成田空港に関係している人たちもまた、多く住んでいるということです。それを聴いたときには、とても納得が行きました。

 ニュータウンと呼ばれる場所に来ると、いつも気づくことがあります。それは、ニュータウンには商店街らしきものが見当たらないのです。成田ニュータウンは大きくていくつかの地区に分かれていますが、図書館のある地区の中心部にはボンベルタ百貨店があり複合施設もありました。複合施設にはスポーツジムや自治体の出先機関などが入居していました。

成田ニュータウンの複合施設

 徐々にお店が増え、立ち並んでいき形成される商店街と異なり、ニュータウンは大げさに言えばある日突然街ができあがっていくことになります。都市計画により街の中心部が商業地区に用途指定されるとショッピングセンターがやってきます。熊谷市のお隣、深谷市に上柴ニュータウンがありますが、上柴地区にも商店街らしきものは見当たらず、街の中心部には大型商業施設があります。

曲ⅱ Lamp「過ぎる春の」

 さて、路線バスでJR成田駅に戻り、西口から東口へ移動します。
ここからは成田山新勝寺を目指しました。成田山新勝寺は真言宗智山派の大本山。「成田屋」の屋号で知られる歌舞伎役者市川團十郎との縁も深いお寺です。新勝寺へ続く参道は、JR・京成の両方の成田駅からおよそ800メートル。以前訪れたときよりも人通りは少ないように感じました。参道は単調ではなく、歩くのが楽しい通りです。一度坂を下り、後半は坂を上がっていきます。カーブも多く、景色の移り変わりを楽しめます。通り沿いのお店には、うなぎ屋さんなどたくさんのお店がありました。いいにおいが漂ってきます。食べ歩きも楽しそうです。成田ゆめ牧場の売店もあります。そして、公衆トイレが短い間隔でおかれ、観光案内所の設置もあり、観光客に優しい通りでした。

成田山新勝寺総門

 成田山新勝寺の入り口では、大きな総門が出迎えてくれます。総門をくぐると石段を経て、本堂にたどり着けます。石段を登るのが難しい方には、エレベーターを選べます。本堂でお参りを済ませたあと、おみくじを引きました。新勝寺のおみくじは持ち帰るものらしく、おみくじを結びつける場所はありませんでした。願いが叶ったときにお礼参りに来ると良さそうです。

喫茶チルチル

 新勝寺の近くに素敵な純喫茶がありましたので、少し休んでいくことにしました。喫茶チルチルさん。店内はブラウンの色調で、子供の頃に憧れた喫茶店の情景そのものでした。ホットコーヒーを頂きました。まだホットコーヒーを楽しめる季節だったのです。

 駅へ戻る道中、気になる土蔵造りのお店がありました。そこは薬局でした。一粒丸三橋薬局さん(いちりゅうがん・みつはしやっきょく)。薬局の方にお話を伺ったところ、江戸時代から一粒丸という腹ぐすりを製造販売しているとのこと。古くは、成田山詣でをしている旅人が道中の体調不良に備え一粒丸を購入していったそうです。このような歴史のあるお薬が成田にあったとは知りませんでした。いまでも途絶えることなく作られているのはうれしいですね。

曲ⅲ 中森明菜「北ウイング」

 成田の市街地、京成成田駅から京成電車に乗り成田空港へ。まずは第1ターミナルビルをめざし、終点の成田空港駅で下車。第一印象は、人が少ない、でした。コロナ禍ですからね。第1ターミナルでは、屋上の展望デッキで離発着する飛行機を眺めました。飛行機が離陸する瞬間は、いつも感動します。展望デッキには、家族連れや制服姿の学生がいて、皆さんご近所の方々でしょうか、楽しんでいるようでした。

成田空港第2ターミナル

 空港内には各ターミナルを時計回りに巡回する無料のバスが走っています。それに乗り、第2ターミナルと第3ターミナルも回りました。
第2ターミナルでも開いているカウンターは限られているし人は少なかったです。一方で、第3ターミナルは割と賑わいがあったように記憶しています。第3ターミナルは最も新しいターミナルでLCCの利用者のために設けられました。

成田空港第3ターミナル

 成田空港は、そもそも航空需要が高まり羽田空港の他に空港が必要となり計画されました。国は、その新しい空港の建設地として、国有地が多く民有地の買収が少なくてすむ成田に決定。完成を急いだ国は土地の収用を進めますが、反発や抵抗は激しいものがありました。時には力の衝突により、負傷者が出たり死者が出たりもしたそうです。計画ははかどりませんでしたが、1978年(昭和53年)滑走路1本のみで成田空港は開港します。当時の正式名称は、新東京国際空港。その後も膠着状態は続きますが、シンポジウムや円卓会議の開催など、徐々に国と地元の対話が持たれるようになりました。

 成田空港は、いまでも完成していません。計画では滑走路が3本になる予定です。空港整備のような大きな公共政策を打つときには、多数のために少数が我慢や犠牲を強いられることが出てきます。当然、十分な補償が必要ですが、あらかじめ事業について十分に説明を尽くし、対話を持ち、全体で合意形成を行うことが求められます。今後、成田空港問題を解決するための対話がどのように進んでいくのか、注目しています。

 さて、すいっとプロジェクトでは、鉄道新線構想「成田レインボーライン」を提案しています。東京一極集中の是正に役立つよう環状鉄道として機能するように、また成田空港をたくさんの人たちで使えるよう空港連絡鉄道として機能するように構想しています。そして、東北・上越新幹線と交差する地点から、新幹線電車が成田空港まで乗り入れができるように線路を作ることも提案に含んでいます。東日本全体で成田空港を生かしていくアイデア、皆さんいかがでしょうか。

鉄道新線構想の提案

 今回、成田の探険で、成田の方と名刺交換をさせて頂いたりもしました。今後、成田の皆さんと交流を進め、成田レインボーラインについて連携できればうれしい限りです。

 帰路、京成スカイライナーに乗りました。最高速度、時速160km。速かったですね。

京成スカイライナー

(今回おかけした曲)
・山下達郎「RIDE ON TIME」
・Lamp「過ぎる春の」
・中森明菜「北ウイング」
・アメリカ横断ウルトラクイズオリジナルサウンドトラック「ULTRA QUIZ Main Theme」

(樽見 潔)



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