2024秋分!チャクラ&安心まつりに参加したら、とにかくいわさきちひろさんみたいな絵を描きたいと思うにいたった話
エムエム・ブックスみので2024秋分!チャクラ&安心まつり
一度は行ってみたいと思っていたエムエム・ブ
ックスみのでみれいさんに会える
チャクラケアのkaiさんやプリミさんも来る!
迷うこと数分 すぐに申し込んだ。
当日は弾丸日帰り旅行になったが電車の旅は嫌いじゃない。腰が痛くなることが難点だけれど本も読めれば絵も描ける。
絵を描くときはいつもいわさきちひろさんみたいなタッチを目指しているのに、描けば描くほどアングラタッチになってかけ離れていくのはどうしてだろう。
美濃大田で魚ばっかりの電車に乗りかえ小旅行気分で美濃市駅についた。
ポツポツとふっていた雨は直にやんだ。
エムエム・ブックスみのは駅から歩いて数分。頑丈そうな町家を改装したお店で、外から覗き込んでもゆったりとした時間が流れているのがわかる。気後れしてしまい一度通り過ぎてしまった。しばらく歩いて立ち止まり、よしっと気合をいれてからUターンをして意を決して中に入る。おしゃれな人達がおしゃれなものを売っておしゃれなお客さんがおしゃれな物を買ったり試着したりしている。
動揺を悟られぬよう本のコーナーに向かいサンプル本をパラパラと立ち読みするが頭には入ってこない。それでも興味をひかれた金色のBIGアファメーション帳と地球統合計画NEOの2冊を選んでお会計をお願いするために福太郎さんに声をかけた。
みれいさんの本の中でもたびたび登場する福太郎さんは腰が低くて丁寧でほんわかとした人だった。
「うちの犬のシールおまけでつけときました。」
「ありがとうございます。」
「新品です。」
(そらそうやろ!)
関西人の性が出そうになったが福太郎さんはツッコミを期待してボケたわけではないだろうし、そらそうやろ!なんて言霊をエムエム・ブックスみので発する勇気はなかった。
美濃にわか茶屋に行きたいことを伝えると長良川沿いのコースを教えてもらった。店を出てあっちの方向にすすむんですね。わかりましたと快活に答えたもののレモネードソーダを頼んでいる間にあっちの方向がどっちの方向だったかわからなくなる。お店の人に聞いてみるがお店の人もよくわからないらしい。携帯で検索してくれようとするので、大丈夫です!自分で調べます!と慌てて遮ってエムエム・ブックスを出た。
レモネードソーダを片手に違うだろうなぁと思いながらもホテホテと歩く。半分干上がっている川が見えたが長良川には見えない。観念してグーグル先生を開けば、やはり逆方向だった。そうだよなぁ。そうだと思った。またホテホテと歩いてエムエム・ブックスみのの前を通り過ぎグーグル先生を頼りに美濃にわか茶屋を目指した。
うだつのあがる町並みを後にして信号をわたってトンネルをくぐってしばらく歩くとようやく長良川が見えた。
めちゃくちゃでかい。川にかかる赤い大きな橋もすごい。これが長良川かぁと壮大な景色に癒される。
長良川沿いをホテホテ歩き風情のある緑風荘を通り過ぎて、ほどなくして道の駅についた。
福太郎さんは道の駅におすすめの店があると言っていた。てっきり食べ物だと思っていたら金物屋さんで古いものを手入れして大事に扱っているおじいさんがいるお店だという。
その金物屋さんを探してみるが見当たらずキョロキョロしているときに刃物を扱っているおじいさんに、ちょっと見ていってと声をかけられた。
『俺はこの仕事だけを何十年もやってるんた。』
開口一番そう言われた。
あれっ、もしたしたらこの人がそうかな?
