24年4月26日(金曜)『本業2024』の装丁作業大詰め。枡野書店&古本興業の開店日。BAR『猫の目時計』へ。恐るべき新人たちが次々と。本日も財布を落とし続ける『芝浜症候群』が続く。
8時10分起床。
とにかく体勢を整える。
久々にBALMUDAでトーストを焼く。
海猫沢めろんさんから頂いた、筍が絶品。
ママが昨晩作ってくれた筍の炊き込みごはんを堪能。
新刊本の表紙、帯廻りのデザイン作業。
原田専門家の装丁家としての
腕の見せ所だ。
青志社の阿蘇品社長も陣頭指揮。
矢継ぎ早の指示が次々と飛んでくる。
ボクのプロフィール写真や、
表紙へ使う写真の選択についても、
候補を何枚も見つけては、
3人で意見は飛び交い、
ああでもないこうでもない、と。
タイムリミットに向けて、
試行錯誤が続いたが、
阿蘇品社長の決断に継ぐ決断で、
猛烈な勢いで入稿を終えた。
その一方で『文業 2024』も
あとがきの第一稿まで辿り着いている。
既に27万字を超えてきた。
もしかしたら『本業 2024』を
超えるページ数になるかも。
結局、作業の全部が終了したのは、
16時だった。
エゴサをすれば、今は東京15区について、
ボクが乙武洋匡先生の支持を表明したこと(?)
で火だるまになって、炎上している。
ボクは選挙区でもなく、
まだ現地に応援にも入ってなく、
れいわの代表の太郎さん、櫛渕さん、
それぞれに応援に入った相手が違うことに、
意見を求められたから、
Xにひとこと書いただけなのにね。
お昼からの予定していた原田くんとのランチは
とりやめに。
しかし、二人共、初めての共同作業を
やりきれた達成感を共有できた。
16時に原田専門家が来宅。
さっそくボクのツイキャスが完全に
ハングル語仕様になってしまったいるのを
直してもらう。
今日は今日とて、本日晴れて開店になった、
『枡野書店&古本興行』へ。
二人共、販売してもらう自著を持っていく。
納車されてから長男運転で、
一度乗ったきりの
SAKURAが出動。
運転手は原田専門家だ。
いささか緊張気味。
まず倉庫部屋に立ち寄り、
ボクの本を取り出すのだが、
弟子の山本義人の段ボールが一杯で
なかなか取り出せない。
枡野浩一さんが
ババロアが好きとのことで、
差し入れを考えるが、
何時も枡野さんが買っているようなところでは、
驚きも少ないだろうと、
検索して、下井草の『クラウン』へ買い出しに。
果たして、ババロアは残り一個キリだったので、
他のケーキと共に。
しかし、よく考えれば、ボクは
ババロアを食べたことがなかった。
カーステレオを繋いで、
そのままドレミファドンごっこをやる。
アトランダムにかかる曲のイントロで、
歌手と曲名をあてる作業。
くるり〜初期サザン〜RC〜陽水
とかかったところで、
イントロが出囃子に変わる。
……これはなかなか難しい。
いろいろと落語家の候補を上げたが、
正解は志ん生「妾馬」だった。
街なかの麒麟に反応するごっこを続けている。
今日は出際に、自部屋に現れて驚いた。
街中にも現れる。麒麟。
枡野書店の前のコインパーキングに駐車。
住宅街の中だが、静寂な都会の灯火のような佇まい。
枡野さん、
(22歳で古本興行を立ち上げた放送作家)若林凌駕に
ケーキを渡して、本を収める。
NHKの出演と〆切が続いて、枡野浩一さんはお疲れ気味だが、
店内には、枡野さんの似顔絵(©しりあがり寿さん)
が実寸のサイズの高さのところへ配置され、
体の部分は、枡野さんの著書群で
190センチ分が平積みされている。
枡野さんが一旦離れると、若杉くんがババロアを残して、
残りのケーキを食べてしまおうとする。
枡野さんと若杉さんは、
師弟関係のあるトムとジェリーのような関係だ。
近くに住む本好きのメーテルのような
OLさんが立ち寄ると、
若杉くんのホストまがいの過剰接客が始まって、
一々突っ込んでしまう。
ふたりが一緒にモンブランを分け合って
食べだした時には、
「俺が買ってきたんだよ!!」と言ってしまうほど、
微笑ましたかった。
猫の目時計のママが自転車で開店祝いの花を届けてくださる。
「ババロア」談義。ボクは一度も食べたことないと言うと、
「ボクは本まで書いていますよ」と枡野さん。
日本中から
短歌ファン、枡野さんのファンが
入れ替わり、立ち替わり。
枡野さんの短歌タオルや
短歌Tシャツも本屋の商品だが、
単価が高いだろうと啖呵を切ってしまわない。
とにかく雰囲気が良いので長居してしむ。
ふとした瞬間、疲れ切っていた枡野さんと
若様のコミュニケーションの天才ぶりと
あまりにも落差のあるポンコツぶりについて話になる。
スイッチが入ったようにお互いのエピソードが出てくる。
二人共、若様と出会って一ヶ月ほどなのだ。
そしてふたりともいつの間にかパラサイトされている。
「大谷選手における一平さんみたいな
可能性が若様にないともいえませんよ」
と警戒を強める枡野さんが面白かった。
店に5時間も居座る、
