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よく使う日本と海外の宝石の鑑別機関まとめ。

今、ルースショップをオープンしようと作成中なんですがやっぱりお店で買う安心感って保証書みたいな鑑別書やソーティング付いてるか?

これって自分が購入する時に結構気になります。
ディーラーや卸売り海外のバイヤーから購入する時もロット単位、1ピースづつ、それぞれありますが必ずソーティングか鑑別書を取得しています。

もちろんコストはかかるんですが、万一自分が思ってたものじゃなかったらがっかりですよね。

私は下手にセミプロ感を出してサファイアを購入したつもりがジルコンだったという悔し恥ずかしの過去があります。

サファイア大好きだし非加熱のみ扱いたいのでこれは絶対、鑑別、ソーティング欲しいんです。。。

スピネルやダイヤモンドもこだわりのルースを集めてオープンしたいので様々な国、様々な機関の鑑別書を取得しています。

私は海外のディーラーから購入する時が多いのでまずは海外から。

海外の鑑別機関

まずはこちら。

スピネル4.67ct GIA

ニューヨークのジュエラーからスピネルをロットで購入しました。

非加熱で粒も大きくカラーもレッド、ピンクで純赤からパープルがかった赤やパパラチアのようなオレンジピンクとカラバリ豊かなロットです。

ニューヨークの鑑別機関のソーティングメモ(カード)が各ピースに付いていたのですが日本に持って帰って来てやっぱり綺麗!

産地ってどこ?

ビルマ、ベトナム、タジキスタン、スリランカ・・・

気になりだしたら眠れない。

そこで産地が知れるかも、GIAの鑑別に出したい!と思い始めました。
なら、アメリカで出しとけよって話なんですが我慢できずGIAの鑑別を取得。

GIA

こちらGIAのレポート。

産地はベトナムだったんですね。

そこまで濃くないのですがクリア感のあるレッドで黒みがなく可愛い色だなぁ、と思っていたらベトナム産。

他にもタジキスタン産、ビルマ産、ありました。
くわしくは石と一緒に鑑別書を掲載しているのでぜひ見てください。

続いてはこちら。
ナチュラルカラーダイヤのセット。

ナチュラルカラーダイヤモンド

こちらのカラーダイヤはIGIでロットで鑑別を取得しました。
あまり知られていないのですが、IGIではロットで鑑別を取得できるんです。

IGIは1975年に設立された鑑定機関で、ダイヤモンドやその他の宝石の鑑定、鑑別を行うGIAと並ぶ世界の2大鑑定機関のうちの一つです。

IGIは現在世界中に25以上の拠点を持ち、主にダイヤモンドからラボダイヤの鑑別にも力を入れています。

IGI鑑別

こんな感じでロットで鑑別を取得できます。

カラーやグレードなどの表記はこんな感じです。

ここで必ず注意して欲しいのですがフリマサイトやメルカリで時々鑑別書をの掲載を見かけます。
よくよく見たらGIAやIGIに似たロゴで全くの別物や存在しない鑑別機関だったり・・・何目的よ?って感じですが。

または全く同じIGIやGIAの鑑別書を掲載していても精巧な偽物もあります。

必ずGIAやIGIのサイトへアクセスしレポートナンバー入力、ルースの存在と表記を確認してください。

例えば上記だと、IGIのサイトでは

IGI公式

トップページでReportをチェックする箇所をクリックし番号を入力します。
すると・・・

IGIレポート

このような感じで表示されます。
PDFでも保存できるので便利ですよね。

続いてはタイ♡
タイは宝石の国と言われるだけあって高品質なサファイアやルビーの産地として知られています。

良質な宝石が産出される地域では、自然とそれを加工する技術も発展します。タイでは、宝石のカットや研磨の技術が非常に高く、職人たちの技術力は世界でもトップクラスです。このため、タイは宝石加工の中心地としても知られ、近隣諸国からも原石が集まるようになっています。

特にチャンタブリーは、世界的に有名な宝石の産地の一つであり、豊富な宝石鉱床を有しています。この地域ではサファイアやルビーが多く産出され、その品質は非常に高いと評価されています。

チャンタブリーにおける宝石産業の発展は、世界中のバイヤーや宝石愛好家が訪れる場所となっています。

私はこれは!と思うサファイアがあってこだわりのサファイアをコレクションしてルースショップでも並べたいのです。

サファイアは非加熱サファイアのみ。
人工的な加熱やベリリウム拡散処理の物を掴まされないように鑑別に出すのですがある時、大粒のティールサファイアを見つけました。

主にオーストラリアや東アフリカ、ミャンマーで採掘される吸い込まれるようなブルーグリーンのサファイアはティールサファイアと呼ばれます。

その色合いは、鮮やかな青緑色の鴨の羽のようで、英語では「ティール」と称される美しい色味です。

ある時。これは!!!!!と思うものでグリーンブルーが美しく本当に湖に浮かぶカモの羽のようなような鮮やかな心奪われるしっとりとした煌めきの美しいサファイアを見つけました。

ティール!これはティール!!と現地のバイヤーが叫ぶのですが…
それだけを信じて仕入れはできません(泣

ティールサファイアを探していて自分がカモられるだけならまだしも鑑別書なしにティールとは言えないので即、鑑別に出しました。

写真では伝えきれないほどすてきなお色味なんです。
大粒で3ct超えの迫力と吸い込まれるようなグリーンブルー。

う。ううううぅ欲しい。いや待て待て。鑑別、鑑別が先!

