|astrology|てんびん座のおはなし
春分からめぐって、反対側、秋分点へやって来ました。
ここから夜の時間は伸び、冬至へ向かいます。
秋分点からはじまる、てんびん座の季節。
ホロスコープを上下に分け、下半分、おひつじ座からおとめ座までは自分と関わってゆく領域、上半分、てんびん座からうお座までは他者と関わってゆく領域、と表現することもあります。
風のサインのふたつ目、てんびん座の領域では、《外側》からの風がたっぷりやってくるのです。
社交的と表現されることも多いてんびん座さんたちではありますが、ひとつ前のおとめ座の領域、もしくは、おひつじ座からおとめ座までのめぐりで熟成された知恵を、胸に秘めているようにも見えます。
これはどのサインにも言えること。ひとつ前のサイン、そこまでの展開、しっかり熟したそれを秘めるからこそ、やって来たそのサインを立ち起こしててゆくことができる。
おとめ座の領域では、微細な層へも降りながら個は調えられる。ここで個を微に入り細に入りまとめあげて、次の場所で外側からの風を受け入れてゆこうとするのだから。
この「個の調い」の感覚をしっかり持つからこそ、このてんびん座の領域で、バランス感覚、調和の感覚を持って、外側の世界を自らへと流入させることができるのでしょう。
実際のところ、流れ込んでくるそれに、圧倒されることも、自身を偏らせることも、起こり得るのです。
てんびん座の領域では、流れ込んでくる外の世界の一部に偏って肩入れするよりも、その世界の全体をそれとして見ている。
全体が見えているとき、その調和もまた見えているのです。
こうして全体の調和を見た後、さそり座の領域でわたしたちは、一点に鋭く集中し、極まることをしてみる。
ひろい全体も、狭い一点も、結局は同じものでできていて、同じだけのことを、同じように教えてくれる。てんびん座からさそり座を通過してゆく、激流のようなこの旅は、そんなことを教えてくれるようです。
その激流すら視界に収めながら、世界の全体を見渡す、てんびん座の領域。
眼差しはひろく注がれ、愛もまた同様にひろくひろがってゆく。
もちろん、全体の調和がそうささやくのなら、そこにある「たったひとつ」へ愛を注ぐこともあるのでしょう。
この仕組みは(周りの違う性質を持つひとたちにとっては特に)わかりにくいものかもしれません。
「すべてすべてへの愛と、たったひとつへの愛と、ふたつは同じこと」
この先見つけられることのその予感は、この領域にあってもうしっかりと息づいているようです。
この季節もよき旅を。
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