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24年1月26日(金曜)ポレポレ東中野『フジヤマコットントン』先行上映後、青柳拓監督と対談。居酒屋『竜ちゃん』で旧交を温める。
8時15分起床。
やはり夜更かしのせい。出遅れる。
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目を覚ますために、
特製ドリンク『元気ですかッ!!』
を一気に飲み干す。
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日記を書いてnoteにあげる。
朝ご飯、病床の娘のものを作る。
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ボクもおかゆを味変して丼に。
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桐島、逮捕の報に
日本中が震撼。
我が家のタイムラインも賑やかに。
外食に行くたびに、
交番前の写真の顔と名前は、
子どもたちに覚えさせていたからだ。
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コンビニへ。栄養ドリンクとゼリーを物色。
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コンビニで原田専門家の1分の1タイプの
ドッペルゲンガーと出くわす。
背格好は完全に一緒。
肌年齢や帽子や背負方のバックの持ち方も、
ほとんど同一人物。
靴はボクの見たことがないものだったが、
思わず、マスク姿の彼に、
「原田くん?」と話しかけるが、
「違います」とも言わず、
彼は無視したまま立ち読みを続けた。
原田くんもよく利用しているコンビニだけに、
ふたりが出食わせばどうなるのだろう。
鏡を見ている状態になるはず。
昼食がわりにコンビニで買った、
初もののアイスを食する。
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『週刊文春』デジタルでも読んでいるのだから、
重複するのだが、誌面チェックは欠かさない。
特に今週はコラムが充実している。
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町山さん、昨日の生配信で
エリック兄弟の名前を全部諳んじていたが、
こちらで原稿を書いていたのか。
どおりで詳しいはずだ。
とにかく、この映画は必見、
間違いない!!
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鈴木おさむさんの連載、
今、個人的には一番面白い。
毎回、知らない話ばかりなのだが、
今週は土屋敏男さんの話。
まさに秘話だ。
ボクですら一切知らなかった。
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能町さんは、今週も切れ味が素晴らしい。
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偶然ながら、峯田和伸解説のみうらさんの文庫を
昨日買ったばかりだったので、スピった。
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15時から、
東洋館で開催した前田日明の生誕祭の録画、
1日遅れでパンディットから生配信。
しかも、驚くことにノーカットだ!!
2時間丸々見てしまう。
今はまだ気づかれていないが、
ワイドショーの関係者や、
週刊誌記者などが見たら、
前田日明さんの松本問題の見立ては、
完全にスクープだろうし、
腑に落ちまくりだと思われる。
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一時間経過以降を見て欲しい。
本日、夜の先行上映後のトークショーに向けて、
青柳拓監督の最新作「フジヤマコットントン」を再見。
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初見では、施設のことなど、
わからないことが多かったが、
2回目、「情報あり」で見ていたら、
より深く楽しめた。
いや、正直に言えば、
感動に打ち震えて、
涙が止まらなくなるほどだった。
映像体験で何に似ているかと言えば、
東海テレビドキュメンタリーの
『人生フルーツ』を見ている時に共通する、
聖なる、善良なる人生の疑似体験だ。
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ボク的には「愛は敗れるけど親切は勝つ」
というヴォネガットの箴言を思い起こした。
登場人物が口にするセリフ。
『友情の花を咲かせてください!!』
とかとか、一言一言が、
まるでブルーハーツやエレカシの詩のような
根源的な言霊を有していて、
ハッとさせられると同時に心に染み渡る。
花を育てて愛でるという行為だけで、
ここまで人は感じ入るのか。
綿花から綿生地が出来る工程の美しさとか。
(嘘だと思う人は映画館で確かめて欲しい)
むしろボクのような悪童タレントで、
「攻撃誘発性の高い」人間が、
褒めてはいけない(逆宣伝になる)
と思えるほどに、
それほど素晴らしい、人間讃歌の映画だ。
ファーストカット、ラストカットの円環構造が良いし、
とにかく、全体に画角が素晴らしい。
スピルバーグ・カットと思えるようなシーンが数々ある。
(監督の育ち方がスピルバーグに似通う)
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山梨で物語る映画は必ず山に囲まれた、
この甲府盆地を一望するカットをとる。
このカットをみるたびに、
映画『サウタージ』を思い出す。
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一回目に見た時から、
「誰かに似ている」と思い続けたが……。
「仕事ってな〜に?」と
監督に根源的な質問を投げかける、
タツノリさんは、
役に憑依した時の
志らく師匠にしか見えないのだ。
所作を含めて。
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たけしさん(登場人物)が描く絵も途中から、
小宇宙を捉えた「曼荼羅」にしか思えなくなる。
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富士山は「天網恢恢疎にして漏らさず」
という言葉の象徴だ。
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青柳監督のデビュー作をもう一度、再見。
作家のモチーフの全てが処女作にある
という説がうなづける。
スピルバーグで言えば「激突」だ。
デビュー作から既に才能の片鱗が伺える。
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花火と和紙の地場産業の町に生まれた、
青柳監督の撮る花火のシーンは、
花に尾ひれがついたままだ。
毎回、山下清の花火のちぎり絵を彷彿する。
(後から本人に聞いたら、意識していなかった)
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19時半、ギリギリまで家で作業して、
『ポレポレ東中野』
まで自転車で駆けつける。
途中、Uber Eatsのカバンを持つべきだと気がついて、
一度、引きかえす。
とにかく風の強い夜で、凍えるような寒さ、