『この仕事しかしてない。それだから刃物のことよく知ってるんだ。これ(剪定バサミ)ちょっと見てみて。これは40年前のもんだ。ここまで刃がある。昔のやつだからね、ここまで刃があるんだ。ほら日立って刻印があるでしょ。ちょっとこれ(榊の枝)持って切ってみて。先の方だよ。大事なもんだからね。切りやすいでしょ。こっちのハサミもね。とっても切りやすい。とっても丈夫でさ丈夫すぎて、ずっと使えちゃうもんだからこの会社は自滅しちゃったんだ。丈夫だからね。』
年代を重ねた道具の背景が浮かび上がってくる。
絶対そうだ。この人だ。勝手に鍋とかアルミのちりとりだとが生活用品を扱う金物屋さんだと思い込んでいた。
『この糸切りバサミは刃に焼きが入っている。おばあちゃんになっても使えるよ。この糸切ってみて。切りやすいでしょ。糸以外は切らんようにしてね。そしたらずっと使える。これは刻印を変えてる。刻印が違ったら4000円ぐらいになるのが1500円だ。製造元は一緒なんだ。この仕事ずっとしてるから俺はよぉく知ってるんだ。ここらのこの包丁はね。すごい硬い。ほらこの表をみてくれ。これはここ。とっても硬い。だからプラスチックのまな板はだめ。木のまな板がいい。白いヒノキは日本製。赤いのはアメリカ製。いいまな板は、すぐそこの店でいっぱい売ってる。これは爪切り。オレがふんじゃったから箱が潰れてるんだ。切ってみて。切りやすいでしょ。日本製だよ。これは。この毛抜きはね。刃が斜めになってるでしょ。焼きもはいってる。毛抜いてみたらいいよ。抜きやすいでしょ。』
おじいさんの人柄と熱を帯びた方言のリズムが耳に心地よくって私はうんうんと聴いていた。
爪切りと毛抜きとサビ落としと糸切りバサミを
買うことにしてすでに2本持っている剪定バサミは、いらないかなっと伝えると、いらないのかとおじいさんがシュンっとしたように見えた。剪定バサミによほどの思い入れでもあるのか。そういえば最初っから剪定バサミを熱心に推していた。剪定バサミ入れも馬の皮で自作したとか仰ってたし。
やっぱり買おうかな。どれがいいかな。
あっさりと前言を翻し私は3本目の剪定バサミを選びにかかる。おじいさんの推していた剪定バサミは、バネのないペンチみたいな形状で不器用な私は上手く扱えなかった。ただフォルムがとても愛らしく何よりおじいさんおすすめでもある。扱いづらいのも慣れれば何とかなるだろうし手の器用さもあがるかもしれないと思って購入を決めた。
ちなみに私は畑はやってないし育てているのは小さなエアープランツと伸びっぱなしのアイビー、水差しにしているポトスだけ、使う時がくるんだろうかと若干の不安を感じつつも
いつかこの剪定バサミが大活躍するときがくればいいなとハサミを包んでくれるおじいさんを見ながら思った。
帰りも長良沿いのコースで帰った。途中でしめ縄がはられているとてつもなく大きい岩があった。その大岩へと続いているらしい階段を見つけイソイソと降りていく。階段をおりると野草が細い道を埋め尽くしている。踏みしめながら前に進むと野草で出来たアーチがあった。赤と紫の花弁が連なった逆さ藤のような花のアーチ。南国の花っぽくて可愛い。後で調べてみると葛の花だった。アーチの袂には彼岸花も咲いている。此岸と彼岸の境目みたいだ。ジブリの映画にでてきそうと思いながらアーチをくぐって草を踏み分けかき分け大岩までたどり着く。大岩のたもとにはポッカリと空いた窪みがあって水が溜まっていた。
近くにペットボトルとマスクが落ちていたので拾う。大岩のてっぺんにもラベルが剥がされたペットボトルが置かれていた。
最初はお供えかと思っていたけれど近くで見れば水は半分しか入っていないし透明でもない。ゴミなのか?少し迷う。ゴミならば回収したほうがいいがもしゴミじゃなかったら罰(ばち)があたりそうだと腰が引ける。
たぶん頂上にはこっちから登れるんだろうなぁと迷いながらも進んでいくとフリスクの缶が捨てられていた。てことは、あのペットボトルも絶対ゴミだ。確信をもってペットボトルに手を伸ばしキャップを空けて匂いを嗅いでみればアクエリアスやポカリスエットの匂いがした。
良かった。それらを袋にまとめて大岩を後にした。野草をかき分けアーチを再びくぐって此岸に帰って来る。汗がビッショリだ。さっきくだった階段をのぼると大岩の謂れが書いてあることに気づいた。お姫の井戸 龍神 雨乞い なんちゃらかんちゃら。先に読まないで良かった。読んでしまっていたら畏れ多くて登るのを躊躇していたかもしれない。
