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2023年11月18日(土曜)★Uber Eats体験記。第2回目〜叱られて〜。サタディナイト・ウーバーの東京繁華街横断。最後の最後に温泉天国から地獄へ。宇多丸×博士「森田芳光全仕事』対談がYouTubeに。

何度か起きたり寝たりを繰り返し、
6時半に起床。
なんとか眠れた。
今日は体力温存しておかなければ。

家を出てお天気を確認。
晴天で一安心。

日記を書く。
デーブ・スペクターの話が長くなり、
3千字を超える。

本日も快便。
夜の納豆キムチのおつまみが
効いている。

モーニング。

純和風に。
いつも食べ過ぎと言われるが、
今日は少なめ、
食べすぎると、
ここから眠くなるので。

ネバネバのネバーギブアップ飯。

10時半、青柳監督来宅。

今や自転車で世界に羽ばたく
『TOKYO UBER BLUES』の監督だ。

ボクの選挙映画を作るために、
昨年の参議院選挙を密着していたが、
しかし、ボクの鬱病からの議員辞職で、
映画が完成できなくなったしまった。

今は、ボクが監督の
『東京自転車節』を見てから、
どうしてもUBERをやってみたくなり、
監督と原田専門家を師匠にして、
UBER弟子入りしたところ。

今回が体験の2回目になる。

61歳の年齢を考えると、
昨夜の『ハカセ会』でも出ていたが、
これからは、
「ウー爺ウーバー」を名乗ろう。

ボクがヘルメットを被ろうとすると、
「今日だけは『なし』にしてください。
繋がりがあるんで」と監督。

「その代わり、今日は、
安全には万全に対策してます。
藤井さんも一緒です」と。

藤井さんは、
前回、自転車に乗っての
カメラを回しながらは
危険なところがあるので、
安全を期しての
全体の見守り役として、
今回、サポートに来てもらうことに。

選挙にカメラが随行した時も、
一度、来ていただいたことがある。

監督は今日は自前の自転車ではなく、
レンタサイクルのアシスト式のママチャリだが、
「これなら、もう遅れませんから」と。

確かに前回は、
Uber慣れしている、監督の健脚でも
ボクの乗るアシスト式には追いつかなかった。

身支度をして、10時40分発。
風が強くて寒いは寒いが、
走っていくうちに適温に。

スキー場でリフトを乗っている時のよう。

清澄な秋の朝の空気。
体の芯が温かいのに、風が体を通りゆき、
熱を奪い心地よい感覚。

ふたりとも
「自転車最高!!」と言いながら
ペダルを漕ぎ続ける。

通い慣れたる早稲田通り。

早稲田通りから新宿を目指すのだが、
小滝橋を曲がりそこねて、
明治通りまでオーバーラン。
Uターンして、新宿ヨドバシ前へ。

40分もかかってしまった。

藤井さんが合流。
藤井さんは、青柳監督の一作目から、
映画の最重要スタッフ兼編集マンだが、
もともとは、
映画学校で青柳監督の先生だったらしい。

45歳で30歳の教え子の
若き監督を縁の下の力持ちでサポートする、
その関係性が素晴らしい。

そして元ジャニーズだと言われても、
誰でも信じるだろうほどの超イケメンなのだ。

撮影用の携帯ケースを探して、
カメラ屋を2軒回るが適したものがなく、
結局、
ビックカメラの自転車専門コーナーへ。

確かに、ここのフロアは充実。
ビッコロだったのが、
どうやらユニクロが撤退して、
売り場の広いこと、広いこと。

ドン・キホーテが圧縮陳列
と正反対の広々開放陳列ぶりだった。

自前の携帯の自転車の取り付けカバー、
テールランプ、サドルを購入。
締めて8000円。
これで今日の売上が全部飛ぶはず。

しかし、これは先行投資だ。

ビックカメラ前で、
買ってきたギアを自転車に取り付ける。
撮影用のGoProのセッティング。

藤井さんは、
普段は、映画以外にも、
建具の職人も兼業しているので、
持ち歩いている備品の工具で、
あっという間にとりつけるのだが、
手先が器用で、所作が実にカッコいい。

