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れいわ新選組 芸人先輩後輩対談。       井関源次 vs 水道橋博士

「どん底地下芸人が中野区議会議員になった
『井関が中野区から日本を変える』」(井関源二著)
2024年8月30日発売。から対談部分を抜粋。

(著者・出版社に了解を得ています)


番外・れいわ新選組の、そしてお笑いの大先輩・水道橋博士が井関源二にアドバイス

水道橋博士
 1962年岡山県出身。1986年、ビートたけしの弟子となり、翌年玉袋筋太郎と「浅草キッド」を結成。その後、日本初の芸能人ブブロガーとして活動を始めたり、著者が何冊もベストセラーになるなど、お笑い芸人のワクを飛び出して、独自の活躍の場を広げていく。2022年にはれいわ新選組より参議院議員選挙比例区に立候補して当選。しかし、実質3ヵ月の議員活動の後、うつ病の発症により、議員を辞職。

 かつて水道橋博士も足を運んだ、高円寺駅前の、ある居酒屋にて。
しかし「真剣勝負」の対談なのでアルコールはなし。

すでに『浅草お兄さん会』のネタ見せで会っていた!

井関  はじめまして、と言いたいところですが、
    実は30年くらいの前にお目にかかってはいるんです。
    浅草キッドさんが主催されていた
    『浅草お兄さん会』のネタ見せに行ってて。

博士  へー、そうですか。その時の芸名は?


井関  オーシャンブルーっていうコンビで。

博士  今、新しい単行本で、過去を振り返っていて、
    ちょうど『浅草お兄さん会』についての
    昔のインタビューの原稿直しをやってるから、
    いろいろ思い出してるところだけど、
    そのコンビは記憶にないなぁ。
 
井関  たぶん立ち上げの1回目から3回目くらい。

博士  落ちちゃいました?

井関  はい、その時、ぼく、ワタナベ(プロダクション)
    にいたんですけど、
    そこにいた連中、みんな通ってるのにぼくたちは落ちました。

博士  よっぽどですね。じゃあ、ボクを恨んでるでしょ?

井関  いえいえ。その時、1回目の優勝者は東京ダイナマイト。
    2回目がぼくのワタナベの同期の大隈いちろうで、
    3回目がまた東京ダイナマイト。

博士  『浅草お兄さん会』か。
    ちなみに、25年くらい前のはなしだけど、
    あれは浅草キッドが旗振り役になって、
    女子供向けじゃないお笑いをやろうっていう
    「たけしイズム」のもとに芸人を集めた会だったな。
    あ、女子供って、今、こんなコンプラ無視の言い方をして
    スイマセンね。
    あの当時、主要な全お笑い事務所に声かけてね。
    ネタ見せだけでも50~60組来て、4〜5時間くらいかかった。

井関  中野ZEROの視聴覚室でしたね。

博士  東京ダイナマイトも、今は吉本だけど、
    当時、彼らは浅草キッドの弟子で第1回にすぐ優勝してね。
    今、ハチミツ二郎はほんと、命も危ない状態になってるけど。

井関  くしくも、今の中野区議会議長が元芸人で、
    ハチミツ二郎さんともお友達で、お見舞い行ったみたいですよ。

博士  へー、そうなの。ぼく、断られたよ。

井関  ホントですか?  
    博士さんが「お見舞い行きたい」って
    YouTubeでおっしゃってたのは見てます。

博士  猫ひろしと一緒に行くって伝えたけどダメで、
    何が遺恨になっているかは、
    彼の『マイ・ウェイ』って本に書いていた通りだけど、
    ぼく的には、彼の移籍に関して、
    会社のマネージャーを通しての
    伝言ゲームみたいになってる部分もあって。
    そもそも同郷だしね。岡山の倉敷市だから、
    いっそ本名の小野正芳として会いたいと言ったけど、
    それもダメでね。彼の体調は非常に心配でもあるし……
    ぼくは主義として、他人と絶縁とかしないんで……。

    繰り返しになるけど、ナベプロにいたの?

井関  そうです。オーシャンブルーってコンビで。 
 
博士  ごめん。ホント、記憶ないな。

井関  落ちてしょうがないネタやってたんですよね。

博士  ナベプロから来たんなら、
    ぼくらも、むしろ気を使って通す可能性高いのにね。

井関  当時は、ワタナベだと大隅いちろうは通ってました。

博士  大隅くんは今、なにしてんの? 
    第2回で優勝してるし、ルックスが良くて、
    野郎だらけの会場に女のコもいっぱい呼んでくれてた。 

井関  今は、自分で映像制作会社をやってます。

博士  へー。芸人はやめちゃったんだ。惜しいね。

井関  やめちゃいました。
    号泣の島田秀平さんのYouTubeがあって、
    その制作をしたりしてます。

博士  そうなのか。その番組、当たってるの?

井関  当たってるみたいで、
    ぼくも2回、ゲストに呼んでもらいました。

博士  怪談を語ったり?

