【小説】アルカナの守り人(34) マザー
「──さて、そうと決まれば、当然、おまえたちにも手伝ってもらうよ。」
「はい! もちろんです。」
「ああ──。」
「やってもらいたいのは、薬の材料を集めてくることだ。この薬を作るのに、特に外せない重要な草花を、それぞれ集めてきてもらおうかねぇ。」
「まずは、ヒカリ。──おまえには、『憂いの沼』から『万象の睡蓮』を採ってきてもらおう。これは、時間帯によって色を変える特性を持つ睡蓮だ。しかし、他のものとは、明らかに違う『輝き』を持つものだからね。よく観察して見極めてくるんだ