そしてGRAでの鑑別が戻ってきました。

GRA鑑別書

ティールブルー✨
そして加熱の痕跡なしの非加熱サファイア。

嬉しくなったのとたのと興味が出て他の鑑定機関の結果も知りたくて
GIAにも実験的に出してみました。

GIA

カラット数は同じ3.11ct
微妙に縦横が違うのですが、カラーはGreenish Blue
ティールサファイアの表記はないのですがこれで大大大満足です。

続いて宝石王国タイの鑑定機関も使います。
タイのチャンタブリー県にある鑑定機関。

チャンタブリーは宝石の街として有名で世界中の宝石の集積地になっています。
例えば・・・1.07ctのこんな不思議なバイカラーにレッドラインが入ったレアなサファイア。

ずっとずっと眺めていたくなる不思議な魅力があります。

こちらの鑑定書はGLCというタイのチャンタブリーにある鑑別機関ですがカードタイプのこちら。

こんな感じでスマホのQRコード見たら詳細があります。

非加熱サファイアにこだわりたいので加熱の形跡なしの表記を見たいです。他はカット、カラー、カラット、サイズ感が見られます。

GLCはカードタイプだけでなくGIAと同じように紙タイプもあります。

テリッテリのイエローサファイア°˖✧

サファイアでもイエローやオレンジって加熱だけでなくベリリウム拡散処理が多いのも事実です。

ベリリウム処理を知って購入するのなら良いですが、、、
非加熱、無処理をセラーが言ってるだけじゃなく第三者鑑別が欲しいです。

こちらのテリッテリのイエローサファイア、本当に綺麗で銀杏のような鮮やかなイエローが美しいのですが鑑別はこんな感じです。

チャンタブリーの鑑別機関GLCはうさぎのマークなんですね。
何でうさぎかは次回のnoteでも笑

日本の鑑別機関

続いては日本の鑑別機関ですが石好きな方であればこれは皆さまも良く見かけられてるかもです。

こちら2.56ctのインディコライト・トルマリンですが美しい紺碧の海を思わせるブルーにグリーンが混じった深い青緑です。

インディコライトトルマリンとブルーのトルマリンの違いがやはり微妙。

インディゴライトは、ブルートルマリンの中でも濃い藍色を持つトルマリンの宝石名でパライバに次いでレアですがこのルースは日独宝石研究所に鑑別を依頼しました。

インディコライトはブルートルマリンの一種で鉄による独特の青色をしており、鉄の含有量や他の成分とのバランスによって濃淡が生じるそうです。

鑑別書って眺めるだけで面白い!

続いてはイエローダイヤモンド。

カラーダイヤモンドってトリート製品も多いので必ず鑑定に出します。
また思ってたカラーと違うってことも多いし海外と国内でカラー評価が少し違うんですよね。

こちらの鑑定はこんな感じです。

天然ナチュラルイエローダイヤモンド・FANCY DEEP ORANGY YELLOW 0.432ct VS-2 

中央宝石研究所の簡易ソーティングです。

小ぶりなサファイアでグリーンブルーのこちら

こちらは日本宝石科学協会のソーティング(メモ)を取得しました。

非加熱サファイアのみを扱いたいので簡易ソーティングでも取得してカラーを知ることや価格を抑えながらも非加熱にこだわりたいんです。

サファイアやトルマリンはカラバリ豊富なだけに色々な鑑定機関を使うと段々とあ、これはたぶんこの色かな。とか分かってきます。
そして当たるとなんか嬉しい。

ダイヤモンドだけはカラーがかなり難しいです。

一度国内とIGIの2種類を取得したのですが見事に鑑定機関によってカラーが違っていました。


どれもとっても可愛いカラーで特に私はオレンジィピンクが好きです。
国内鑑定はこちらですが、、、

IGIではこんな感じです。

同じ石でもカラーもクラリティーも少しづつ違うので眺めていると楽しいです。
やはり人の目が鑑定するので評価が違うのは仕方ないですがルースの世界が広がるようでカラー名を見ながら想いを馳せるのもまた楽しいです。

ただIGIはカラーには厳しめ、クラリティーには甘め。
中央宝石はカラーには甘め、クラリティーはほぼ同じ感じがします。

長くなってしまいましたがいろんなルースがあるように色々な鑑別機関や鑑定機関にルースを出してみて良いなと思ったところをいくつかまとめました。

非加熱サファイアやナチュラルダイヤモンドにこだわって、でも色は美しいもの、お値段も手が届くルースを集めて一期一会のもう会えないこだわりの石を集めて皆さんに喜んでいただけるお店が出来るように頑張ります☆


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