井関  はい。「源二くん、何か怪談やってよ」って。

博士  すごいね。芸人のつながりってどこまでも長いし、深いし、
    一般には見えないし。
    若いころ、同期みたいな人たちが、
    いろんなコネクションつないだり、
    いろんなネットワークあるんだな。

井関  ワタナベでは18KINなんかも同期です。

博士  18KIN、懐かしい。彼らは強かったな、当時。

井関  ネタ見せで浅草キッドさんの目がハートになっているんですよ、
    18KINの時は。
    で、玉袋さんが「どれくらいやってんの?」
    「4、5年くらいです」みたいな会話で。

博士  18KINは優勝したっけ?

井関  優勝はしてないですね。

博士  じゃ上位にいたってことか。
    ずっと東京ダイナマイトが連覇した後か。
    確か、大川興業の三平×2と阿曽山大噴火のニトログリセリンが
    6連覇したんだっけ?

井関  オーシャンブルーが解散して、私は暗黒の時代でしたね。
    そん時は、九州の親戚が東京に来るからって、
    観光名所案内することになってですね。
    どこに行きたいか聞くと、
    「岡田有希子が飛び降り自殺したところ」
    って言われたの覚えてます。

博士  あの四谷のサンミュージック前の現場、
    かつてのたけしさんの部屋の真ん前だったんだよ。
    ぼくは、弟子志願時代でずっと家の前を張ってて、
    たけしさんが仕事から帰ってくるのをひとりで待ってた。
    だから、まさに、あの自殺のあった日、そこにいたんだよね。
    こんな若くて華やかな将来有望な子が死んで、
    ぼくなんか生きてるか死んでるのかわからないようなボンクラが
    自分の人生の生き直しをしようとしてるなんて、
    って不思議な気分だった。
    実感とともに遺体検証の白い線が生々しくアタマに残ってる。
    チョークで描いてあって、血痕もついたままでね。


オタクの道を全部先回りされていた!

井関  ぼく、浅草キッドさんの
    『オールナイトニッポン』のリスナーでもあったんですよ。
    それもお伝えしたかった。

博士  今、飲み屋に行くと
    「浅草キッドさんの『浅草橋ヤング洋品店』見てましたよ」
    なんて人がけっこういるけど。
    みんないい年だから、なんか気分は同窓会みたいなの。
    ありがたいかぎりだけどね。

井関  衝撃でしたね。『浅ヤン』は。

博士  「あの追っかけやってたのよ」「ありがとうございます」って、
    大事なんだよ、政治家は。
    そういう小さなきっかけで皆さんと言葉を交わし、
    様々な悩みを聞くこと。
    「困ってることはありませんか?」
    と親身になって声をかける。それは大事なことだよ。

井関  毒蝮三太夫さんみたいですね。

博士  選挙の時、「そういうふうにやりなさい!」
    って町山智広さんに言われたの。

井関  ぼくは町山さんもすごくリスペクトしてます。

博士  町山さんとは、同い年で盟友であり、
    先生でもあるような関係だね。
    今、毎週のようにYouTubeやってる。

井関  ぼくは昔、町山さん編集の
    啓文社の『イデオン大百科』が大好きで。

博士  それ町山さんが作ったの、よく知ってるなー。

井関  ぼくは町山さんが作ったの知らなくて。
    高校生ぐらいでまた町山さんが編集された
    別冊宝島の『いまどきの神サマ』を夢中で読んでました。

博士  別冊宝島は編集部員だったからね。それも詳しいね。

井関  ぼくはオタク人間だから。
    でも、博士さんは、ぼくが行く先々を、
    もう全部先回りしている感じでした。

博士  いやぁ、ぼくは自分がオタクだって意識はないんだけど。
    知識や収集も中途半端だから。
    しかも、本を読むのはそれが目的じゃないし、ぼくの場合は。
    昨日も編集者でライターの九龍ジョーと飲んで話してて、
    「ホントにそんなこと知る必要ありますか」
    ってことをよく知ってるからって、驚かれた。
    やっぱり個人的に興味があるんだろうな。
    たとえば太田出版には、あんな本を出した人がいて、
    その編集は誰がやったか、とか。 
    編集部の構成とか。   
    そんなの知ってても
    別にテレビやラジオで言う場所なんてないでしょ。
    芸人楽屋では誰も話していないことなの。

井関  分かる人間も限られる。


博士  限られるけど、編集の人が来たら、
    「誰がどの部署に移って」みたいな話が全部スラスラできてしまう。
    レスラーの前田日明の聞き手で
    RINGSの電子書籍も出した片岡さんが
    ルポライターの元祖・トップ屋の大下英治の弟子筋だ、    
    とかの話を延々と出来てしまう。
    でも、芸能界でこの知識、使う場所ない。
    高田(文夫)先生に、「お前、楽屋に話し相手いないだろう!」
    っていつも言われる。

井関  くしくも、今の中野区議会議長、
    元芸人で、新日本プロレスの社員でもあったんです。


続々と公開される選挙をテーマにした映画。次は博士の選挙も!?