帰り道に戻る。住吉神社が気になり参拝させていただいた。汗だくの体に吹く風が気持ちいい。それで元の道に帰れば良かったのだが、歩きたい道を歩いていると山道を登ることになっていた。山道をつっきりようやく見つけた広場のベンチに座りゼェゼェと息を吐く。モリンガ茶を入れた水筒に口をつけるが熱々だから飲めない。イオンの水筒の保温力がすごい。
こんなに汗だくになってるやつ他におるんかと思いつつさてどうしようと熱々のモリンガ茶をチビリと飲んでため息をついた。
ひとまずうだつの上がる街並みに戻ろうと歩き出す。
しばらく歩くと公園にでた。
ブランコを漕いでいる高校生らしき男の子が2人。1人は奇声をあげている。楽しそうだ。
公園は申し訳程度の遊具しかなく殺風景だった。小動物をいれた檻がさらに裏寂しさを増幅させている。猿にアヒルに山羊に兎に孔雀やマーロ、なにもない牢獄みたいな檻。動物たちも無気力そうに見える。私に力があったらとりあえず猿の檻をぶち壊して山に逃がしてやりたい。鬱々な気持ちを引きずって再びあがる町並みを目指した。
うだつの上がる町並みについた時刻がちょうど昼時だったので山水さんに入る。みれいさんの本の中で揚げたての天ぷらを食べる描写があってエネルギーいっぱいの天ぷらは美味しそうだったよなぁと思いながら天ぷら蕎麦を注文した。天ぷらは熱々サクサクでめちゃくちゃ美味しかった。すっかり満足して周辺をブラブラと散策するがまだイベントには早い。
歩きすぎて足はフラフラ。満腹と疲れで目が重く頭もボウっとしている。このままだとイベント開始早々に寝てしまいそうだ。
どこかカフェに入ろうとするけれど、頭がボウっとしているから決められない。
まぁ、いいや。良くも悪くも選んだ店で今の運気がわかりそうだし。そう思って手近な店のドアを開けた。
薄暗くクーラーがきいた店内にお客さんは
私1人。お店の人は大丈夫ですかと声をかけたくなるぐらい咳込んでいた。
ホットココアを頼んだら、バームクーヘンと甘納豆と温かい梅昆布茶とお水が出てくる。
サービス精神がすごい。どれから手を付ければいいんだろう。ひとまずホットココアを飲む。
砂糖はお好みでいれるスタイルのホットココアは牛乳がたっぷりはいっていてそのままで充分美味しかった。ホットココアに続いて梅昆布茶をすする。旨味がギュウゥッと凝縮された梅と昆布茶の味がする。甘納豆を食べバームクーヘンを囓ってホットココアを飲んで梅昆布茶に戻る。やっぱ梅昆布茶がすごい。
全ての後味をさらっていく。
バームクーヘンに甘納豆を挿し込んで梅昆布茶で流し込みさらにココアで上書きする。甘い 旨味 甘い。
どんな飲み方が最適解なんかわからん。
お好みでと言われた砂糖壺の中には、ちっこいアリが4匹いるしテーブルにも数匹いる。
運試しにと入ったけれど私の運気いまどんな感じなんだ。
アリは、すごくちっこいから嫌悪感はない。チマチマ動く様子は愛らしくさえある。
お店の人に報告したほうがいいんだろうが言ったら蟻は殺されてしまいそうだ。
かといってこのままというのもなぁ。店員さんは親切だったからどうにかしたいけど...
迷っているうちにお客さんがワラワラときてしまった。結局いえないまま店をあとにしエムエム・ブックスみのに向かった。
生みれいさんは写真や動画で見るより綺麗だった。顔がピカピカと輝いている。声もいい。鈴を転がすような声ならぬ喉にお鈴しこんであるんじゃないかなっていう涼やかで芯のある声。kaiさんの朗読にみれいさんの即興ピアノがくわわる。プリミさんも姿を現したが、すぐに奥に引っ込んでしまった。奥のほうが落ち着くから戻ったのだろうか。さすがプリミさん自由だなあとその気ままさを羨ましく思う。
目を開けていると参加者の方たちの髪型やアクセサリー、サンダル、服装、一挙手一投足にキョロキョロとしてしまって気が散ってしまうので目を閉じた。kaiさんの柔らかで優しい声の朗読とみれいさんのピアノにホンワカと癒される。
それで、しばらくしてから気づいた。
あれっ?私のうしろにいるのプリミさんじゃない?途中で遅れてきた参加者の人がいるなぁって思ってプリミさんかな?あっ、違った。って思っていたけどやっぱりあれはプリミさんだったんじゃない?
ソワソワと気になってしまう。確かめてみたい。そぅっと後ろを振り返ってバッと前にむきなおる。やっぱりプリミさんやん。
隣の席の京都で一緒に宇宙マッサージを受けたNさんは気づいているんだろうか?
ねぇ、後ろプリミさんいるよ。
知ってる?気づいてる?
