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#52.17歳が抱えるキツさ/Sam Fender - Seventeen Going Under

おはようございます。お盆も過ぎて暑さもひと段落、という感じでもないですね。暑いものは暑い。もちろん、ひと月前くらいの猛烈な暑さよりはいくらか暑さの質も変わったし、最高気温も極端に高くはならないけど、連日30度を軽く超えてくるからやっぱり暑い。

こんな中、勉強や部活に勤しむ中学生や高校生も大変そうです。朝夕の通学だけでも熱中症になりそう。わたしが高校生のときもそれなりに暑かったはずだけど。夏に入って暑いとしか書いてない気もしますが。というわけで今朝は17歳にまつわる曲。


17歳というのはなかなか難しい年齢の頃ですね。わたしはもうとっくに17歳から遠い場所にきたけれど、それなりにいろいろ大変だった気もします。

わたしの場合、(これでもいちおうは)進学校だったので、勉強に追われてばかりだったけど。正直に言えば、勉強ができたわけじゃないけどさ。勉強なんかしないで、本ばっかり読んでたので……。だから、図書館や本屋やブック○フなんかは大好き空間ですよ。

ある意味ではそれもまた自分なりの逸脱行為みたいなものだったのかもしれないね。それなりに鬱屈や葛藤を抱えていたので、そこから現実逃避するみたいな感じで。

そうすることで、自分の心に誰にも邪魔されないような空間を作る、みたいな感じだったのかもしれない。それは人によっては音楽活動で現実逃避するかもしれないし、スポーツに打ち込むことで自分の心を開放するかもしれない。

とにかく、わたしは勉強とはあまり関係のない本ばかり読んでたので、いまだにnoteを書いたり小説を書いたりしているんだけど。そう考えると、この時期のそういう影響は大きい。

言うまでもないことだけど、世の中の17歳だけがみんななんらかの鬱屈や葛藤を抱えているわけじゃなくて、たとえば10歳なら10歳なりの、31歳には31歳なりの、あるいは53歳なら53歳なりの鬱屈や葛藤を抱えているわけですが。

けど、やっぱり17歳という年齢の人間が抱える鬱屈なり葛藤なりは、やっぱり独特のものがあるような気がします。よく言われることだけど、17歳というのは大人でも子どもでもない絶妙な年齢。

なんとなくの感覚なんだけど、18歳だともう大人に足を踏み入れているし(実際に成人年齢でもある)、16歳だとちょっとまだ子どもっぽさが残る。進路、勉強、親との関係、友人関係、そして恋愛に関する悩みにしても、16歳や18歳のものとは違う気もします。

その年齢を通り過ぎてしまって、あとから振り返ってみれば、それほどたいしたことないものも多いんだけど、当の本人にしてみれば本当に大変なんだよね。

だからこそ、17歳の人物が主人公の小説や映画にもいっぱいいる、ような気がします。もちろん、17歳を歌った曲もたくさんあります。

Sam Fenderの"Seventeen Going Under"もまた、17歳の鬱屈や葛藤を描いた一曲。

Sam Fender - Seventeen Going Under (Official Video)

going underという言葉には「沈む」、「落ちぶれる」、「失敗する」などの意味がある。どの意味にしてもネガティブな意味合いが含まれています。

この曲は17歳の頃のサム・フェンダー自身が投影された曲。本人も母子家庭で育ち、周囲の環境も劣悪、という生い立ち。それに加え、彼が17歳の時に母親が病気になって働けなくなり、勉強しながら働くという苦労を抱えていた。

そういう背景を考えると、"Seventeen Going Under"というタイトルに込められた意味もよくわかる気がします。わたしが17歳の頃に抱えていたキツさとは、また別のずいぶんとキツい重荷みたいなものがあったわけですね。

そこから彼は歌うことで活路を見出したわけですね。

わたしも17歳の頃の心を取り戻して、なんとかいい感じの小説が書ければ……。


※ひつじのはなし|Good Morning! Musicは、水月羊(the Maverick Black Sheep)が大胆不敵にも音楽(主に洋楽)エッセイを書こうという目論見と試みです。洋楽の曲を聞いての感想や解釈のエッセイ、コラムとなります。気になった曲の歌詞の意味はそれぞれ訳してみてください。また違った見方ができるかもしれません。


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