博士  政治家の話でいうと、浮気、交通事故、
    酒癖の良し悪し、飲酒トラブル、カネの問題、
    ああいう自分だけOKのルール、
    自民党なんかそうだけど、
    自分を律してなくて、少々のことなら大丈夫。
    みたいな感覚って、どんどん通用しなくなってるね。
    れいわ新選組はそういう点、けっこう厳しいでしょ。
    私生活までストイックな人ばっかりで。
 
井関  厳しいですね。政務活動費って、
    中野区議は月15万円、年180万円なんですが、
    私、怖くてまだ1円も使ってない。

博士  余ったら返還しなきゃ。

井関  はい。このままのじゃ、返さないといけないんです。
    でも、『はりぼて』って映画ありましたよね。
    政務活動費の不正使用で富山の市議会議員が
    次々、辞職するドキュメンタリー。
    ああいうの見ると、怖くて、うかつに使えないですよ。

博士 ぼくは、あの『はりぼて』、近年の政治ドキュメンタリーとしても
   喜劇としても最大級に評価していてる。
   あの流れの地方政治映画を日本全国の選挙区ごとに
   作ればいいと思ってる。
   各地方議会にカメラを入れて、どこにどういう問題があるかを、
   コメディであり、エンターテインメントとして
   昇華させたようなドキュメンタリー。
   各地で作れば、安易な不正はなくなっていくよ。
   政治は可視化するのが一番大事なんだから。

井関  おっしゃる通りで、
    ぼくもなるべくオープンにやろうと思ってるんですけど。
    博士さんはご自身を「魂のストリッパー」と
    表現してらっしゃって、
    ぼくもそれに影響受けて隠し事はなくしようと気を付けてます。

博士  それは30年も前の本からの引用だけど、
    いまだにぼくは「魂のストリッパー」でありたいよ。
    日記は毎日、起床から就寝まで事細かく書くし、
    政治家になってから、
    「博士と会談したい。秘匿の場所で」と、
    上の方から頼まれても、
    「ムリです。たとえ東さんからでもムリです」ってきっぱり断る。


井関  逆に、東国原さんから、
    秘匿の状況での会談を持ちかけられたりしたわけですね(笑)

博士  そう。たとえ、先輩でも大物議員でもぼくと付き合うのは。
    「博士さん、このあとちょっと秘密で」
    って、そういうのは受け入れられない性格なのね。

井関  その時伏せても、何年か後に出ちゃうし。

博士  その時も伏せない。
    そのへんの、ぼくの「人生を晒す」ことへの覚悟は人とは違う。
    そこらの政治家見て思いますよ、
    「よくこんなこと隠れてやってくれたな」って。

井関  ぼくも博士さん見習って、
    なんでも出してやろうと思ってますけど、
    ぼくの行く先々に博士さんの痕跡があるんです。

博士  ぼくはもう国政やる気はないけど、
    区議会議員はすごく興味がある。

井関  じゃ、れいわで中野区、2議席で。

博士  中野じゃなくて杉並かな。岸本区長のところは、
    さきの区長選で100票ちょっとの差で
    勝ったけど最後の日に応援に入ったの。
    党も違うけど。杉並区長選をテーマにした映画
    『○月○日 区長になる女』見た?

井関  見ました。

博士  『はりぼて』も『香川一区』も『なぜ総理大臣になれないのか?』
    一連の選挙映画があって、
    そして、今度、青柳拓監督がボクの選挙を追った映画を公開する
    と思うけど、すごくいい流れになってる。

井関  博士さんの選挙の映画も期待してます。

博士  そういう流れの中で『○月○日』。
    ぼくはもっと女性議員を増やすべきって言ってるの。
    それで相談されたのね、
    ペヤンヌマキ監督に。劇団出身の聡明な女性監督なの。
    この映画を公開したのもすごいことだけど、
    「もっとロングランしたいんです。どうすればいいですか?」って。
    「わかった。次の杉並区長選、ぼくも出るから撮って」。
    負けた方は必ず副区長になるって決めて、
    正々堂々の選挙をやれば、
    どっちが勝っても投票率は、
    たぶん今までの地方議会の選挙でも
    指折りの数字になると思うのよ。
    日本の政治で大事なことは投票率をあげることだよ。
    無論、ぼくなんて客寄せパンダのイロモノだってわかってますよ。
    だってそういう話題がないから、
    地方でやっても、誰も興味ないんだから。
    さから、政治って利権だけに群がるようになるの。
    透明性と可視化だよ。今、政治家がやることは。

政治家は絶対にお笑い芸人、特に地方議員に向いている! 

井関  いや、ぼくも常々、
    投票率上げるあげるにはどうやったらいいかを考えてまして。

博士  もっと芸人が出ればいいんだよ。
    芸人は地方政治には向いてる。
    なぜならマイクをもてば、いくらでもしゃべれるし、
    基本性能が人懐っこい。
    ただ、国政に出て何が出来ないかっていうと、
    法律が読めない。
    まわりに「そんなこと知らないんですか」
    「議事録、読んでます?」
    「読んで、ちゃんと理解して、
    時間を有効利用して質問してください」って言われるの。
    だってもともと法曹業界の専門知識ない。読むのも大変。
    でも、中野区議なら、
    「明日の朝、声かけ運動しましょう」みたいな政策でも出来る。
    「挨拶をちゃんとしましょう」からだって政策は生まれるの。
    そのレベルからギアを上げていけばいいの。
    国会で話すことじゃない。
    でも芸人はやれる。しかもクソ真面目にやれべいいの。
    今は過当競争すぎて、芸人で食うや食わずになってる人は、
    区議選、町議会選、村議会選に出ればいいの。
    その中のいち早くの成功者がキミであり、
    長井秀和くんなんだから。

