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絶望の中にこそ一筋の希望がある

「私たちが見ている世界は私たち自身の心の現れである」という話は、精神世界に興味のある人なら一度は聞いたことがあるはずです。

この話は別に比喩でもなんでもなく、現実とは実際に「この言葉の通り」なんですよ。

理論物理学者のデビット・ボームによると「この宇宙は二重構造になっており、目に見える次元の物質的な宇宙の背後に、もう一つの見えない次元の宇宙が存在し、その見えない宇宙こそが現実を創っている原因である」のだそうです。だから、私たちが体験している「現実」のほうが、裏に隠れている「見えない宇宙の働き」によって生じた一種の「仮の姿」なのですね。

この「見えない次元の宇宙」とは、トランスパーソナル心理学で言うところの「集合的無意識領域」、量子物理学の「ゼロポイントフィールド」と同じものを指しており、私たち個人の「心」を形成しているオオモトでもあります。私たちの運命はまずこの「見えない次元の宇宙」の中で綿密に計画され、生まれてくる時に各自の持つカルマに応じて分配され、「個人の気質」として付与されることになるのです。

そして、私たちが心の中に抱えている自己矛盾や葛藤が「ある一定の条件(特定の天体配置)」を満たした時に「物理的な現象」として実体化し、私たち自身の体験を創り出すのです。つまり、私たちは世界を通して「自分自身の心」を眺めているような状態なんですね。

個人の心の状態が「映画のフィルム」で、現実世界が「映画が上映されているスクリーン」と言ったほうが分かりやすいかもしれません。フィルムの中身と上映される映画の内容は必ず一致しますので「予定外の現象が起きる」ということ自体がそもそもあり得ないのです。

まぁ、最近はフィルムじゃなくてデジタルデータなんですが、どんな現実もまず「心の中」に設計図として存在し、いずれ絶妙なタイミングで現実の世界に「映写」されるものなのです。

となると、私が見ている世界とあなたが見ている世界は必ずしも「同じ」とは限りませんよね?不平不満ばかり抱え込んでいる人は、その不満を証明するかのような「不運な出来事」が頻発するようになりますし、感謝の念が強い人は、もっともっと他人に感謝できるような「幸運な出来事」ばかりが現実のスクリーン上に上映されることになります。

実際、性格の明るい人と暗い人では「目に見えている色の数」にも違いがある・・・という説があるほどですから、不幸な人には本当に世界が「灰色」に見えているのかもしれませんね。

元法政大学教授の田島陽子さんは、討論番組に出るたびに「女性は社会的に差別されている!」「男なんて女性を搾取するだけの存在で、全くアテにならない」という主張を繰り返していますが、だからこそ彼女が目の当たりにする現実は「その通り」にしかならないのです。本人が信じている通りにしか現実は展開しないからですね。きっと彼女の周りにいる男性は、それこそ女性を性的に搾取するだけの「嫌な奴」ばかりなんでしょう・・・お気の毒に。

彼女の主義主張には一貫性があるので個人的には好感を持っているんですが、その一貫性のある「思い込み」こそが彼女を苦しめている根本原因であることに気づけば、もっと楽しく生きられるだろうに・・・とも思います。

もし彼女が「女性に生まれることは最高にハッピーなことだ」と心の底から信じていたとすれば、もっと別な人生を体験できていたはずですし、実際に「女性であること」によって大きな恩恵を受けている人は決して少なくありません。私は2歳の息子が「パパはあっち行ってて!僕はママと遊ぶ」と主張するたびに「女性は得だなぁ~」と思ってしまいます(笑)。

だったら「プラス思考で良いことばかり考えていれば、良い現実ばかりが体験できるのか?」と言うと、残念ながらそう単純な話ではありません。原理原則としてはその通りなのですが、私たちには過去世のカルマに基づいて「生まれながらの気質」がプログラムされており、先天的に悲観主義な人は、どんなに性格改善に取り組んだとしても悲観的にしか世の中を眺めることができないように創られているのです。

田島さんが自分の思い込みから脱出できないのも「生まれつき魂に書き込まれている絶対的なプログラム」があるからなんですね。

悲観主義的な人は、朝起きて椅子に小指をぶつけただけで「ああ、朝からツイてない。きっと今日も嫌な一日になるだろうな」なんて思ってしまうものなのです。周りの人が「もっと明るく考えなよ」と説得したところで、それは「魂にプログラムされた思考パターン」ですから、そんな簡単に変更できるものではないんです。

これを読んでいるあなただって、これまで自己啓発書をたくさん読んで勉強して来たのに、人生は一向に改善されてないんじゃないでしょうか?例えば、「モテる方法」なんて本を何冊も読んだのに、一度も恋人ができた試しがない・・・そうじゃないですか?

どんなに知識を詰め込んだところで、魂に深く刻み込まれた「思考の癖」は簡単には変えることはできないものですから、これは仕方がありません。

瞑想や呼吸法を実践することで徐々に自分の思い込みを手放して行く・・・という地道な手段もありますが、この方法では、お釈迦様ですらプログラムの書き換えに6年もかかりましたので、我々凡人がやったところで成果が出るまで何十年かかるか分かりません。この記事を読んでいるあなたが求めているのは「一瞬で人生が劇的に変わってしまうような奇跡」のはずです。

この悲観主義的な気質を一気に「反転」させ、人生を劇的に改善する方法はたった一つしかありません。それは・・・「どん底の絶望を体験する」ということです。中途半端な絶望では足りませんよ。「もう死ぬしかないと思ってしまうような最悪の状況に追い込まれること」こそがあなたの人生を大きく変える「最短・最速の道」なのです。

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