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『あめつち工場カランコロン』展示コーナー製作日記【米山】

先日無事に彗星マジックの本公演が終わり、ちょっと落ち着いた時期ですね。
この度は、沢山のご来場誠にありがとうございました!

今回は米山は役者としては出演せず裏方に徹するという、彗星マジック入団してから初めての経験をして、なんか本当に色々学べました。
学んだ事感じた事も沢山あって色々書きたいので、それはまた後日書こうかなぁ…とか思いつつ、いい加減オタク日記の方も進めなきゃと思ってます。笑

学べたと同時にやっぱ「いいなーあの中に入りたいなー」とずっと思いながら稽古も見てました。いやー悔しいもんですね。
当初は本当に劇団員としては存在感消そうとしてたんですが、稽古を見るにつれて出てくる仲間になりたい欲。
そして「私は展示コーナーで作品を作る!!!」という思考に至り、結果的にあんな盛々の展示コーナーになりました。

ロビーを賑やかしたい

劇団で公演の会議をした時に、ロビーの話になりました。
2ndって見終わったらすぐに帰れる構造だから何か寂しいよね。面会とかは都合上出来ないけど終演後に何か劇場で浸れる時間とか作れたらいいよね(あわよくばそのまま物販に興味持ってくれたらね…)という話になりました🤔
「作品に纏わる展示をするのはどうですかね?」と案を出してくれたのは愛梨ちゃんでした。
愛梨ちゃんが参考になる展示的なものを提示してくれて、色々話してるうちにめっちゃ楽しそう!ってなって稽古しながらこういうの作るの皆大変だろうな…ってなって、今回出演しない私が展示隊長になりました。

元々二次創作が好き

昔々、かつて私が高校生の頃、同人誌にハマっている時期がありました(突然の暴露)
深くは掘り下げませんが、漫画やアニメで行われてる話とは別の(妄想した)ストーリーが繰り広げられる事がとてもおもしろい!と感じて、アニメイトとか通ったりネットに載ってる同人小説とか読んでたもんです。
作品に纏わる事を展示する=色々妄想して何かを作る
という構図が「あ、なんか今二次創作活動してる私…」ってなって一人で勝手に楽しくなってました。

役者をやる時もあるあるだと思うんですが、
自分の役を深堀する時に家族構成とか過去の生い立ちとか、あとは自分が出てないシーンとかの時に「実は私はこの時こうしてる」とか勝手に台本に載ってない事を妄想(想像のが正しい?)したりするのです。

展示はそういう妄想の延長線上だったので、普段やってる事だし全く苦ではなかったです。
むしろ楽しすぎて、時間があればもっと色々作りたかった。

展示したもの

米山作
・ゲストハウス「カランコロン」の間取り図
・ゲストハウス「カランコロン」の模型
・鶴屋工務店から工場カランコロンの歴史年表
・ゲストハウス「カランコロン」スタッフ紹介ボード
・聖・源・平のアルバイト応募時の履歴書
・ゲストハウス「カランコロン」のアルバイト募集
・カランコロン温泉チラシ
・顔出しパネル
・のれん

杏花ちゃん作
・旅館によくある歓迎看板
・長庚さんツアーガイドの旗

奈々さん作
・チラシヘルメット

間取り図と模型

まず第一にこれは作ると決め込んでました。
工場とか会社の展示によくあるよねこういう模型って。
工場の内部が見れます!的な。

でも工場内部の模型ってめっちゃ大変そうでどうしようかなと思ってたんですが、台本を読むと基本皆がくつろぐ場所はゲストハウスの方だなーって思ってゲストハウスの方を作る事に決めました。

まず相談したのは相内さん。
実は新2ndを作る際に模型を作ってたのを見てて、それどうやって作ったんですか…と聞く所から始まりました。

これ
内部。
すごいなー。

こういう模型を作る用の素材があるって事で、相内さんが作った時に余った材料を貰って帰りました。
そしてAmazonでソッコー同じものを買って専用の糊も買っていざ模型作り開始!!!!