井関  ぼくも長井さんから推薦もらいました。

博士  彼なんか、1年以上每日、辻立ちやってて。
    逆にぼくが3ヵ月の準備で、
    国会議員に当選したのは考えられないって言ってた。
    よくあの準備期間であれだけできましたね、って。
    ぼくの選挙の公示日、6月22日、突然、高円寺にやってきてね。
    その場で、咄嗟に応援演説やったんだよ、長井くんは。
    でも、その呼ばれてもないのに、
    場に応じて前に出る勝負勘、それが政治家なんだよ。

井関  へー、長井さんは自分から来たんですね。
    ぼくの選挙でも3回来てくれましたが、中野駅北口で、
    歩いてる人とケンカはじめたのにはまいっちゃいましたよ。

博士  政治家は、できるだけケンカはしない方がいいよ。
    そうでなくても、いろんなところでカラまれるから。
 
井関  長井さんはメンが割れてるけど、ぼくは知られてないし。
 
博士  でも今はケータイもあって、ケンカしたらダメ。
    立ち小便とか、咥え煙草だって、絶対にダメなの。

井関  点字ブロック踏んじゃうとかも。

博士  それは、れいわは一番厳しいよ(笑)。

井関  私も無所属でなくて、れいわ公認で出られたからこそ通ったんで。

博士  よく公認もらえたね。
    ぼくも公募の選考には加わって、
    チェックは議員の時にやってたから、
    キミの履歴は見たかも。落としてたはず(笑)。
    でも当時、ぼくが議員の時は、
    れいわは、地方議員が1人しかいなかった。
    そこから、地方議会議員を増やそうと、
    どんどん公認出したんだよね。

井関  沖縄のプリティ宮城さんが意外なほど票取って。 

博士  その後、マルチ商法疑惑でやっかいなスキャンダル起こしたから。
    だからこそ、身体検査も必要だし、
    もともと脛に傷あるひとは、自分から申告すべき。
    そこからやり直すんだから、人生は。
    あれが党に対する致命傷にならなくて、一安心だったね。
    でも、地方議会の立候補者って素性がわからない人もいるからね。

井関  党のボランティアの方で、
    選挙用の映像撮ってくれる方々がいるんですが、
    私のもたくさん撮って頂いて、
    そのおかげで当選出来たようなものですよ。

博士  今の時代、文書も破棄するから、
    記録することは、大事なことだよ。

井関  みんな、撮影では緊張して、言葉をカムらしいんです。
    でも、撮影したボランティアの方が、
    「中野区の井関さんだけはカマなかった」って。

博士  これ、専門だけど、
    カム人って、セリフで覚えてるんだろうな。
    フリーで自由にしゃべろうとしたらカマない。

井関  それ、著作で読みました。
    橋下徹さんの「小銭稼ぎのコメンテーター」事件のエピソードで、
    カンでたから、それはセリフだろ、って。

博士  よく覚えてるね。ま、ぼくはカンでた張本人で、
    そのエピソードを著作に書いた人だから、当然覚えてるけど(笑)

れいわ新選組と自民党、どっちがカルト?

井関  今回の地方選、おかげ様で、れいわは、ほぼ負けなしで。
 
博士  そうなんだ。れいわ、今、ちょっと流れが来てるよね。
    最近ではあれがよかった。
    山本太郎代表が被災地へ入るってところね。
    あれ、他の国会議員と何が違うかって言うと、
    山本代表はボランティア組織の一員に長くいるから。
    被災地に入るのに行政を通して、
    「先生がいらっしゃるから、失礼がないように」じゃないのよ。
    ゲリラ部隊で、民間のボランティアが持つ
    サバイバルのノウハウやギアを常備している人なの。


井関  そうなんですよね。


博士  ぼくが国会議員になってから、静岡で夜中に水害があって、
    その日の朝起きたら、もう山本太郎は入ってるって。
    それで、ボクも急いで山本事務所に、
    「ぼくも現地に入りたい」って頼んだら、
    山本代表がラインで
    「博士、やめてください。博士は60ですから、
    足手まといです。博士の体ではボランティアはできない。
    情報を広げる方、後衛でお願いします」って。納得したよ。
    ああいうところが、山本太郎は英雄だよ。

井関  ぼくもそう思います。行動力がある。

博士  しかも、他者のための行動力。
    身内も、代表がどこに飛んでるか知らないんだから。
    国会議員ですらも。

井関  ぼくらもツイッターで知ったりします、
    代表がどこにいるのか。

博士  でも、もうちょっと、
    このボランティアグループの組織だった行動を
    世の中に広めてもいいと思う。
    行政の人に車を用意してもらって、
    世論を気にして「行かなきゃしょうがねぇや」
    って議員が行く世界じゃないのよ。


井関  ただ、代表が参加したことでボランティアが
    叩かれたりするのはまずいんで、
    ボランティア団体名は出さないっていうのは
    党内で決めてました。

