第71回全日本吹奏楽コンクール職場・一般の部 感想
2023.10.29 宇都宮文化会館
【前半の部】
1
北海道上磯吹奏楽団
Ⅲ
星の王子様の冒険
レトロ中間の置くようなバッキングにムーディな雰囲気が出ている
自由曲はfの頂点をとても大事にした綺麗な演奏
全体的にpのスタートが遅れて聞こえたりピッコロ、チューバのロスがあったのでこのホールの難しさがあったのかもしれない
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2
愛媛県
藤原大征とゆかいな音楽仲間たち
Ⅱ
シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」
全体的にあまりカドを立てない印象
ポロアリは再現部からは速めで
「戻ってきた時にはもう冒頭のポロネーズではない」というのを
見せたかったのでは
自由曲は各パートにつなげていく場面で少し戸惑っているように感じる
これもこのホールの難しさだったのかも
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3
都・職場・一般
創価グロリア吹奏楽団
Ⅰ
交響曲第1番《悪魔の聖書》
煌めきは中音が充実してバラエティに富んでおり
「うわー、よりどりみどり」と思いながら楽しんで聴きました
ラストの音価分の伸ばしもはっきりわかりました
自由曲は全体のバランスが変わらないままクレッシェンド・デクレッシェンド
fやいろんな音形に変化していくのが本当にすごいと思いました
△のバランスピラミッドの頂点にTpのハイトーンが乗ったり
ラストのラストまでバランス感のある演奏
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4
神奈川県
横浜ブラスオルケスター
Ⅳ
交響曲/矢代秋雄
ペガサスはアクセントがしっかりしているキリッとした威厳ある演奏
自由曲は現代音楽だけどノリやすくキャッチーに感じた
こちらのバンドも全体を通してバランス感がとてもいい
どんな動きをしてもそれが崩れることがない
好みは分かれるかも
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5
広島県
NTT西日本中国吹奏楽クラブ
Ⅲ
「ア・ウォー・タイム・スケチブック」より
十分に間隔をとった広いセッティング。このホールの対策なのかも
ソリストを同じ直線上に配置し、見やすくしたエンタメ精神のあるバンド
ドラムは引き出しがたくさんあって独自の光を放っている
自由曲は音の指向性が一箇所に集まる、熱量のある演奏
fにも透明感がある
後半はなぜかホロリとさせられる場面もあり
笑いあり・泣きありの素敵なステージでした
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6
愛知県
Nisshin Wind Orchestra
Ⅱ
祝典序曲/イベール
課題曲・自由曲どちらも統一感のある演奏
自由曲は木管・金管で分かれる場面でも、細かい動きがあってもそれは変わらない
祝典の格調高くワクワクする感覚がたまらんかったです
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7
兵庫県
宝塚市吹奏楽団
Ⅱ
交響詩「祈りの陽」
課題曲から自由曲まで通してドラマチックな演奏
自由曲は怒りの日に似たフレーズがあったのでキリスト教を題材にした曲だったのかも
中間の木管だけの動きから金管に受け継ぐところが特に見せ場だったと思いました
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8
埼玉県
川越奏和奏友会吹奏楽団
Ⅲ
交響詩「天地創造」/阿部勇一
レトロはフレーズの中に「ー・」の形を入れて表情と推進力をつけていた自由曲の前半はオルガンのよう
そこからTbセクションが上っては下っていく動きなど全員の技術が光っていました
体力もいる曲だと思うのですが最後まで安定して演奏されていました
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9
福井県
ソノーレ・ウィンドアンサンブル
Ⅲ
「エニグマ変奏曲」より
レトロの3部は今日イチ速いかも
そのへんはビートに乗って楽しんで演奏されているようでした
自由曲は変化が多く体力もいる曲だったと思いますが
統一感があり全体で向かっていく方向性も感じる演奏でした
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10
千葉県
開智アカデミックウインドオーケストラ
Ⅱ
ヴァレンシアの寡婦
若い人が多いバンドのよう
課題曲も自由曲も各パートの出るべき場所は思い切り吹くスタイルが爽快
低音の土台に乗って滑らかにメロが動き滑らかさと縦の線が両立している
Flの方のハイエルボーで吹く姿も印象的でございました
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11
大阪府
創価学会関西吹奏楽団
Ⅰ
「陽が昇るとき」より
入りがハッキリした吹き方
みんな大人の方なのだけど「若々しさ」を感じる煌めき
自由曲は非常にどっしりとした演奏。堅牢性を感じる
ラストも「完!」の雰囲気がとても出ていた
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12
福岡県
西区市民吹奏楽団
Ⅲ
ドラゴンの年(2017年版)
レトロはコンパクトでリズム隊の音が前に出る演奏が印象的
ドラゴン2楽章pの入りは木管の響きに魅力があった
Tbソロという原曲通りのチョイスなのがアツい
Tpも金管バンドっぽい音の乗せ方や、ちりめんビブラートがいい
落ち着いてハッキリめの、勢い任せではないドラゴンなのがよかった
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13
秋田県
大曲吹奏楽団
Ⅲ
パッサカリア(B -A -C -H によるオマージュ)
レトロはだいぶタイトめに吹く印象
この後の自由曲との区別をしっかりしたかったのかも
自由曲は全体を通して「粘り」を感じました
大きなクレッシェンドにも聴きごたえあり
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【後半の部】
