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黄金に輝く始まりの地

代々木駅

昨日、自分を少しでも変えたいと思い、ネイルサロンに行ってきた。爪を磨いて整えてくれるメニューを選んだ。

相手をしてもらった方は店長で、手際よくヤスリで爪の形を変え、表面を磨いていく。すると、ピカピカと自爪が光ってきた。まるで、トップコートを塗ったようである。「職人ってすごいんだなぁ」と思い、専門性を持つ彼女が眩しかった。

施術か終わり、パラパラと小雨が降る中、久しぶりにきた代々木を散策することにした。適当に歩きながら、古びた不動産屋の門構えや新しいカフェなどを観察し、途中でコクーンタワーが目についたので、新宿に足を向けた。

バスタ新宿

LUMINEがどんと立つ交差点に出た。
右を向くと、看板広告とバスタ新宿があった。

幾度となく、
格安夜行バスで就活した日々を思い出す。

新宿西口

せっかくなので、新宿西口に行った。ここは、「地方のミカタ」という就活カフェがある。当時通っていた道を進む。今は少し離れた立派なビルに移転したところで、もう手作りだった荷物置きやカウンターは見れないのだろう。当時のビルまでは行かず、夜も遅くなってきたので、ふらふらと飲食店街を歩いた。

新宿東口

和食が食べたくなって、手軽な寿司やさんを探す。入れるところがなかったので、今度は東へ。すしざんまいを探していたら、100円回転寿司があったので入った。

昭和のレトロな電飾と片言の店員。少し小さめの寿司皿が廻る。旨いというよりは、寿司を食べた、という満足感で満たされた。420円はお得だ。

ビールは割高だったので、別の店でちょっと呑みたいなと思った。前から気になっていたよなよなエール、1人なら空いているのではないか?

酒場

地下に降り扉を開けると、がやがやキラキラしていた。満席に見えたがスムーズに通された。ビールサーバーがよく見えるカウンター席に腰かける。

ちなみに1名なんて私以外、誰もいない。

これは、まだパーティを組んでない勇者が初めて辿り着いた地で、居酒屋に入った時の図だな、と独り言つ。

始めはライトなものから。軽井沢高原ビールと枝豆を頼んだ。

カウンター越しでは、ビールが溢れてもなお注がれ、白い泡がグラスを伝っている。一番大きいサイズだと、顔が描かれているものもあり、可愛い。

店員さんのエプロンの後ろは茶色のサスペンダーのようになっており、まさしくRPGの酒場を思わせるようで、何となくこだわりを感じる。

キッチンから調理係が料理を置き、ウェイターが持っていき、目の前では、ひたすらビールとその他のドリンクが作られる。

働いている人を見るのは好きだ。どうやったらこの人たちが最適なパフォーマンスを出せるようになるんだろう。ここで働く誇りを身に付けられるんだろう。

野を掻き分けてただ、がむしゃらに進んでいるだけの恐怖を味わなくて済むんだろう。

己の心身が強かったら、怖いなどとは思わなかったし、パーティを作ろうと思わないだろう。

勇者はただの人でしかない。
そこに気持ちがあるだけ。

勇敢な行いだったかどうかは後で知ることだ。
魔法使いや戦士や賢者を羨ましく思う。

キラキラした黄金を飲み干して、
運ばれてきた枝豆を食む。付いてきたレモンまで熱々でビックリした。

東京ブラックビールと最後に焼きリンゴを頼んだ。コーヒーのような苦味にシナモンの味がする。

丸々1個は結構キツい。

今度はパーティのメンバーを連れてこよう。
レモンは熱いから気を付けて、ラージを頼むと可愛いグラスになるよ、焼きリンゴは一緒に食べよう。

進んだ分だけ、誰かを助けられるように、繋がれるように、そうやって、一歩ずつ進んでいこう。

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