博士  そういうのは、もう少しは言っていく方がいいと思うんだよ。
    今回は東国原さんまで、まったく見当違いだった。
    東さんも根っこは正義漢の行動主義者だから
    「現場に入るってのが大事だってわかってるはずなのに。
    なんでわからないんですか?」
    ってDM打ったけどね。

井関  代表を批判した音喜多駿さんも、嫉妬なんですかね。
 
博士  どんだけ音喜多さんが、今回の件で恥をかいたかということを、
    世の中は知らされてないんだな。
    政治家同士の間では「音喜多くん、地雷踏んでるな」ってわかる。
    被災地への入り方でも、
    山本太郎は音喜多が言ってるような入り方してないんだから。
    まあ、音喜多あんは学歴は優秀かもしれないが、
    「優等生脳」なんですよ。
    学校のクラスで、手を上げて
    「先生、彼はやってはいけないことをしました!」
    「学級会で決まったことを守るべきです!」
    って叫んでる小賢しさの印象が拭えない。

井関  でもそのくせ、維新の議員入ったのに
    何も言わなかったですもんね。
    それであげくの果てに、ボランティアが来なくて困るって。
    いい加減にしろ、と思った。

博士  維新の議員に多いんだよ。
    前例踏襲主義で官僚主義。
    あのへんの連中の失敗の数々を、
    メディアはもっと伝えるべきなんだよ。
  
井関  それやらずに、みんな、ずっと大谷翔平やってますから。

博士  あれだって、大谷がどうこうより、
    水原一平のギャンブル依存症の問題をもっとやるべきだよ。
    カジノを核としたIRやめましょう、
    って大阪のメディア一切言わない。
    元明石市長の泉さんは、
    「IR反対がなぜ伝えられないんだ」
    ってちゃんと発信してた。
    泉さんは弁護士として何人もギャンブル中毒を見て来たって。
    高利貸しでも企業側につくような悪徳弁護士の逆。

井関  伝えないですねぇ。
    大阪での万博とIRは必死にやろうとしてますね。

博士  それを、れいわは必死に反対してる。

井関  馳浩知事は万博におカネを出す、寄付するって。

博士  馳浩も維新の顧問に入ってるからね。ガッカリですよ。

井関  ホントに悪夢を見ているようですよ。

博士  ぼくはいまの自民党の状態を見て、
    「お前はれいわなんてカルトから立候補した」
    って攻撃されたけど、
    今の自民党支持者の方がよっぽどカルトだと思ってますよ。

井関  旧統一教会ともつながってますし。

博士  カルトの正式な定義はともかく、
    なんでこっちがカルトで自民党支持者がカルトじゃないのか。
    今まさにここまでの犯罪集団が自民党の政治家だっていうのが
    可視化されているにもかかわらずだよ。

井関  ホント、そうですね。

博士  そりゃあ、利益供与を受けてる連中は支持するよ。
    ハコもの作って、ウチの会社は儲かってます、みたいな。
    輸出業者とか。大企業とか。
    一般の人で何の恩恵も受けない、
    恵まれていない人たちが自民党支持するの、へんだよ。
    地方の人は、その土地の代々の付き合いがあるから
    仕方ないんだけど、
    ウチの父親なんか、橋本龍太郎の後援会長やってたし。

井関  ウチの父も自民党員でしたね。

博士  そういうもんなんだよ地方は。
    昔はね、何々さんは自民党やってるから、
    選挙になったら1万円配って「お願いします」。って、
    ひどいもんだったよ、
    昭和の時代の日本の民主主義は。

井関  ウチも実家は町田ですけど、
    昔の自民党の選挙手伝っていた人はイチゴ狩りとか行って、
    自民党の議員が用意したバスで観光してました。

博士  安倍総理の「サクラを見る会」なんか典型的だけど、
    国会見学ツアーとかね。
    地方から地元の先生に会いに行って、記念写真撮ったり。


議員辞職の時には、まわりの誰にも「やめないでくれ」と懇願されたが!? 

井関  ぼくは、議員になっても、
    いやならいつでもやめてやるくらいの覚悟はあります。

博士  ぼくは普通に精神疾患で立ちあがれなくなっちゃったから。
    機能できないのに歳費をもらってるのが
    どうしても耐えられなくなっちゃった。

井関  正義感強いなって、生放送で見てました。

博士  今回、ぼくの映画を作るってことで初めて知ったけど、
    議員を辞めることで、
    6年間で2億4千万円も棒に振ったらしい。

井関  それにもかかわらず、やめてしまったと。

博士  だって、本人以外は、誰も「やめろ」じゃないんだから。
    れいわも、家族も、親戚も、兄貴も「やめないでくれ」。
    とにかく自分だけの人生じゃない。子供もいる。
    すべて仕事はストップしてるんだし、収入ゼロになるんだから、
    って。
    一般的に考えて、精神疾患でうつ病になって、
    しばらく休むっていうのは、
    今の時代、どこの会社でも認められている権利だし。
    まあ、今の状態なら議員はできるだろうけど、
    だからって早まったとは一切、思ってない。

井関  今は体調は?