1
石川県
百萬石ウインドオーケストラ
Ⅰ
ピース、ピースと鳥たちは歌う
煌めきのトリオでは極限まで落としたp
ラストでは大砲のように打ち鳴らすバスドラ
これはもう「マエストロ・フェネル」の影が見えるではありませんか・・・
粋です
自由曲はどっぷりと歌い込んでからの光が差し込むようなファンファーレ
Tp Tbのスタンドプレイで曲はピーク、ピークとなる
見せ場のたくさんあったステージ
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2
福岡県
春日市民吹奏楽団
Ⅳ
交響組曲第2番「GR」より
タイトな吹き方のペガサス
自由曲は「かっこいい場面」が次々と出てくる
そのどれもがいい、そしてどこか目線は遠い演奏
課題曲・自由曲通して聴いて多彩な表現ができるバンドなんだと思いました
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3
広島県
祇園ウインドアンサンブル
Ⅱ
交響曲第3番/バーンズ
課題曲は3小説目にウエイトを置く吹き方が印象に残る
このへんはバンドによって本当にさまざまですね
自由曲はチューバソロが非常にソリスティックで素晴らしかった
HrソロはFlと音を合わせたのかも、独自の響きがあった
ラストは吹奏楽の輝きを楽しませていただきました
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4
埼玉県
川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団
「ウインドアンサンブルのための協奏曲」よりⅡ・Ⅳ・Ⅴ
ポロアリは2、3小節目で山がくるとり方をしていたみたい
アリアは指揮をせず奏者たちに委ねて
「アンサンブル・リベルテ」させる
これも粋
自由曲は超絶技巧と音圧で会場をねじ伏せる
やっぱりみんなすごい瞬発力
会場はどよめきに包まれました
興奮した
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5
宮城県
名取交響吹奏楽団
Ⅲ
交響詩「ローマの祭り」よりⅠ・Ⅳ
レトロ中間部はとてもゆったりしたテンポ
なぜか「ユーミン」を感じる
その後の3部?の「ーー・ー」の発音は
最後の音にアクセントがちゃんとくるのが好きでした(楽譜ないと伝わらん)ローマは木管も金管もプリプリの音で
会場を沸かせてくれました
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6
千葉県
光ウインドオーケストラ
Ⅲ
カタリナの神秘の結婚
レトロは独自のニュアンス
ドラムはツインペダルだったのかかなりドコドコしておられた
自由曲はピッコロソロでひきつけてからの
Fl→Ob→Cl→全体へのコンビネーションが最高
ラストの伸びまで魅せる
作品は歌心のある点が魅力
途中に結婚行進曲が入ってくるのは同じ樽屋さんの
クロスファイヤー・ノヴェンバー22と同じ手法
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7
秋田県
秋田吹奏楽団
Ⅲ
カム・サンデー
流れるようにスムーズなレトロ
Saxソロはたっぷりとレイドする
周りのお客さんたちは「これは秋田訛りだ!」と言っていましたが・・・
自由曲、前半は朗らかな、後半はゴスペルっぽい曲調が繰り返されトランスしていく
ハンドクラップが入るので拍手しそうになりました
低音のウォーキングはもっと出してもよかった
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8
北海道
札幌ブラスバンド
Ⅰ
「三つのジャポニズム」より
聴きやすさも考えてくれたような演奏
サンジャポは急な場面転換もキリッと切り替え
3楽章の祭りはわたし日本人なんだけどエキゾチックな高揚感が楽しめました
あの巨大な太鼓はどうやって調達したんだろう・・・
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9
兵庫県
尼崎市吹奏楽団
Ⅰ
ル・シャン・ドゥ・ラムール・エ・ドゥ・ラ・プリエール(愛と祈りの歌)
2曲通して派手すぎない品のよさを感じる演奏
自由曲は予想以上に濃い
情熱的でドラマチック
これも派手すぎず演奏していたからこそお客さんを引き込んだと思う
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10
福岡県
ブリヂストン吹奏楽団久留米
Ⅰ
スペイン綺想曲より
今日イチお客さんの拍手が長かった
ウエイトのある、輪郭がはっきりした音。その中で自由に動く
技巧も光る
おみごと
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11
香川県
高松市民吹奏楽団
Ⅰ
黎明のエスキース
課題曲、自由曲通してスムーズな演奏
自由曲の前半は上行下降系の動きがあんなに激しいのに
3部構成として作られていたようですが
それぞれをはっきり切り替えて演奏されていました
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12
三重県
白子ウインドシンフォニカ
Ⅰ
ラッキードラゴン〜第五福竜丸の記憶〜
課題曲は流れるような演奏
対して自由曲はガッツリめの印象
これも2曲通して対比があってよかったのでは
ラッキードラゴンは積極的な演奏
各セクションのトップが中心となりリードしている感じもあった
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13
都職場・一般
東京隆生吹奏楽団
Ⅰ
シンフォニエッタ第4番「想いの刻」
とてもクリアな音
聴こうと思えば全員の音を聴きとることができるんじゃないかってくらい
高輪台高校と通ずる音の感じは、卒業生が多いからなのかも
シンフォニエッタはだんだんギアが入っていく様に引き込まれたし
大トリらしくスマートでダイナミックな終わり方でお客さんにブラボーブラボー
させておりました
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たいへん刺激をいただきました
みなさん本当にかっこよかったです
今後のご活躍も楽しみにしております👂