たまには球に注目する記事【野球】
日本の野球には硬式球・準硬式球・軟式球の3種類の規格のボールが存在する。
使用するボールにより硬式野球・準硬式野球・軟式野球の3つの野球形態に分かれる。
硬式球
重量 141.7〜148.8g
円周 22.9〜23.5cm
反発係数 0.4034-0.4234
1878年にスポルディング社が開発した。
コルクやゴムの芯に糸を巻き付け、それを牛革で覆い、縫い合わせて作られる。原則として1球あたりの縫い目は108個とされている。
プロ野球はもちろん、大学野球、高校野球、場合によっては中学野球で使用される。
その名の通り硬い。
日本プロ野球における公式球は全球団ミズノ社製の統一球が使用されている。
元々は1980年で9社、2010年以前はミズノ、ゼット、アシックス、久保田運動具店、那須スポーツ、SSK、松勘工業の7社、2010年はミズノ、ゼット、アシックス、久保田運動具店の4社であった。
メーカーによって材質や製法などが多少異なっており、機能面に若干の違いがあり、主催球団の判断で4社のボールの中から公式球が選択・使用されていた。
2010年1月19日に開かれた日本プロ野球組織実行委員会では、ワールド・ベースボール・クラシックなどの国際試合の増加や、飛ぶボール問題に対応し、ボールの規格を世界的に統一するため、2011年以降のNPB公式戦での公式球の1社に独占的に供給させることが決定された。
ちなみに、1年間に使用される全12球団の一軍試合球の総数(練習・ブルペン用なども含む)は、約30万個といわれる。
また、輸送・通関のトラブルなどに備えて、球場に1万ダースを常備することも求められている。
軟式球
M号 直径 71.5-72.5mm
重量 136.2-139.8g
反発 70.0-90.0 cm
J号 直径 68.5-69.5mm
重量 128.2-131.8g
反発60.0-80.0 cm
以前はABC号と表記されていたが、2016年12月、全日本軟式野球連盟と野球ボール工業会がボールの規格変更を発表し、A号とB号を統一してM号(メジャー)に、C号はJ号(ジュニア)とした。
そのほかに2000年にナガセケンコー株式会社が開発したKボールもある。反発係数などの特徴を硬式球に近づけている。アジア野球連盟の公認球として、U-12とU-15の大会に使用されている。
硬式球は体への負担が大きいため、小学生、中学生は主に軟式球を使用する。材質がゴムであるため、硬式球よりも軽く、飛びやすい。
元々はテニス球を使って代用していたが、耐久性や使いづらさから「京都少年野球研究会」を中心に野球用ゴムボールの開発が行われた。
その後1919年7月には、京都市立成徳小学校にて軟式野球大会が世界初で開催された。
準硬式球
主に大学生を中心に使用されるものとして準硬式球がある。
外観はゴムだが、中身の芯の部分は硬式球と同じコルク製のため、硬式球とほぼ同等の感触で試合を楽しめる。
あくまで軟式球の一種として、硬式に似た感覚で楽しめるものとして1949年に内外ゴム株式会社が商品名トップボールとして開発したもの。
芯の作りは硬式球と同じだが、表面に牛革では無くゴムを用いて作られるボール。製法面、硬さの面で硬式球と軟式球の中間に位置する。