博士  めちゃめちゃいい。
    むしろ、みんなに「躁状態」だと言われてる。
    めんどくさいんだよ、うつから回復したら、
    あの人は「躁転」したって。陰で言われるの。
    もうどっちだっていいよ、躁でもうつでも。
    こういうときにぼくには一切、連絡しないで
    「実は俺があのとき一番心配していた」
    ってわざわざSNSで世界に向かって言う人こそ、
    何も心配していない証拠なんだよ。
    世界に向かって言うのじゃなくて、
    直接、本人に声をかけて欲しいよ。

井関  実際にやってみて、芸人が議員に向いてるってわかりましたね。
    一般質問で原稿書くんですが、
    ネタ作るのと一緒ですよね、締め切りもあって。

博士  そうなの。芸人は人前でネタをやって、アドリブもまじえて、
    その中で基本的には決まっているネタを、
    お客によって言葉を変えたり、修正したりして磨いていく。
    こっちのがうけるなら、こうしようって。
    選挙演説も舞台も一日3ステージとかなら、
    だんだん上手くなるの。
    やってることは芸人も政治家も変わらない。
    生真面目に努力できるやつは生き残れる。

井関  ネタ見せも締め切りもある。
    れいわは質問内容については、党のチェック入りますし。

博士  あれ、ぼくはなかったよ。

井関  一度、懲罰動議を出されそうな議員がいて、
    そこから一回、チェックされるようになったんです。

博士  ぼくの頃は最後まで何も言ってこなかった。
    選挙の時も放置。
    あまりにもぼくらのシロート選挙ぶりに、
    1回、こういうふうに街宣車は運転して、
    何時から何時までこんな感じで声出してください、
    って指導にきただけ。

井関  我々も1回、街宣車のレクチャーはありました。

博士  でも、勉強になるよね。街宣車のスピードはゆっくりにとか。

井関  後続車が来たら手で前へどうぞ、と誘導するとかやったり。
    まっすぐなら声を出していい、曲がり角では一度黙れ、とかね。
    4年に1回しか使わないスキルですけど。

博士  あ、4年に1回か。区議会議員も4年はやってられるんだ。

井関  悪いことをするか、国や都政に移らない限り、やれます。

博士  ふーん。ホントに区議選出ようかな。

井関  ぜひお願いします。

博士  政治知るには地方政治からなのよ。
    野中広務さんみたいに町議会議員から政治に接して、
    京都の地方政治から中央に上がってった人がいるようにね。
    ぼくなんか何も知らないまま、
    登山部に入ったら、いきなりエベレスト連れて行かれて、
    何の準備もしなく、装備もしないまま登れたっていうだけ。
    そりゃあ、本来、準備すべきなのよ。

井関  私も『○月○日』と同じ目にあいましたけどね。
    ボランティアからいろいろ言われて。

博士 ああ、ぼくもずっとそうだったけど、
   れいわのボランティアは素晴らしいと思うよ。
   いろんなボランティアはいるかもしれないけど、
   無私で、報酬一切なく、
   しかも、本当に個でもチームワークでもよく働く。
   ぼくは選挙の中で一番感動した。

井関  一番高潔で一番厳しい人たちですね。

博士  厳しいよ、そりゃ。
    候補者の方は何も知らないんだから。
    耳を傾けなきゃ、こうしなさいって言われれば。
    ぼくも、今度の映画の中に出てくるけれど
    ムチャクチャ怒られたりした。
    当たり前だよ、新しい職場に何も知らないやつが入って、
    ベテランのボランティアの方が知ってるに決まってるもん。
    いや、ホントにれいわのボランティアはすごい。
    他党の人たちがれいわのボランティアが風のように動いて、
    幟(のぼり)を立てて、陣営を構えて、
    候補者が来るのを待ち受けて、
    「どうぞ」って雰囲気を作ってくれて。
    それで終われば風のように後、片付けして去っていく。
    素晴らしいよ。くしぶち万里さんの陣営とか、凄かった。

井関  くしぶちさんが東京ブロックの責任者で、
    最終的にぼくの公認を決めてくれた方でもあるんですが。

国会議員にとって政策秘書はとても大事

井関  さっきの投票率の話に関連して映画『NO 選挙,NO LIFE』   
    についてですけど、
    あの選挙ウォッチャーの畠山理仁さんと
    日本中学生新聞の中学生が、映画の舞台挨拶で来てたんですよ。
    畠山さん曰く、
    「今まで選挙に行かない人が右派に入れることが多い」って。
    ぼくは選挙に行かない人を頑張って行ってもらおうと
    思ってるのに、
    せっかく来ても、ネトウヨ的な思想に引っ張られる人が
    多いのは残念だな、って言ったら、
    畠山さんは、それでも先に声をかけて、
    選挙に来てもらえるのが先だ、って。

