習うより"真似ろ"――すいのこ流上達のすすめ

スマブラで伸び悩んでいる人、これから強くなりたいけどどうやって練習すればいいかわからない人へ、騙されたと思って試してみてほしいことがある。それは、他人のプレイを”真似する”ことだ。
大多数のプレイヤーには「いや、そんなの当たり前じゃん?」と思われるかもしれないが、私自身、これまで幾度となく他の人のプレイを真似して、吸収してきたからこそ今があると感じている。
そこで簡単にではあるが、私が試してきた”真似”による上達方法について紹介したい。

今から13年前の2008年、私がスマブラXを購入したての頃、ニコニコ動画に投稿されたとある対戦動画を見たのが最初の”真似”だった。ピーチ対マルスの動画で、ピーチが引き小ジャンプでマルスの攻撃をかわしつつ、前慣性をつけながらの空前で差し返すという一連の行動に衝撃を覚えた。動き自体のカッコよさもさることながら、相手の攻撃を読んでかわした上に反撃するという「読み合いで相手より優位に立てている」と思わせるその動きを自分も出来るようになりたいと思った。

最初は引き慣性と前慣性の使い分けをしつつ空前も出すという複雑な行動をマスターするのに苦労した。動画のシーンと見比べながら、同じような動きが出来ているかを確認しながら練習した。
だが、それだけでは実戦で当てられるまでには至らなかった。どのタイミングで技を通すかを考えられていなかったからだ。
そこで、どういう状況でその技を通しているのかを、再び動画を見ながら考えることにした。解説動画ではないので、試合の内容から自分で推測するしかなかったのだが、結果的にそれが考える力を養っていたのだと思う。間合いのとり方など色々な状況と照らし合わせたところ、比較的お互いがステージの中央を陣取りつつ、ワンステップ分程度の間合いが保たれている時に牽制としての目的で振っていのではないかと考え、実戦でも試してみることにした。
そこに気づいてからは空前のヒット率も少しずつ伸びたし、空前がガードされた時に弱を仕込んでおけば、ガーキャン掴みに対抗できることも実戦中に気付くことができた。

このように、他人の行動を真似するという方法だと、動きが習得出来るのはもちろんのこと、その行動への理由付けを自分なりに考察し、実戦で試して上手くいくかを検証するというサイクルを回すことが出来る。
今は様々な解説動画で技の使い方などの情報が紹介されているし、それらはとても有用だ。自分も参考にすることも多々ある。しかし、それが唯一無二の正解だと思いこんでしまうと、考える幅を狭めてしまうことに繋がるし、何より自分で考えて試す楽しさが半減してしまう(手っ取り早く勝ちたいという人にとっては余計なお世話かもしれないが……)。

”真似る”上達方法で一番大事なのは「真似したくなるプレイヤー」を見つけることだ。好きな配信者の動画でもいいし、国内外の大会での対戦動画でもいい。おすすめは撃墜集などのクリップ集だ。中には不要な動きもあるかもしれないが、複雑な一連の動作を出来るようになると操作の幅も広がるし、決まったときの気持ちよさもひとしおなので、まずはそれを参考にしてみるといいだろう。
あとはひたすら、実戦の中で真似するのみ!

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