帽子を2度も吹き飛ばされた。
1Fのロビーで、しばし待ち時間。
監督と町山智浩さんの話をしながら、
ボクがいかに先輩風を吹かさないかの
練習をする。
トークショーの本番。
冒頭、一昨日の前田日明との睨みあいを再現。
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席について、
まずボクと監督の関係性から語る。
昨年、ボクの参院選の選挙映画を撮り終えた後、
議員辞職で作品が頓挫したまま、
その後は、彼の出世作である『東京自転車節』
を倣って一緒にUber Eatsを始めた経緯など。
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そのまま、和気藹々で45分が過ぎ去る。
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題名のオノマトペへの偏愛とか。
ボクの持論である、
ドキュメンタリー論なども熱く語った。
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どうやったら、この映画がヒットするかを聞かれて。
今後、本作と同じく、
障害者施設を描いた『月』が
多くの映画祭で受賞していくはずです。
しかし、この映画は「月」と比べれば「スッポン」です。
ですから、月を見た人こそ、この「スッポン」も
見て下さい。
「齧りついたら離さない」
映画として覚えて下さい。
フジヤマコットントンのスッポンポンです。
と謎の挨拶で終わる。
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撮影タイム。
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終了後、青柳監督の御母堂に声をかけられる。
お母様より、お手紙といっしょに、
山梨のお土産をたくさんいただく。
この映画は一見、
気が付かない作りになってはいるが、
施設の人たちが、
撮影隊一行に馴染んでいるのは
この施設に長年つとめている、
監督のお母様がいるからなのだ。
その意味では、この映画の最高の功労者だ。
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ボクが毎日食べているのを知って、
山梨の納豆とキムチをいただく。
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そして、
「未来ファームのコットントン、スヌード」
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終了後、打ち上げ。ポレポレの2階の居酒屋へ。
観客で来ていた原田専門家も一緒に。
居酒屋チェーン店と舐めていたら、
お料理が美味かった!
今の時代は生き残っている店は、
企業努力しているのだな。
なんだかんだ楽しくて、
気がつけば1時まで話ていた。
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監督からの紹介文。
左からメンバーを紹介します。
・小宮さん(坂口恭平さんのドキュメンタリーを撮った)
・大澤一生プロデューサー
(『東京自転車節』『フジヤマコットントン』
博士の選挙ドキュメンタリーのプロデューサー、青柳の映画大学の先輩)
・原田専門家さん
・博士
・僕
・ロッテさん(蟻鱒鳶ルで左官の仕事をしている)
・山野目光政(青柳の日本映画大学の同期、
『ひいくんのあるく町』撮影、『フジヤマコットントン』撮影)
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この席ではボクは一滴も飲んでないのだが、
一日経ったら、何も覚えていない——。
同席した小宮さんよりメールで。
(博士の話は)
カメラに映る人々の自意識のなさ、
他者の幸福のための映画作り、
たけしさんの描く曼荼羅について、
スピルバーグアングル、
フジヤマスッポンポンなどなど…
青柳監督とのトークも含め最高に楽しい時間でした。
作り手と被写体である、
青柳監督と水道橋博士の関係性はとても興味深く、
羨ましくも思いました。
とのこと。
彼の撮っている
坂口恭平のドキュメンタリーは俄然興味がある。
飲まないままでも実に楽しかった。
映画館前で記念撮影。
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解散。
原田くんは最終を目指して電車で、
ボクと監督は自転車で。
監督はビールを飲んでいたので、
自転車を押して。
明るい月の夜を歩きながら四方山話。
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監督と2人で、撮影の想い出の地である、
夜の昭和公園とかを巡る。
途中、花火映画として、
ブライアン・デ・パルマの
『ミッドナイトクロス』(1981)
がいかに素晴らしい映画か、
力説していた。
https://cinemore.jp/jp/erudition/736/article_737_p4.html#a737_p4_1
そして、誘蛾灯のように引き寄せられ、
早稲田通りの「竜ちゃん」
の暖簾をくぐる。
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一昨日、フルスイングの利根川さんが、
「竜さんが博士が来てくれない!と言ってましたよ」
と言われたばかりだった。
先客は5人。お一人が帰り、
女性がひとり帰り。
(ひとりで此処に飲みに来るなんて最高にクールだ)
残りの方が、皆、何故か
ボクを昔から知って下さる人ばかり。
そのなかのお一人は、往年のAV男優の速水健二さんだ。
「ボクのことわかる? 速水健二です」と聞かれて、
思わず
「わかりますが、お互い様ですが、歳を取りましたね〜」
としみじみと。
確か、ボクより1歳年上だ。
監督は、伝説のAV男優である山本竜二もご存知ないので、
一から素性のお話を。
恒例のお通しを突きながら。
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なんと原田専門家も終電に乗り遅れて、
テクシーで歩いて帰ったところに、
店の前にボクの自転車を見つけて、
奇跡的な合流を果たす。
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竜さんの自作の馬場さん。
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この絵も本人作だ。
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トイレには、井筒監督のポスターが。
山本太郎代表も出ていたのか。
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「竜ちゃん」は3時前に閉店。
自転車を押して、
お客さんの生内さん(学園祭で浅草キッドを呼んでくれた方)
も加わり、4人でトボトボと自転車を押して歩いて帰る。
話は尽きないのだが、体力は尽きた。
帰宅は3時33分だった。
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しかし、今日は自転車には乗ってないけど、
気分はノッているぜ!!
楽しかったぜ!!
しかし、明日こそ、明日こそ、
マジメにやるんだ!!!!
いいなと思ったら応援しよう!
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