占星術と自殺の関係性
私はこれまで17年間精神世界系のブログを運営しているんですが(今はアメブロにいます)、この17年間で最も反響が大きかった記事は「自殺の発生は占星術では予測できない」「自殺を運命的にプログラムされている人間はこの世に一人もいない」という内容の投稿でした。その記事を書いたのはかれこれ13年も前の話なのですが、未だに「あの記事の内容は事実でしょうか?それなら私は今、なぜこんなにも死にたがっているんでしょうか?」という問い合わせのメールが来るほどです。
それだけ「死への誘惑」を心に抱えながら、苦しい日々に耐え忍んでいる人がたくさんいるってことでしょうね。
でも、自殺は運命学的に言うと「絶対に許されない最悪の破滅的行為」です。だから今、もしそれを考えている人がいるのであれば、何とか思いとどまって欲しいのです。その苦しみは「今だけ」のことであり、永遠に続くわけではありませんので、もう少しだけ・・・本当にもう少しだけでいいので耐えてください。
私自身も過去に4年間ほど「うつ病」を患っていた経験があるので「もうダメだ、死んでラクになろう」と思ったことは何度もあります。死んだら意識が完全に消滅して「すべて終わり」になるのか、それとも死の先に「別の世界」が広がっているかどうかさえも分からないギャンブルみたいな行為だと言うのに、頭がパニックに陥っている時は「死ねばこの苦しみがキレイさっぱり消えてラクになれるに違いない」と単純に思い込んでしまうのです。
でも「自殺という運命をプログラムされている人間はこの世に一人もいない」のだとすれば、それは「絶対に選んではいけない禁じ手」になっているはずです。純粋な生物学的な観点から言えば、人間の遺伝子は「生き残ること」を最優先課題としてプログラムされていることは間違いないでしょう。となればやはり、運命学的にも生物学的にも自殺は「決して許されない破滅的な行為」に該当するのではないでしょうか?
もし「自殺する運命」が遺伝子レベルで最初からプログラムされている人間がいるとするならば、一般的な先天性疾患と同じように「発症率」は地域に関係なくほぼ同じになるはずです。
例えば、代表的な先天性疾患であるダウン症は「約700人に1人」ぐらいの発症率ですが、これは世界中どこの国であってもほぼ同じ確率です。遺伝的な疾患に、生活環境や宗教観や社会情勢は一切関係がないのですね。
ところが、自殺の発生率は国によって大きな開きがあり「無宗教の人間が多い国」では発生率が高く、キリスト教やイスラム教の影響の強い地域では「低い」ことが統計学上明らかになっています。
特にイスラム圏での自殺率は極めて低く、無宗教の国の「40分の一程度」だと言われていますから、決して無関係でないことが分かりますね。イスラム過激派の中には「自爆テロ」を仕掛ける団体もあるので意外に思うかもしれませんが、あれは本人たちにとっては自殺ではなく「殉教」なのです。
ちなみに、自殺率が世界一高いのは「韓国」です。世界で最も過酷な「学歴偏重主義」の国ですから、激しい競争に敗れた人たちの「怨嗟の声」が社会に渦巻いているのは確かですし、儒教の影響で性的な道徳観が日本よりも厳しいので「スキャンダルを起こした芸能人」に対する誹謗中傷が激しくなる傾向にあります。
それに耐え切れずに死を選んでしまう人がいるのは、なんとなく理解できますね。
まぁ、日本の自殺率は「第8位」なので韓国の社会構造を批判する資格はないのですが、このように「地域による格差」が顕著であるということは、自殺は「先天的な気質」ではなく「環境」などの後天的な要因によって生じてしまう「一時的な精神疾患」であることがはっきりと分かるのです。
実は、13年前の記事の元ネタになったのは、鏡リュウジ著『占星術はなぜ当たるのですか?』という本です。鏡氏がまだ大学生だった頃に出版した初期のエッセイ本で、幼少時の彼がどのような経緯で西洋占星術に魅了されて行ったのかが詳細に語られている「自伝的な本」になっています。
残念ながらこの本はすでに絶版になっていて現在入手困難ですし、私自身も去年の引っ越しのドサクサで紛失してしまったため、細かい数字までは覚えていないのですが、この本に書かれていた話の流れとしてはだいたいこんな感じです。
今から70~80年ほど前、イギリス占星術協会の呼びかけにより、世界中の西洋占星術師が一致団結して「自殺者のホロスコープを詳細に分析する」という大規模な統計調査が行われたことがあるそうです。
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