ルークを支えるハン・ソロのような役どころだ。

サドル大きめ改造TBワンちゃんが出来上がる。

「これで炊飯器でもつけりゃあ、最強だね!!」
と軽口を叩く。

12時43分にUberのアプリをオンタイムに。

最初はチェック画面で点検を済ませてから
スタート。

「始めましょう」をクリック。

乗車の注文を待つ。
が、すぐにマクドナルドと麺通団の注文。
ふたつとも、知っている場所だ。

AIの指示する、
お届け先の順番も合理的。
すぐに受注を受けるのだが。

「博士、これ初タワマン決まるかも……」と監督。

一軒目のマック。
昼さき、店内から食欲を刺激する、
油が焼ける香ばしい匂いに
食欲スイッチが押される。

2軒目の『麺通団』は、
勝谷誠彦さんが経営に加わっていたお店で、
開店当時はよく行っていた。

汁物なので警戒していたが、
テイクアウト用のパッケージが、
完璧に出来ていて汁漏れ無しの構造。

ビル風に強い強風に煽られながらも、
背中のバックから、
マックの匂いが漏れてくる。

UberDriverは
風と食べ物の香ばしさを
五感に感じる職業だ。

一軒目のタワマンに置き配クリア。

そして2軒目へ。

西新宿の60階建てのTHEタワマン!!!

こちらをボクのタワマンデビューにしよう。

入り口の横に、
他のUberDriver、配達の人も屯(たむろ)している。
裏口に配達業者専門のエレベーターがあるようだ。
外国人Driverに、
「コッチだよ!」と教えられて行列に並ぶ。

セキュリティに名前や会社、電話を書き込み、
首掛けのパスを貰う。
そしてビル内の地図も貸してもらう。
何処まで迷宮なのだろう。

全員が配達人の業務用エレベーターで、
目的階へ運ばれる。
ゴミ置き場の横の非常用扉の鍵を開けて、
目的地のフロアーに侵入。

置き配完了し、扉前で写真を撮って送信。
そして非常用扉を再び通過し、
エレベーターを待つのだが、
一向に降りてこない。

60階建てのビルの配達専用が、
1基だけのエレベーターなのだから、
すぐには降りてこないだろう。

しばし、Xを見ながらエゴサーチ。
何時ものようにRTする。

池田大作さん死去の報あり。
「まだ生きていたのか!!」
諸説が乱れ飛んでいる。

長時間、待って待って、
ようやく帰還。

ミッション遂行。
大晦日のナガトモビルから脱出した、
『ダイ・ハード』のブルース・ウィリス気分だ。

「いや、もう帰ってこないかと思って、
心配しましたよ!」と監督。

「タワマンは時間がかかって、
コスパが悪いので、
多くのウーバードライバーは忌避します」
とのこと。

「そしてレンタルサイクルのバッテリーが
なくなりそうなので乗り捨ての交換場所を探します」
と携帯アプリを開く。

近くのマンションの隅っこの駐車場にあった。

はじめてレンタルアシスト自転車の
中継点を見たのだが完全に無人だ。

アプリで全て手続きができる。
1日1800円でレンタル。
30分単位の時間貸しもある。

しかも、これだけ乗り捨て場所があるなら、
都内は、これで移動が出来そう。

これを使ったバラエティ企画が
幾つも思い浮かぶ。

YouTube企画でやろうかしら。

あっという間に2時間経過。
『食事にしますか?」
と声をかける。
前回は、鬼コーチの原田専門家から、
昼休憩のランチは、
確実に眠気を誘発するから厳禁!!
を申し渡されていたのだが……。

今、原田くんは陣内智則のアジアツアーで、
上海公演中だ。
「さっきからあの匂いにやられて、
どうしてもマックを食べたいんだ!」
とボクの希望で、西新宿のマックへ。

