質問コーナー【コントラバスって吹奏楽に必要?】
Q. コントラバスは吹奏楽において必要だとは思いますか、
必要ならどのような音楽的効果があると考えていますか?
A.コントラバスは必要だと思います!
こんなふうに考えているからです。
まず、コントラバスは他の楽器では出せない
独特の音色で低音を支え、バンド全体に安定感を
与えています。これによって他の楽器も安心して
演奏でき、アンサンブルがしやすくなっていると
思います。ただ、こうした役割は管楽器の人たちは
意外と気づいてくれていないかもしれません・・・
さらに、コントラバスならではの表現として
「弓を使ったボウイング」
「ピチカート」
があります。これにより演奏に豊かな表情が生まれ、
とくに静かな場面でその威力が発揮されます。
スペイン狂詩曲のマラゲーニャなんて、
あれを聴くとゾクゾクしますね!
吹奏楽にはオケの編曲ものも多いですが、
コントラバスがいることでオーケストラのような
厚みや重厚さが増します。
オーケストラを意識した編成の作品でも、
特に重要な役割を果たすと思います。
「でもコントラバスは音量が小さいんじゃない?」
と思うかもしれませんね。有名な指導者・
藤重佳久先生の言葉を借りれば、
「本当に上手なコントラバス奏者は、
大編成でもちゃんと音が客席に飛んでくる」
です。私も実際にプロ楽団のマスランカの
巨大編成の演奏を聴いたことがありますが、
しっかりとコントラバスの音が聴こえていました。
それと、アニメ「響け!ユーフォニアム」の
キャラクター・川島緑輝の
「音を前に飛ばすのではなく、
みんなの音に混ぜて飛ばす感覚」
というセリフも、コントラバス奏者の感覚をうまく
表現していると思います。架空の人物とはいえ、
かなりリアルな表現だと思います。
もしあなたが吹奏楽部でコントラバスを演奏していて、
音量について指摘されたり気にしているのなら、
そんなことは気にしないでください!コントラバスは
他の楽器とは異なる属性を持つ楽器で、
吹奏楽には欠かせない存在です。もし重要でなければ、
これまでの歴史の中で編成から消えていたはず。
それでもコントラバスが今も残っているのは、
必要だから
です。だからこそ、これからもコントラバス奏者として
活躍してくださいね!
耳