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鎌目志万と私
29日より幕が開いた新作舞台「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」
こちらの音楽を担当させていただいています。
私が現場に立ちあわせていただいたのは初日まででしたが、2回目、3回目の公演もとても盛り上がった様子。
初回公演は、私もお客様に交じって観劇させていただきました。
いやー、
もう、
なんというか、
感動しました。
拙い感想すぎて大変申し訳ないのですが、
うむ、本当に心の底から感動しました。
そして、めちゃくちゃ笑いました。
これまでに何度も何度も観てるんですけどね。話も舐めるように分かっているはずなのに、なんでいつも同じところで笑っちゃうんだろうw
そして、実際にお客さんが入った公演は、ひと味も、ふた味も違いました。
お客さんパワーってすごい!
初回公演が終わった後、小林さんが仰っていた言葉がとても印象に残っています。
『今の時点で100%、ここから150%に持っていきますよ』
きっと大阪の千秋楽に向けて、どんどん変わっていくのでしょう。
お客さんが羨ましい。
私も観たい。
でも完売しすぎてて、まじで席がないんですw
千秋楽までどう変わったか気になりすぎるので、私もライブビューイング観に行こうかなw
さて、今回「舞台音楽」というのを担当させていただくのは、私にとって初めての経験です。
これまでに、客として小林さんの舞台は何度か拝見しておりますが、とはいえ、舞台のセオリーは全く分かっておらず、どんなスタッフが、どのような動きをするなど、裏側については初めて触れることになりました。
稽古場にお邪魔したのは2回ほどですが、特に、すごすぎ!何者!?と思ったのは演出助手の方。
音楽についても、日々、演出助手の方からご連絡をいただいておりましたが、実際にお会いしたことで分かった、素晴らしい細やかな動きに、大変感銘を受けました。
私もレコーディングなどでディレクションすることがありますが、私はディレクションが大の苦手。なので、稽古場での演出助手の方のナチュラルな進行、大変勉強になりました。
さらに、前日の舞台稽古では、振付、転換、美術、音響、照明、映像…などなど、様々なプロフェッショナルな方々の仕事ぶりに、大変驚いておりました。
ふぉー、すごー!!
へぇー、こんなことになるんか!!
わぁー、めっちゃ変わってるー!!
と、私の頭の中は完全におのぼりさん状態(笑)
そして、何よりキャストの皆さんが凄すぎる!
この量に対してのアプローチのバリエーション!
前日の様々な展開に応える皆さんに、息を呑んで見守っておりました。
個人的にすごく興味深かったのは、小林さんが主役の鈴木さんに、最後の挨拶について振られ、咄嗟にアドリブで答えられた鈴木さん。この時話した鈴木さんの言葉に、座長感の凄みをジワジワと感じました。
座長とはこういうことか!なるほど!
(なんだか偉そうな感想ですみません)
しかし、どの仕事も、絶対頭が良くないとできないです。ホントすごい。
そして、ふと我に帰ると、私も一応この中にいるのか!と。
なぜ今、私がここにいるんだろう?と、不思議な感覚にもなりながら、前日、特に何もすることがなかった音楽担当は、一人で色んなことに勝手に感動してました。
(あ、もちろんちゃんと音楽を確認してましたよ笑)
今までもコンサートアレンジの現場などで、スタッフさんの動きは分かっているものの、「演劇」となるとまた全然違います。
現場って本当に面白いなぁ!
今回、声を掛けてくださった小林さんには、本当に感謝しかありません。
今だからカミングアウトすると、実は、ぜひご一緒したい、と私から直接小林さんにメールをしました。
今振り返ると、けっこうな賭けをしたな、と自分でも思います。だって、いきなりメールを送り付けるってかなりヤバイ奴ですよねw
それに、エンタメ(音楽)業界というのは大変特殊で、公にされていないところで色々動いていたりするのが基本。ゆえに、業界の暗黙の了解、みたいなものも存在していたりします。
個人で立ち回ったりすると、場合によっては「成清ってヤツに気を付けろ!」と懸念されることも。
なのですが、小林さんは違いました。
小林さんと初めてお会いしたのは、ちょうど一年前です。その時にこんなことを言われました。
『私に連絡してくるなんて、成清さんは相当変人ですね?笑』
こんな風に面白がってくれて、この鎌目志万の音楽にお声掛けいただきました。
私は「新作舞台の音楽を作る」という、かけがえのない経験を得ることができました。
しかも、小林賢太郎演出の。
小林賢太郎さん、改めて心よりありがとうございました!
と、なんだか終わった気になってますが、舞台はまだまだ上演真っ只中。東京公演は今日で折り返し。
ご来場のお客様に、この舞台が良かった!とより思っていただけるよう、音楽も必死に作りました。
ちなみに、音楽の話を少ししますと、テーマがダ・ヴィンチということで、音楽も全体的にルネサンス音楽風となっています。ギターはクラシックギターになります。
あ、メイン曲はルネサンス音楽ではないんですが。
と、ネタバレしすぎると困るので、話せるのはここまで。
最後の日まで全キャスト・スタッフの皆様が無事駆け抜けられるよう、心より祈っております!
「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」
ぜひ千秋楽の最後の最後まで、楽しんでいただけたら幸いです!
成清 翠