間取り図はネット上で作る事が出来るサイトがあったので、
勝山さんに事前に実際どんな感じの間取りなのかを全く聞かずに台本だけ追って私が勝手に妄想して作ってみました。

間取り図まではめっちゃ楽々に出来てたんですが、
何を隠そう私びっくりするほど不器用でびっくりするほど大雑把なので、模型作るとか言いながら「そんな細かい作業出来るんかいな…」とずっと心配してたんですが、そこに現れたのが!

夫!!!

夫は学生の頃演劇部で舞台美術を担当したりしてて縮尺とか計算するのが得意で、普段プラモデルとか作るのも普通に好き男子。あとめっちゃ几帳面。
私がこんなものを作るって言ったら逆に私よりやる気だして「模型いつ作るの?」「何時からはじめる?」と私のケツを叩いてくれました。笑

実はインスタに載ってるこの画像は
夫が計算した縮尺のなんか色々
(私はよくわかってない)

どうやったら効率的に出来るのかも色々考えてくれて、頭が上がらねぇ…と思いながら彼の指示の元、夫が計算した長さで材料を切って私が組み立てて行くと言う流れで模型の基礎が出来上がりました。

これも夫の手。
まじ感謝。

基礎が出来たあとは、ベットとかお風呂とかタンスとかを作る作業。
ほとんど粘土と厚紙で作りました。
この作業は私が一人でしたので、突然手作り感溢れるものになって行きました。笑

できあがり!
こういう角度で撮ると
リアリティ出てくる

観終わった後に模型見て「あーこの畳の部屋で皆でご飯食べてるんだなぁ」とか想像してくれたりしたら嬉しいなと思います。

歴史年表

これも一番最初に「これは作る!」と思ったやつです。
なんか工場とかの本社の入口にあるじゃないですか。会社の歴史的なやつ。
それを作りたかったんです。

まずは台本を読んで鶴屋工務店の歴史が書いてる部分を探して、それでも分からない所は勝山さんに聞いて。
一度文字に起こしして、再度勝山さんに確認してもらって、直しをもらって、と結構細かな打ち合わせ?がなされました。
ほとんどは私の妄想と悪ふざけで出来上がってます。

以下、解説!

・鶴屋社長歴代の名前

劇中では全員フルネームが出て来なかったんですよ。
でも年表って社長の名前フルネームで載せるよねってなって、勝山さんに相談したら「温泉の名前とか面白いかも」と案を貰ったので、日本全国の温泉の名前を探しました。
温泉の名前って名字っぽい名称が多くて、下の名前にしにくくて結構悩みました。
初代社長:鶴屋道後→知る人ぞ知る「道後温泉」ですね。道後温泉って日本で一番最初の温泉と言われてるので、とりあえず初代は道後に。
二代目社長:鶴屋渋→長野県にある「渋温泉」。本当は現社長を渋にしてて(逸平さんが渋いから)二代目は「穂高」という名前だったんだけど、勝山さんが「穂高」ってカッコイイから現社長の名前が穂高がいいってなって、二代目が渋に。
三代目社長:鶴屋洞爺→北海道の洞爺湖にある温泉です。別に深い意味はないけど「とうや」って名前っぽいよなって事で。
四代目社長:鶴屋赤穂→兵庫県の赤穂にある温泉です。こちらも深い意味はなし。赤穂って名前かっこいいねって事で。
五代目社長:鶴屋穂高→長野県安曇野にある穂高温泉。私の親戚の家が安曇野にあって聞いた事ある温泉でした。逸平さんが演じる現鶴屋社長のフルネームですね。気づいたら当日パンフレットにも穂高って出ててビックリしました。笑