博士  畠山さんは、選挙の前に
    実はぼくの政策秘書に内々ではお願いしていたの。

井関  ぼく、それ見て映画に興味持ちましたから。

博士  もし畠山さんがやってくれたら、
    ぼくはうつになってなかったかもしれない。
    それほど彼は優秀だし、情熱もあるし。

井関  想像するに、国会は地方議員の4倍は忙しいと思いますね。
    都議が2倍で。秘書の数でわかります。都議は1人、
    国政は公費で3人ですから。

博士  ぼくは政策秘書、畠山さんだと思って選挙に入ったら、
    畠山さんが選挙報道の方を続けたいので今回はご遠慮したいって。
    その時は、わかりましたって、
    次を探しますって簡単に考えてたのよ、
    実際、すぐ次が決まるって。
    ところがのべ3人面接してダメで、苦労したよ。
    議員と秘書には相性があるから。
    ムリだよ、急には。
    だから国会議員は優秀で気心が知れた、志をともにする、
    政策秘書がつかなきゃ。

井関  ムリですね。

博士  議員本人が弁護士で法曹界にいて、
    政策立案経験もある、なんて人なら別。

井関  ぼく、中野区議会で「本を出します」って言うと、
    オレも出したいってみんな言うんですよ。
    地方議員経験して、本の出版を経験すれば、
    政策秘書になれる道にも一歩近づける。

博士  専門分野の著作を持つことって条件があるから。

井関  中野区は自公と立憲、共産が拮抗してるんです。
    で、今最大会派は立憲で、区長の与党は立憲と共産。
    これで16議席。野党も16議席。
    そこにれいわは、ぼく1人で。

博士  じゃ、キャスティングボード握ってるの?

井関  握ってるんですね。無所属の先輩にも言われてます。
    「あなたいいわね、1年目からいろいろ実現できて」 って。
    昔は、自民党のベテランとかの意地悪もあったらしいですけど。

博士  杉並区なんか、岸本区長、議会運営でイジメ抜かれているよ。
    多数派じゃないから。
    でも映画にもなって、彼女の本も読んでポリシーも知ってるから、
    政治家としての彼女を応援したくなる。そこなのよ。

井関  私も応援したくなりました。

博士  そうでしょ。他はタヌキオヤジみたいなのばっかりだし。
    あの、特に4期やってた前の自民党の区長とか、ぜんぜんだよ。
    石原伸晃が応援に入って逆効果だっての。

井関  谷垣さんがお元気な時で、
    石原伸晃さんと一緒に応援入っているのを
    世田谷区長選で見ました。

博士  杉並だと衆議院に吉田はるみさんがいる。
    山本代表も、東京8区に鞍替えの時、応援に入ってたね。

井関   さらに鞍替えしたにもかかわらず、
    くしぶち代表の懲罰動議に吉田さんも名前連ねたって。

博士   でも、それも恩讐の彼方じゃないのかな。
    岸本さんの応援に山本太郎さんも吉田はるみさんも揃ってたし。        
    吉田はるみさん、ぼくが当選したら、
    真っ先に事務所に挨拶に来られましたよ。

井関  そうなんですか。

博士  そこなの。つまり、人と人のつながり、それが政治家だから。
    義理と人情なの。面子ありきだけど。
    河野太郎大臣まで、直々にご挨拶に来て、
    周りが「ありえない」ってビックリしていた。
    だからって好きってことでもないけどね。

井関  よくツイッターで山本代表と河野太郎さんが
    「反原発」って色紙持った写真が拡散されてて、
    それにリプ付けるとブロックされるって。

博士  ああいうのが駄目。
    ちなみに高市早苗さんの結婚式、ぼく、司会してるからね。

井関  高市さんのタレント時代?

博士  政治家になってた時だよ。
    TBSで『アサ(秘)ジャーナル』って、
    政治家インタビュー番組をやってた時。
    だからどうしたって話だけどね。

政治家にとって、まず大切なのは「ルックス」

井関  れいわで、今回は「地方から国をゆらす」
    ってマニュフェストであげてまして、
    ぼくも中野から国に影響を与えたいと思ってもいますが、
    どうでしょう?

博士  そりゃまず、自分が有名になる事ね。
    名物議員とかになるように、知名度をまずはつけないと。
    普通に小さい議員なら党内でも無視されるから。
    人気があるんだとわかったら重宝されるし。               
    無論、そこからの実力は努力しかないけど。
    政治は数だから。数を取れる人にならない限り、
    結局相手にされないから。
    そのための党内調整とか、
    みんなやるわけだけど、ぼくはしなくてもよかった。
    多少ながら知名度はあるから。
    でも、だからってのんびりしていればいいわけではないよ。
    ただ、それがない人は、まず知名度上げていかないと、
    次に自分が公認されない可能性だってある。
    もともとこの立場を失えばゼロからだし、
    そこを意識しつつ、自分のパワーをつけ、
    数のゲームで勝ち続ける。これをまず固める。
    それに、キミが年齢が50なら、
    とりあえずまず10キロはやせなきゃ。

井関  ぼく、選挙で14キロやせて、
    また12キロ太っちゃいました。

博士  なんで大統領でもケネディがずっと人気あったかといえば、
    率直にカッコいいから。
    アメリカの大統領でブクブクの人、いないでしょ。

井関  8~9年前からすれば30キロ太ったんです。
    ぼく、ハンバーガーショップを出して失敗して、
    うつになっちゃったんだと思う。今、酒井議長にも言われてます。
    「源ちゃん、ヤセたら千票増えるよ」って。