テレパシーで伝わらないだろうかと凝視するけどNさんはさっきの私みたいに目を瞑っている。みんな知ってるのかな?気づいているのかな?そこからずっとソワソワとしてしまう。
第一部が終了し次のセレモニーの合間に堪えきれずプリミさん本人にめっちゃ驚いたことを伝えNさんに気付いてた?ときいてみた。
Nさんは気づいていたらしい。Nさんだけじゃなく皆も承知のことだったらしく私は2度ビックリする。皆の平常心がすごすぎる。それとも私がミーハーすぎるのか?プリミさんリピーター勢が多すぎて平常に溶け込んでいるとか?
いやいや、そんなことより私プリミさんに言いたいことがあったんだった。
『プリミさん。エバースのドッペルゲンガー面白かったです。』
我ながら伝えたいことは本当にそれなのかと思わないでもなかったが、プリミさんは動じず肘を指差し野球肘もありましたねと自然体で応じてくれる。さすがプリミさんこの壁をまったく感じさせない安心感たるや。LOVEに生きるってこういうふうなことなのかもしれないとLOVEの度量の深さを垣間見る。それからチャンス大城さんのことを話しチャンスさんチャンスさんチャンスさんで思い返せばチャンスさんのことしか話していなかった。
kaiさん自らがセレモニーのために配ってくださったハーブティーは暖かくて優しい香りがした。皆にハーブティーが行き届き一斉にそれぞれのペースで飲み始める。胸に体に染み込ませるようにちょっとずつ飲む。それからkaiさんの舞いがはじまった。ちょうど私の前で撮影が始まったのでところどころ見えない。見るだけでご利益体ありそうだからと上半身をあっちやこっちやと傾ける。身長が高くて手足も長い。顔も小さくてスラリとしたkaiさんが白い服をきて踊る様子は優雅だった。ふるまってくださったハーブティーには、マザーという言葉が入っていたから、地球に産まれおちる赤ちゃんのために天使が祈りや祝福を込めて踊っているようなそんな風に感じられた。その赤ちゃんは遡っていつかの私であり魂であり傷ついた第二チャクラやインナーチャイルドのようにも思えてくる。場が引き締まり空間が神聖さに満たされていく。
セレモニーの終盤kaiさんとみれいさんは今日ここに集まった皆さんは周りに何かを届けてゆくことになるかもしれないと仰っていた。
たしかにそうかも知れない。
私をのぞいて。
なんだか私だけ毛並みが違う気がする。
ハムスターとハダカデバネズミぐらいに。
みんなと同じ気持ちを共有できている気がしなくって落ち着かなくなる。
落ち着かないままイベントが終了した。
こんな気持ちになるなんて思ってもいなかった。イベントの間、終始 私は心地よかったのにどうしてこんな気分なんだろうと不思議に思う。
電車の時間がせまり私は慌ただしくNさん達に挨拶してかけだした。角をまがって、あれ?こっちでいいんだっけ?をまたやらかし、おじさんに美濃市駅までの道のりを訪ねる。
おじさんはここの道をまっすぐいって曲がるか
来た道を戻るかと丁寧に教えてくれたが、
来た道は戻りたくなかった。
ついさっき元気よく別れたばかりだ。
日がおち夕闇が濃くなる。早く京都に帰らなければ。時間にせかされたのと道に迷ったおかげで心許なかった私の気持ちは切り替わっていた。
そして京都に帰ってきた今、どうしてあのときそう思ったんだろうと考えてみた。
参加意識が違ったからかもしれない。
kaiさんのチャクラケアブックは読んだ。
読んだけれどエムエム・ブックスみのへの観光がメインになっていて本当の意味で意識に落とし込めていなかったのかもしれない。
観光気分だったからかと納得しかけて、いやいや待てよと思い直す。
傷ついているチャクラの話はシラフで聴くことが出来なくて寝てしまう人がいるとみれいさんがいっていた。私は観光を免罪符にして受け止めることが出来なかったのかも。
私が思っている以上に私の深層意識は傷ついているのかもしれない。
自分の闇をなぞるようにして絵を描いていった。怒りや悲しみの感情が描いているうちに湧き出してくる。ケルマデックさんの本を帰りに読んでいたから、この感情は自分だけのものじゃないと冷静に捉えることが出来た。
悲しみがある。諦めがある。解放されたいし解放したい。いわさきちひろさんみたいな絵を描きたいとずっと思っていた。けれどとても描けないとも思っていた。それは技術的な問題だと思っていたけれど、それだけじゃなく、それ以上に私の心の闇をスルーしたままで、あんな透明な絵は描けない。全部 吐き出して吐き出してそれからじゃないと。
うわわっとなった。すごいことに気づかせてもらった。吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して吐き出していつかいわさきちひろさんみたいな絵をかきたい。