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新譜『Phantasm EP』について語ります

こんばんは。Suirenもとい、Ariezです。
紅楼夢、秋例に参加された方々、お疲れさまでした!

前回のMonochrome Erosionに引き続き、今回もCDと収録曲について語っていこうと思います……新譜お手に取っていただいた方々、ありがとうございました!


Phantasm EPについて

Suiren:MusicStorageから出ている東方アレンジCDは現在2系統あります。

  1. Suirenが主導する、ボーカル曲を含めたマルチジャンルアレンジCD [Sound:WorldLittle Umbrella]

  2. Ariezが主導する、キック歪み系ハードジャンルEP [Retaliation EPPhantasm EP]

今回は2に該当するハードジャンルEPの2枚目です!

前回のRetaliation EPは復讐をテーマにした楽曲群だったのに対し、今回は夢幻の世界ということで、幻視、幻聴、錯乱などをイメージした妖しいテイストの曲を目指してみました。

今回のジャケットイラストは、イラストレーターのさきいか様にお願いしています。

前回のジャケットが赤髪である小悪魔のイラストで、かつ炎が映っており、パッと見た時に暗く赤い印象を受ける絵だったと思います。燃え盛る炎の轟音が伝わってきそうな動的な絵で、渦巻く復讐心を背景で表現していただいていました。

2枚目の今回は前回と対照的に、青色と静寂をテーマとしています。
何の気配も感じず、音もしない霧深い森を彷徨う悪夢をイメージしました。また、前回が顔が見えないアングルだったので、逆に今回は表情にフォーカスした構図となっています。

Retaliation EPについて

せっかくなので、前回のRetaliation EPについても書いておこうと思います。長くなってしまったので興味無い方は飛ばしてください。

Retaliation=報復 の意
ということで、報復や復讐がテーマです。
Retaliation EPのジャケットイラストは山田maya様に描いていただきました。

ジャケット版はロゴに隠れて非常に見えにくいのですが、よく見るとイラスト最下部に血溜まりのような赤黒い液体が描かれています(依頼時に描いてほしいとお願いしました)。
背景は崩壊した紅魔館、これは何か未知の存在に襲撃されてこうなったというイメージです。小悪魔以外の紅魔館メンバーがどうなっているかはご想像におまかせしますが、かろうじて生き残った(?)小悪魔が、理不尽な何かに対しての復讐心を燃やし立ち上がる……というシチュエーション。

小悪魔は二次創作で常識人っぽいしっかり者だったり、苦労人っぽかったり、明るく描かれたりということが多いと思います。また、おそらく紅魔館メンバーでは1番力の弱い存在なはずですが、そういうタイプのキャラが凄惨な状況に直面し豹変する……というのが好きなので趣味を反映してみました。

1曲名のRetaliationでは復讐心を、2曲名のLose One's Mind(気が狂う、頭がおかしくなるなどの意)では強い感情に呑まれた様子をイメージ。3曲名のBURN OUTは、復讐が達成されたとして、その先に待っているものは……という感じ(Burn out=燃え尽きる の意。やがて燃え尽きるであろうジャケットの炎と、復讐心の先に小悪魔もまた……というので掛けています)。

また、Retaliation EPのおまけとしてBrave Soulという楽曲もDLカードにてセットで頒布しています。こちらのジャケットイラストは猫丸りお様にお願いしました。

Brave Soul=勇敢な人 という意味です。 セプテットアレンジであるように、これはレミリアのことを指しています。こちらのジャケットにも小悪魔を描いていただいていますが、私としてはRetaliationより過去のつもりです。

これは小悪魔がレミリアを紅魔館の主として慕うようになったきっかけの一幕で彼女の希望であり、それが復讐を達成する前か後か、ふとした瞬間に脳裏に浮かんだというイメージ(一応これを意識してXFD動画に『追憶』や『雲散』という単語を入れました)。
また、タイトルロゴの隙間に $${\textit{"At that moment, she reminisced hope." }}$$(その瞬間、彼女は希望を回想した。) という文章が入っています。英文として合ってるか分かりませんが!

ちなみにこの曲は珍しくSuiren名義で歪んだキックを使っています。これはRetaliation EPが歪みキックオンリーということで、SuirenがAriezに寄せたテイストで曲を作ってみたという設定です。どうでもいいですが。

収録曲について

前作はそんなものということで、Phantasm EPの収録曲について。

01.Phantasm - Ariez

原曲は『人形裁判 〜 人の形弄びし少女』、ジャンルはNu-Style Gabberです。
前回の表題曲、Retaliationはキックのアタックが重いタイプだったので、今回のキックは1発あたりの時間的比重をテールに割いてみました。
3連符で1曲丸々通して作ったのはおそらく初めてだと思います。

2:20あたりからの、2個目のキックが登場するパートがお気に入りです。

02.One Sheep - Ariez

原曲は『永遠の春夢』、ジャンルはTerrorcoreです。
原曲チョイスはタイトルに「夢」が入っているからという安易な理由。

1匹の羊ということで、入眠のために数えられた羊が群れからはぐれ、混沌の空間に迷い込んでいます。
BPMの最速記録を更新しました(256BPM)。

03.HEAVEN - Ariez

原曲は『夢消失 〜 Lost Dream』、ジャンルはXtrarawです。
旧作の曲ということもあって、正直今回アレンジするまで聴いたことがなかったのですが、メロディがすごくいいですね……。

Xtrarawは初挑戦です。好きなジャンルなので前々からずっと作りたいとは思いつつも、それっぽいキックを作るのが難しいだろうというので断念していたのですが、今回ついに制作しました。
たぶんXtrarawを名乗れると思います……!

曲中のセリフは雪乃 しろ様にお願いして録り下ろしていただきました。

制作中にふと日本語セリフが入ったXtrarawって相当レアなんじゃないかと思いついて、そのままご依頼して収録していただきました。
かわいらしさを含みつつも、妖しくかっこいい声色で非常に気に入っています!

ちなみに今回の秋季例大祭、幻想郷のデジタル掲示板で流す動画にこの曲の視聴パートを選んだのですが、何名かの方が「デジタル掲示板で聴いて気になったので来ました!」と言ってくださって、やっぱデカいキック最高だよな……となりました。

さいごに

年内では、10月27日の秋M3でオリジナルのMainstream HardcoreとFrenchcoreをDLカードにて頒布する予定です。

また、12月1日に大阪難波にて開催される音けっとにもサークル参加します! こちらもDLカードと旧譜一式持っていく予定。

今年の夏秋はハードな曲をいっぱいつくりました……。
次の東方アレンジは、来年春にSound:World・Little Umbrellaに続くマルチジャンルCDを制作予定。

また、同時期の春M3にてオリジナルアルバムも1枚出したいと思っています。まだ構想段階ですが、ダンスミュージックに他ジャンルの要素を取り入れて、ボーカル曲を多めに収録したCDを作ろうかと考え中。
今まで脇役気味だったMinakami名義が活躍するかもしれません……ぜひチェックをよろしくお願いいたします!

Phantasm EPの各種通販やダウンロード版のリンクは以下に。

【BOOTH (CD版)】

【BOOTH (ダウンロード版)】

【メロンブックス委託】

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2611038

ハードジャンル最高。

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