博士  ほんとそういうものなんだよ。
    あと30キロやせて50歳なら、なかなか精悍になれる。
    キミはもともと精悍な顔だし、それが大事なんだよ。
    ぼくだって選挙ポスター撮りなおしたんだから。
    最初に適当にスタイリングして、
    自分でスーツ着て、丈もあってなくて。アドバイスされた。
    選挙ポスターで一番大事なのはスーツの着こなしだって
    町山さんに言われて。
    全部、一から撮り直せってことになって、
    伊賀大介ってスタイリストのトッププロに入ってもらって
    スタイリング決めてもらった。
    ネクタイの角度や結び目の形まで。


井関  ぼくの場合、ポスター写真撮ってから14キロやせて、
    顔が違うから撮りなおしした方がいいか党に聞いたら、
    「このままでいんじゃないですか」って。

博士  前に評論家の勝谷誠彦さんが兵庫県知事出た時は、
    付け焼刃で髪は茶髪にして、
    普段スーツなんか着ないのに無理に着て、
    あれは、ぜんぜん選挙のプロの仕事じゃなかった。
    ああいうのは政治家としては減点なの。

井関  だいたい丸川珠代さんなんかが通ったのは
    ルックスだけだったと思いますし、ある程度は必要ですよね。

博士  ある程度じゃなくて、だいぶ大きいんだよ。
    行きかうおばちゃんとか「○○さん、カッコイイ」とか言わせて、    
    ストイックに自分を追い込む。
    それをやらないと、
    「政治家って、毎日、料亭行って太ってるんじゃない」とか、
    「貫禄ですね」って。
    香川一区の小川淳也なんて、
    あそこまでよくヤセられるってくらい。アスリートの体型だもの。
    それで実際、対談のときに、
    小川さんの前に立つと、自分はいかに飽食してるか反省するもん。
    でも、彼はぼくには、「博士、それは博士の貫禄です!」
    って言ってくれるの。そういうのはさすがだよ、小川淳也。
    そういう相手を立てる言葉遣いも政治家の大事なところ。

井関  一時期、山本代表と小川さん、シンガポール行ってましたね。

博士  聞いたよ、山本代表に。何しゃべってたんですかって聞いたら、
    何も言わなかったけどね。意気投合したわけではないんだろうね。

井関  それは気になりますね。

博士  いやいや、ぼくは政治家として小川淳也は純粋に大好きだから。
    ああいう青臭い理想論を通して、オープンにして、
    それで敗れてしまったりするとしても、
    絶対に腹芸ばかりの自民党の要職、世耕なんかよりも
    断然いいよね。

井関  小川さんは消費税増税で、れいわとは考え方、違いますけどね。

博士  それもYouTubeでしゃべったけど、
    彼自身は、自分の政策大綱を持ってて、
    その本も取り寄せて読んだけど。
    彼は政策オタクなの。そこからブレないのよ。
    ちなみにぼくも消費税政策、それは間違ってるとは思ってる。
    ぼくは消費税廃止側だから。
    ただ彼は消費税は20%までは行くって、
    みんなに理解されなくてもブレない主張は続けてる。
    そこはエラいし、実に残念でもある。

井関  そういう、政策違いでも、人としては信用できますね。
    ぼくも、考え方は小泉元首相とは違いますが、
    あの人が郵政民営化やるんだって、
    その一貫した姿勢は信用できました。
    今は、あれ、正解じゃなかったとの声も大きいですが。
    ちなみに、今後のれいわへの期待はどうですか?

博士  期待してますよ。そもそも、ぼくはれいわに、まだいるんだから。

井関  これを実現してほしい、とかは?

博士  そりゃ消費税もそうだし、あと、奨学金問題。
    それとぼくの政治家志望の要因の一番である、
    反・スラップ訴訟の件も解決したいところ。
    力のある人間がない人間に圧力をかけたり
    脅したりする手段に訴訟を使うのは断固、禁止してほしい。

井関  それは博士さんが出馬したトリガーですもんね。

博士  ぼくの跡を継いだ、大島九州男さんも
    最初はやってくださったけど、その後やらないし、
    なかなか難しいとしても、
    ぼくに投票してくれた人はガッカリさせたくない。

井関  今度は松井元市長と最高裁ですか?

博士  弁護士も米山隆一さんから、勝訴請負人の佃克彦さんにかわって。
    ただ最高裁はこういう案件を棄却することもありえるからね。
    
井関  判例になりますし。

博士  それに最高裁が扱うような憲法上の大ネタではないと、
    判断されるかもしれなかった。
    それでも、最高裁に「受け取って下さい」という「願い」は一応、
    今、受理された段階なの。
    正直、可能性は低いのかもしれないけど。
    ぼくは可能性のある限りは諦めない。

井関  では、いよいよ最高裁ですね。

博士  だから騒ぐよ、最高裁では。
    司法や裁判をブラックボックスにさせないのが、
    ぼくの公約だったらかね。

井関  本当にきょうはありがとうございました。

博士  うん。今日から同志だと思って応援するから。
    れいわって「青い」ってぼくでも思うところあるけど、
    逆に老いてもその意気と志を持ったことを誇りに思って
    余生を生きていくから。
    とにかくキミは政治家として清濁合わせ呑まないでね。


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水道橋博士
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