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Sui彩の景色 -近景- #07 -積雪と足跡-

「Suiさん個人に、1つ残念なニュースが飛び込んできました…。」
突然のマネージャーからの連絡で、そう切り出された。
「OKMusicでの連載ですが、次回の2月更新分を最終回にしていただきたく思います。」
スマートフォンの画面に映るテキストを眺めながら、その言葉の意味を咀嚼する為に、頭の中で何回も復唱した。
何かが終わる時はいつも突然だ。
これが最後だと思いながら文章を書けるのだから僕にとっては幾分か親切な話だろう。
 
2021年の12月15日に連載がスタートして、2年と2カ月「Sui彩の景色」を書き続け、自分の生い立ちや日常を文字にすることがすっかり生活に馴染んでしまった。
歌詞を書くこととはまた違った面白さがあって、この場所を存外気に入っていたので、これが最終回だと思うと、何かがほんの少しだけ欠けてしまうような気がした。
今回を含めると実に27回の寄稿で、第1回目から読み直してみると、内容的には過去の話が多いので、自分の人生を振り返りながらも、その時々の心情が滲んでいて、「学生時代の自分」と「それを書いている自分」の2人の過去の自分を感じるというなんとも不思議な感覚に陥ってしまった。
「あの頃はこんな事を考えていたな…。と思い出しながらあんな事を考えて書いていたな…。」と。
 

先日東京では雪が降った。
真っ白で真っ新な積雪の上に1番最初に足跡を残すことが子供の頃は大好きだった。
形に残す。
文章にすること、曲にすること、歌詞にすること、写真に残すこと、映像に残すこと。
記憶や感情を僕は形に残し続けている。
振り返ってみるとそれはまるで足跡のように連なっている。
 
「共感」という感情程、最強のヒット要素は多分無いのだろう。
そう思うと、この場所で僕が書いてきた文章は、そんなことは一切考えずに書きたい事を、ただ、ただ書き殴ってきたような気がする。
何処かで誰かに見つけて欲しかった。
だから音楽を続けてきた。
その見つけてくれた誰かに、自分という人間を、ほんの少しだけ分かりやすく紹介出来るように、ここに辿り着いた人だけが、僕を分かってくれたらそれで良かった。
いや、もし仮に、「Sui彩の景色」を読んで僕を理解出来なくても、分かり合えなくても、それを分かってくれたならそれで良かったのかもしれない。
ただの記録なのだ。
誰かに読んでもらう前提ではあるけれど。
降り積もる雪のように少しずつ少しずつ残し続けていくしかない。
生きた証を。

P.S
こうやって文章を書く場所をまた探そうと思いますが、一先ず2/25のレコ発3マンライブに集中したいと思います。
その後、ゆっくり考えていきます。
 
2年と2ヶ月、お付き合い頂いた皆さん。
ありがとうございました。
そして、こんな素敵なキャンバスを僕に与えてくれたOKMusicさん。
本当にありがとうございました。
 
終わりがあれば始まりもある。
世の中はそういう風に出来ているようです。
実はたまたま新しいことを準備してます。
それは、きっと心が躍る何かです。
楽しみにしていて下さい。
 
兎にも角にも、何度も言うように先ずは2月25日に
渋谷 Spotify O-nestで会いましょう。
凄いものが見れるよ。


SUIREN Major 1st EP「Reverse」
Release Party
日程▶︎2月25日(日)
会場▶︎Spotify O-nest
時間▶︎18:30 OPEN / 19:00 START
出演▶︎SUIREN
ゲスト▶︎CIVILIAN / HelloSleepwalkers
チケット詳細はこちら
🎫e-plus
eplus.jp/suiren/240225/
🎫楽天チケット

https://r-t.jp/suiren


(2024.02.15)

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