若い頃からマック好きではない。
ウェンディーズ&モスバーガー派だし、
『スーパーサイズ・ミー』という映画を見て以来、
自分から頼むことはないのだから、
この変化には我ながら驚いた。

食いしん坊の監督は大喜び。

ボクはハンバーガーと珈琲の最小限にしたのだが、
それでも今まで食べてきたマックで
一番美味いと感じる。労働の賜物だ。

2時から4時はUberの注文が少ない。
凪だ。凪タイム。
NAVITIME風に言えば『NAGI・TIME』だ。

なので、西新宿を流しながら、
歓声に惹かれて、野外ライブ会場へ紛れ込む。

東京自転車節の批評に、
「東京自転車節は令和のタクシードライバー」
だ。という指摘も会ったが、
まさにウーバードライバーは、
鬱屈を抱えた、現代のトラビスなのかも。

荷物を抱えて、彼女に近づいて行く自分の姿に、
ロバート・デ・ニーロが投影してくる。

これで遊説先に自転車で神出鬼没に現れれば、まさに
『タクシードライバー=ウーバードライバー』になる。

一曲を聞いたところで終了。

新宿に戻る。

伊勢丹前の
このビルも立て直すのだろうか、
壁画の中は空っぽだ。

次の配達先の先に、銭湯の煙突。
とにかく、ゴールの後に銭湯が待っているのが、
Uberの醍醐味だ。

場所を変えて渋谷へ向かうが、
土曜日の渋谷は大混雑だ。


渋谷ミヤシタパークへ。

ここのショッピングモールは、
開放的で訪れるたびにウキウキしてしまう。

こんなことしたり、あんなことしたり。


青柳監督も「はじめて来ました!」と。
田舎者風の物珍し顔。

ここで商品を拾って、
さる高級住宅街へお届けに。

お届け最中に、AIからの指示で、
もう一軒、池尻で拾ってから行くことに。

そのためか、先に回収したものの
お届け到着が約束時間から一分遅れた。

マンションの前に高級外車が止めてある。
そこから出てきた中年のお客さんに、
「オマエ、ウーバーかぁあああ!!!
こっちは6時に出るんじゃ!!!
遅れとるやないか!!!!」
と瞬時にブチギレられ、殴りかからんばかり。
雷鳴轟く、大叱責を
人間避雷針のように一気に受けまくる。

もはやひたすら謝り倒す。
「なんで遅れた?」
「AIの指示がありまして……」
と言ってみたが、
そんなこと、通用するはずがない。

さらに稲妻が落ち続け……。

61歳なので、随分の間、
「もう叱られることはない」
と思っていたが、
まさかあそこまで叱られるとは……。

UBERの配達員はこんな経験、
あるあるなのだろう。

気を取り直して、下北沢へ。

賑やかすぎる、人出が半端ない。
まるで台湾の夜市のような賑わい。
さすが土曜日だ。

お届けを済ませて、
最終の繁華街、中野へ向かう。

前回は、南青山で終了したため、
帰宅に一時間以上を要した。
しかし、自宅に近い繁華街なら、
気分的に楽だ。

昔、住んでいた新中野を経由、
かつての住居、アンサンブル新中野で、
行きつけだった本屋さん
『文化堂』が、いままだ開店していた。

女将さんと旧交を温め、
阿佐ヶ谷の本屋さんが全滅した話などなど。

ボクが住んでいたのは、
もう23年も前だったのだ。

中野へ。
レンガ坂はもうクリスマス気分だ。

イルミネーションに囲まれる。

最後の戦場の中野に到着したというのに、
しばらく注文がない。

「もしかしたら、さっきの大怒号の客から、
クレームが入っていて、点数が下がっているのかも」
と監督。
「それはどういこうこと?」
と聞くと、ドライバーの満足度の
点数表示もあるみたいなのだ。

