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リーダーシップ往復書簡 063

以前、本連載でもご紹介をしたことがありますが、マザーテレサは「愛の反対は憎しみではなく無関心」と言いました。

私がリーダーとして気を付けていることは、会社に関わっている全ての人々に関心を持つことです。

私も対外的には「プロ経営者」とカッコつけて名乗っていますので、多くの人は、日々、決算書やKPI(重要業績評価指標)などの難しい数字とにらめっこしていると思っているかもしれません。

しかし、実際は、毎日のようにお取引先の企業の方やスタッフと打ち合わせをし、その人たちがどのような人なのかを勉強させていただいています。

一見、社長というと強大な力を持っているように思うかもしれませんが、それは会社組織のスタッフや取引先の企業の方々らフォロワーがその社長をリーダーと思って担いでくれるのが前提になります。

社長といえど、人心を掌握して、多くのフォロワーに動いてもらえなければ、所詮、一人の人間で、大きなことができるわけではないのです。

リーダーは夢を描いて大きな方針を打ち出すとともに、それに共感するフォロワーに動いてもらわなければなりません。

そのためには、未来にある、遠くにいるお客様を知ることは大事なことではありますが、今、目の前にいるフォロワーを知ることも同じくらい大事なことなのです。

「愛」というと大仰かもしれませんが、リーダーたるものフォロワーを愛を持って導かねばなりません。その第一歩はフォロワー一人一人に関心を持つことなのだと思います。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

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【Q.63】
より良いリーダーを目指すために、人格を磨かなければいけないと考えています。何か意識していることはありますか?


<コメント>

ご質問者の方のおっしゃるとおりだと思います。より良いリーダーを目指すからには人格を磨く必要があると思います。

リーダーシップを磨くために人格を磨きたい。人格を磨くためには、自らが意識するだけでは、やはりなかなか自分を変えられるものでもなく、何かしらの苦労が必要と考えます。

私が意識していることは、フォロワーの荷物を背負うことです。今までも本連載などで比喩を用いていますが、リーダーはフォロワーの分まで「焼け火ばし」を持たなければならないと考えています。

もう少しで私も不惑に差し掛かろうとしています。約20年も同じような仕事をしていると、さすがに不器用な私であっても、自らの手で大きなトラブルを引き起こすようなことは減ってきますし、予めトラブルを回避する経験も身についてきます。

「若い時の苦労は買ってでもせよ」ということわざがありますが、最近は自らに起因して苦労することは減ってきているのです。

日本社会において組織からリーダーシップの発揮が求められるのは、私と同い年ぐらいの人が多いのではないでしょうか。ご質問者の方がおいくつの方が分かりませんが、人格を磨くためには苦労が必要と考えると、やはり他人のトラブルを背負いこむ必要があると思います。

組織の上に立てば、部下のミス・トラブルも自分の問題として処理しなければなりません。中には、相手側がとても怒っていることもあるでしょうし、部下のミスが信じられないぐらい人の道に反していることもあるかもしれません。

このような時に、このトラブルを自分の問題として、真摯に相手と向き合って問題解決のために苦労すること。これによって人格を磨くことができると思います。

よく組織のトップは謝るのが仕事と言いますが、こういった数多くの機会を得て、リーダーとして人格が磨かれていくのだと思います。



※この記事は、2020年12月13日付Facebook投稿を転載したものです。

株式会社スーツ 代表取締役 小松 裕介
 2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、JASDAQ上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師。2019年6月より国土交通省PPPサポーター。

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