日本管楽合奏コンテストの役割 2
今年も日本管楽合奏コンテストが終わりました。
まえにも述べましたが、このコンテストの
役割について、私が感じているのは次の2点です。
全日本吹奏楽コンクールに出場した人たちに新しい視点を提供する
いろいろな条件の人たちに挑戦する機会を与える
前回は1について書きました。
今回は2についてお話しします。
私も少しだけ聴きに行きましたが、
演奏やプログラムを見て改めて思ったのは、
「全国で活動しているいろいろな団体の演奏をお互いに聴くことがとても大切だ」
ということです。このような大会がなければ、
自分の地元以外のバンドがどんな演奏を
しているかを知る機会はなかなかありません。
同じ会場に集まってお互いの演奏を聴き合うことは、
とても励みになると思います。
今回も全日本吹奏楽コンクールと比べてみますが、
全日本は規模が大きく、全国大会に進むまでの
ステップがたくさんあります。そのため、
ごく限られた団体しか全国に行けず、
多くの団体は県大会や支部大会までしか
参加できません。
また、全日本では毎年同じような常連校が多く、
結果的に
毎年同じ団体の演奏を多く聴くことになります。
もちろん、選ばれる団体は演奏をしっかりと
磨いてきたからで、それはとても名誉なことです。
しかし、演奏を聴き合うことに重点を置くなら、
日本管楽合奏コンテストはバランスが
とれていると感じます。
録音審査もあるため、
たとえばことし徳之島から参加した亀津中など
遠い場所から参加する団体にもありがたく、
何度も予選に通う必要がないので、
費用面でも助かります。
また、全日本ほど規定が厳しくなく、
自由な演出もできます。たとえば今年は
ダンサーが登場したり、
バイオリンやオーボエを持ち替えたり
といった珍しい編成の団体もありました。
そのような工夫からも刺激を受けることができます。
さらに、特別演奏枠があるのも良い点です。
全日本でもプロの特別演奏、または
音大生や若い音楽家が集まった吹奏楽団の
特別演奏があれば素敵だと思います。
この点は全日本にはなく、
日本管楽合奏コンテストの良さだと思います。
いろいろ書きましたが、日本管楽合奏コンテストは
大切な役割を果たしているからこそ、
長く続いているのだと感じました。
運営の皆さん、出場者の皆さん、
お疲れさまでした。
今後の活躍も楽しみにしています!