こういうページがアプリの中にある。

おう!!
まだ100点が続いていて一安心。
今、注文が少ないのは単なる杞憂だった。

そしてアプリの中には、
その他のドライバーの評価の指標もある。

例えば、こういう採点であり、
そしてそこには報奨もあるようだ。


中野も土曜日の夜だからか、どこも賑やかだ。

中野ブロードウェイ内も大変な人混み。

どうやら、
どうとんぼり『神座』が開店したようだ。
ソールフードを求めて大阪人が大挙襲来。
行列になっていた。

しかし、
夜が更けてきて、
気温が急激に下がり、
お疲れMAXに。

手がかじかんで、
iPhoneの操作も出来なくなる。
体も硬直していて、
自転車を止めるのに、
何度も倒してしまう。

これが最後と決めて一軒で商品を拾う。

最後の最後のお届け先は、
なんと鷺ノ宮だ。

ボクの今の家の最寄りの駅だ。

しかし、終了後に高円寺の小杉湯はマストだった。
家が近くなのに、戻るのは抵抗がある。

そこで調べてみると、
白鷺4丁目に銭湯があった。
24時までやっている!!

今まで知らなかった。

鷺ノ宮で配達先にお客さんが
道まで出てきてくれていた。
そのまま手渡したところで、
本日終了。

オンライン17時間、
そこまで乗っていないのだが……。

全工程は、32キロとのこと。

痛みに耐えて、よく頑張った!!
感動した!!オレ。

労働の後は、乾杯!!
と行きたいところだが、
自転車なので、遵法精神で
飲み屋に自転車で直行は出来ないのだ。

だからこそ、銭湯が最後のご褒美だ。

ここにはサウナも水風呂もある。

初めて利用したのだが、
比較的空いていて、綺麗で清潔な作り。

極楽浄土のお湯に浸かりながら、
「銭湯は裏切らない」
と談志師匠のお言葉を反芻。

3人共に、夜の突風で、
萎縮し、かじかんだ心身が、
ふえるワカメのように、
お湯に包まれ、のびのびと
蘇生していくのを実感。

青柳監督が、
「ボク、東中野の風呂なし2万円の
アパート暮らしなんですよ。
水道代、電気代込みで2万5千円です!
だから、銭湯に入るのが、最大の娯楽なんです」

今どき、2万円のアパートは東京でも、
最低家賃物件だ。
最低賃金肉体労働のUber Eatsをしながら、
映画監督を続けている。

来春には、新作が公開になる。
世界中で映画が公開されている、
『世界の黒沢』に続く『世界の青柳』が、
風呂なしアパートだなんて……。

「惚れてまうやろ!!」

新春公開

22時が過ぎていて、
娘のお出迎えにも間に合わないどころか、
昼間お休みした
「ハカセ会」の生配信にも遅れそう。

コンビニでトリスのハイボールを買いながら、
風呂上がりが、こんな幸せなら、
3日前に落とした財布も出てくるのでは?

とふと思ったら、背中が軽い!!
ウーバーカバンを
脱衣所の上に置き忘れていた!!

「博士はハカセ会の生配信をやってください。
ボクは取りに行ってきます」

と青柳監督。

22時15分から、YouTubeの生配信。
疲れ果ててヘトヘト。
ハイボールを一気に流し込みながら。

冒頭、青柳監督が出演、
「レンタルサイクルを返しに行きます」と離脱。
忙しいなー。

その後、2時間無得点だったのが、
最後にギフトからの自力得点で
ハットトリック。

あれ程疲れていたのに、
飲むほどに酔うほどに気分が良くなって

久々のツイキャスのDJ も。
大橋純子さんやKANさんの曲には感涙するなー。

25時までで終わりそうだったのに、
なかなか終われず。
イヤオー教のニセコース
「さよなら」を探すが見つからず。

嗚呼、一年前は毎日、
この馬鹿騒ぎやっていたなー
と思いつつ終了。

本日、18時にYouTubeにあがった
宇多丸さんとの対談見ながら……。

2年前の対談。

YouTubeで公開を許してくださった関係者に感謝。

無料なので、森田芳光ファンの方、
森田芳光を見たことがない方、
是非、見て欲しい!!!

26時頃に就寝。
明日は、家にこもって、原稿仕事の宿題をこなすぞ!!




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水道橋博士
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