新元号について
2019年4月1日午前11時30分、多くの皆さんはテレビ、スマホPCなどの画面の前でその瞬間を待ち構えていたことでしょう。もちろん僕も例外ではなくバルス祭りと年明けが一度に来るかのようなタイムラインの緊張と高揚を感じ取りながらNHKをつけて待機していました。10分ほど遅れて会見が始まりちょっと見えた!手話と被ってる!などと言っているうちにあっさり発表は終了、「令和」とのことでした。流石はツイッタランドと言うべきかタイムラインは一瞬で17年後の令和18年=R18という話題で持ちきりになりましたね…逆に言えば高〇〇ー〇〇○イのように大衆に受け入れられなかった訳では無いのでその点では良かったのでしょうか。
さて───密かに次の元号は「萃香」と期待していた僕は少し落胆しつつ早速令和の由来を調べてみることにしました。万葉集の「初春令月氣淑風和」から引用したそうですね。令月には二月=旧正月という意味とそこから転じて「何事をするにもよい月。めでたい月。(コトバンクより)」という意味があるそうです。和は色々な意味がありますが風和の場合は風が和(な)ぐという意味でしょう。素直に訳せば令和は「穏やかでめでたい」と言った感じでしょうか。万葉集の引用元の歌をもう少し長めに大雑把に訳すと「集まって宴会を開いたところ花や雲など景色が綺麗だった。落梅の詩があるのだから私たちも歌を詠もう」となります。落梅の詩については色々と調べたのですが蘇武の『梅花落』などが元となっているようです。この歌は漢詩を元に作られたものということで万葉集特有の風景の捉え方がある一方で構成は漢詩と似通っています。当然と言えば当然ですがたとえ出典を「日本の国書」にしたところで古典に依拠する以上完全に独自の元号とはいかないというわけですね。(出典が万葉集というだけで一部の方々はとても喜びそうですが)正直漢詩由来だろうと万葉集由来だろうとどっちでもいいと思ってますがこれを機に万葉集や他の古典への注目が集まると良いなぁと考えてます。それはそうと一度原文を見てみましょう。(※ここからは萃香に関するお話なので興味ない方は今すぐブラウザバックしてください)
天平二年正月十三日萃于帥老之宅申宴會也 于時初春令月氣淑風和梅披鏡前之粉蘭薫珮後之香
真ん中あたりに令和がありますね。そのちょっと前を見てください。萃于帥老之宅と冒頭に「萃」が出てきますよね。さらに結びの文字は「香」となっています。これはもう萃香ですよね???元号がなぜ萃香でなかったのか疑問に思うレベルに萃香です。これを言うためだけに1000文字ほど書きました。何度見ても萃香ですよね????僕の中では萃香にしか見えないともっぱらの噂です。あつまるという意味がある萃に上品という意味を持つ香、完璧な元号なのではないかと、最終選考まで残っていたのではないかと、そう思っております。いやほんとに、昭和とイニシャルが被ってなければいけましたね。萃香元年。萃は今年度から常用漢字に加えられましたがこれは次回の元号を萃香にする布石ではないかと言われています。神主も次の改元に合わせて萃香を自機とした新作を作る予定だそうで。とりあえず明日から放送される東方初のアニメ「萃夢想」が楽しみです。
平成31年4月1日
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