・歴代社長の写真

写真は逸平さんに許可取って色んな逸平さんを色んな加工して作りました。
元ネタになった写真をここで公開します。

一代目。
ポストグラフのゲネ写真。
二代目。
メガネ6の時の宣伝の写真。
三代目。
逸平さんからもらった宣材写真。
四代目。
勝山さんがちょっと前に撮影した逸平さん
五代目。
逸平さん曰く一番最新の宣材写真

とにかく逸平さんをいじりまくってました(すみません)
お客さんも社長全員逸平さんってので楽しんでくれてたみたいで満足です。

・大阪工場

これ、気づく人いるかなーと思って載せてみたんですが、全く誰も気づく気配がなくて寂しかったんで会場でも何人かにネタバレしたりしてました。

これ、旧1stなんです。

元画像

相内さんに許可取って、シャッターとかの「JUNGLE」の文字とからくがきとか看板とか消して、鶴屋工務店の看板を付け加えました。

他色々ネタを散りばめているんですが、長くなるのでここまで。
これ考えるのたのしかったなー!!!

スタッフ紹介ボード

他に何か無いかなーと色々考えてた時に、私の行ってる接骨院にスタッフ紹介のボードが飾ってあるのを見つけて「これだー!」ってなりました。

ほら、よくありますやん。
居酒屋とか歯医者とかにある楽しそうな写真付きの紹介カード。
それのゲストハウス従業員ver.を作りました。

写真は稽古中に私が慌てて撮った

手書きが面白いよなぁと思って、出演者の皆にはお手数をかけましたが、各々自分で自分の役の紹介を書いてもらう事にしました。
私が書くより本人が一番役のキャラ分かってると思うし。
なので、とりあえず皆に書いてもらうのに、見本が必要だな…と思って適当に作った見本がこちら。

この恥ずかしい見本を皆に晒しながら、皆超個性豊かでそれっぽい感じの紹介カードが出来ました。
めっちゃ満足。

履歴書

履歴書については勝山さんのnote読んでもらうのが一番良いかも。

中盤あたりに履歴書について解説してくれてます。
私はまじで軽いノリで思いついて「履歴書とかあったら楽しいじゃーん」って感じで若者三人にお願いしたのですが、
そういえば履歴書って住所とか電話番号とかあるやんってなって、皆をめちゃくちゃ戸惑わしてしまいました。申し訳ない。
でも蓋をあけてみたら、履歴書が結構重要な展示になったりしてて一安心してます。

証明写真もスマホで撮ってもらって
証明写真用にプリントしました

アルバイト募集チラシと温泉チラシ

「月のリゾートアルバイト募集ってなんか素敵」って思ってWordで作りました。

そう。Wordってのがミソなんです。

ロビーの展示達の設定はあくまで私が作ったんじゃなくて、カランコロンに出てくる従業員達が温泉施設を作る時に「お客さん沢山来るから展示も作っちゃおうぜー!」って盛り上があって出来上がりました。
なので、このアルバイトチラシも鶴屋さんが「お客さん沢山来るし、もっとアルバイト増えないかなーだれかチラシ作れないの?」とか言って、熒さんが「Wordでならなんとか出来るかなー…」と言ったばかりに、熒さんが作るハメに。という勝手な米山設定です。
カランコロンの未来の時代にWordとかいう概念があるのかというのは置いといて。

実際私が今仕事で事務をやっていて、イラレとかフォトショとか使えないけどWordとかPowerPointとかで簡易なチラシを作ってまして、
まーそれがなんだかチャチくて胡散臭いんですよ。笑
なんかそんな感じ出せないかなーと思ってWordで作ってみました。

温泉チラシも作らされたんだろうね。
熒さん。

ちなみにアルバイトチラシをトイレにも貼ったのですが、これが大人気でお客さんが「トイレ行くのオススメ」「トイレ行ってきた方が良いよ」って言ってくれてるのがめっちゃ面白かったです。笑
トイレに貼るのを考案してくれたのは野倉くんでした。ありがとう!
ちなみに2枚余ったので、楽屋のトイレにも貼りました。

顔出しパネル

これはもうなんかレジャー的な施設行ったら顔出しパネルあるよねって本番一週間くらい前に思いついて慌てて作りました。

皆さん沢山撮ってくれてて嬉しかったです!
皆可愛い!!

モデル:野倉くん

相内さんからLEDあるよ!と謎の効果をゲットしたので、映えるように両サイドに置いてみました。笑

・のれん

温泉と言えばのれんでしょう。と思ってはいたんですが、実際作るとなると大変なんかなーとぼんやり頭の片隅にのれんの事がある状態で職場の近くの商店街歩いてたらのれんが安く売られてる…!ってなって気づいたら購入してました。
この文字はアイロンプリントシートってやつがあって、そのシートに文字を印刷してアイロンで転写出来る代物を元々存在を知っていたので、それを使って作りました。

2ndの階段にのれん付けたの初めてみたいですがとても好評でした。
お客さんの目線隠さなければ大丈夫みたいなので、他の劇団さんとかでもぜひ使って欲しいななんて思ってます。
今回使用した階段の幅に使える突っ張り棒は2ndに提供しました。

なんか、入口にのれんっていいよね。

旅館によくある歓迎看板

これは杏花ちゃん作です!!
展示隊長は一応私だったけど杏花ちゃんも展示隊に入ってて、「階段に何か飾れないか?」という会議になった時にユラリちゃんから「旅館って歓迎って書いてある看板ありますよね」って案を出してくれて、
カランコロンの作中で唯一宿泊客として来ていた天道さんを歓迎看板に出したら観終わったあとに「なるほど~」ってなってくれるね!って話になりました。

一応階段担当が杏花ちゃんだったので、出来そう?って聞いたら「なんとか…」と言ってて稽古もあるし大丈夫かなと思ってたんですが、
めっちゃ素敵な歓迎看板が出来上がっててビビった!

まず入口入って一番目につく所なので、
お客さんが最初に楽しんでくれるポイントになって良かったです。

長庚さんツアーガイドの旗

モデル:野倉くん

私これめっちゃ忘れててそういえば会議で「ツアーガイドの旗とか良いね」的な事誰か言ってたなーとこの旗見て思い出した。
これも杏花ちゃん作!!
手作り感満載で逆にそれが超可愛くて、本当はフォトスポット的に自由に持って写真OKにしようと思ってたんですが、手作り過ぎてちょっと壊れやすかったんで飾るだけにしました。笑

チラシヘルメット

これは奈々さん作!!!
台本よりもチラシよりも衣装よりも何よりも先に一番最初出来上がったのがこのヘルメット!

こんなにデカいのにめっちゃ軽くて被りやすいのです!
すごいよね…奈々さん衣装も作れるのにこんなすごい代物を作るとか…。

缶バッチのイラストデザインにもなったり、カウントダウンで客演の皆さんに被ってもらったり、結構シンボル的な存在!
このヘルメットにタイトル付けたくて勝山さんに相談したら「月面開拓初期時代の酸素維持装置付きヘルメット(モックアップ)」と付けてくれました。
これは初期になるので、今の2024年よりちょっと未来くらい?の時代のヘルメットです。
劇中で皆が付けてたヘルメットは↑の超進化版って事ですかね。


以上、展示コーナーの解説でした!
楽しかったので全部解説しちゃった!

今回私の中ではこれが「作品」なので、会場にいる時とかSNSとかでめちゃめちゃ楽しんでくれてる姿や感想を見て、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。嬉しすぎて泣きそうでした。いや、泣きました。

出演する事が一番良いですが、彗星の本公演にいつ出れるかもわからないですし、次回以降の本公演でもこういう事出来たらいいなーなんて思ってます😀

役者を休んでても作品に貢献出来る「何か」を探し続けようと思います!👍

顔出しパネルのLED目立つなぁ。笑
おみやげ屋さんも作った。

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