和装姿の謎のイケメンカメラマン、
25歳の金剛くんの言葉遣いが丁寧で素晴らしく、
「これから猫の目時計に行くけど来る?」
と誘うと「お誘いは嬉しいのですが、
お金の持ち合わせがありませんので……」と。
「もちろんいらないよ」
という事で、SAKURAの後部座席に乗って、
高円寺に向かう。
駐車場の停めて、冷蔵庫を予約していた、
リサイクルショップ『素人の乱』の5号店へ。
車中、金剛くんの身の上話を聞いて、
ひっくり返るほどに驚く。
本人は書いても良いと言うのだが、
しばらくは控えておこう。
小説以外で初めて実在するひとを見た。
ちなみにボクは
『総合診療医ドクターG』の司会を
長くつとめていたため、
かなりの事前知識があるのと、
精神医療領域の本も今は次回作のため、
乱読しているので、事前知識がかなりあるのだ。
リサイクルショップの前に
すぐ近くのボクの主戦場である、
ライブハウスの「パンディット』へ立ち寄ると、
隣のレンタルルームの催し物が、ど迫力があった。
パンディットには奥野店長がひとりで事務作業中。
ふたりで覗いていたのだが、
宇宙通信の間、賛美歌が鳴り響き、
宇宙パワーの充満していた。
素人の乱で予約していた1500円の冷蔵庫を持ち帰る。
金剛くんと原田くんの身長差が、慎重さを強いる。
冷蔵庫を運び込もうとしているところに、
ちょうどママと娘が帰宅。
さっそく、金剛くんを紹介するのだが、
その奇抜さに驚いていた。
原田くんだけでも奇抜なので、
ボクがこれから3人で飲みに行くことを告げると、
「怪物くんか!!」とママに突っ込まれる。
車を止めて、冷蔵庫を部屋に入れて、
徒歩で飛び出したのだが、
財布を忘れていることに気がつく。
嗚呼、原田くんと一緒だから、
何時もの、芝浜症候群が発症している。
ひとりで家に走って戻って、
ママにiTAGで探してもらうと、
車のなかから出てきた!!
鷺ノ宮は川を越え北へ入れば、
そこは魑魅魍魎の街だ。
恒例の怪しい顔申告。
道の途中。
鷺ノ宮の名所はガッツ石松邸なのだが、
ボクは30年前は每日のようにロケで訪問していた。
ガッツ石松さんの長男さんの同級生で、
30年前にボクがガッツ邸のロケで来た時、
テレビに一緒に写った思い出を持つ、
地元ピープルと立ち話に。
この歳にもなると、想い出の不意打ちは嬉しいものだ。
セピア色の記憶が話とともに解像度が上がって、
タイムスリップしたように、
ボクも彼も30年前に若返っていく。
猫の目時計へ。
先客は、大企業のOB社員さんと
現役社員さんの二人組。
ちょうど帰るところだったのを引き止める。
しばし、大企業の社員あるある話。
ボクがそのあたりに詳しいのは、
新幹線のグリーン車に乗ると、
無料で読める『ウエッジ』を熟読しているからだ。
企業スパイくらいに内実話を聴き込む。
ひとつ年上の大原さんとはすっかり仲好くなってしまった。
そこから、次々と千客万来に。
「福福」のママさんに連れられてきた、
20歳の有為(うい)くんが、
リアルにボクが話しをした
怪談話に精通していて驚く。
隣に招いて話し込むのだが、
リアクションの良さに驚く。
水商売の接客の際に男性が好むサシスセソはよく知られている。
「さ」→「さすが」
「し」→「知らなかった」
「す」→「すごい」
「せ」→「センスあるね」
「そ」→「そうなんだ」
ちなみに言ってはいけないタチツテトもある。
「た」→「たいしたことないね」
「ち」→「違うよ」
「つ」→「つまらないね」
「て」→「適当でいいよ」
「と」→「とんでもない」
しかし、有為くんのレベルは
そのはるか上に行っているのだ。
「か」→ 「カッコイイ」
「き」→ 「規格外」
「く」→ 「空前絶後」
「け」→ 「桁違い」
「こ」→ 「今世紀最高」
試しに原田専門家の隣で試していると、
原田専門家のいままでの業績を聞いていて、
特に陣内智則の映像部門の担当のところを聞いていて、
「か」のところが「神!!」
「き」のところが「キリスト!!」
「それでキリストの顔ををしているんだ!!」
と崇め奉るところが、神ががっていた。
お客様の誕生日があり、
大原さんからシャンパンを開けてもらう。
金剛くんもすっかり引く手あまたになり、
明日から「猫の目時計」ではたらくことになる。
29日のフリーマーケット。
『新宿闇市』の売り子も原田専門家が優先仕事が入ったため、
TAPの三木、佐野、かいま、に緊急連絡をしたが、
仕事が入っていたため、結局、金剛くんがつとめることに。
29日はWホスト体制になった。
その後、ロックハンドさんや居残り隊で、
小顔の実測、剣道部あるある、化粧とは?
などなど、かなり深いフェチ話などなど。
濃い話が盛り上がる。
3時頃には、お開きに。
中杉通りの一直線を帰るわけだが、
(陣内智則の助手)原田専門家は、
本職の拾い屋だ。
(拾い屋に違和感をもたれない髪型にもしている)
数々の誘惑がある。
まず、五月人形の持ち帰り。
雑誌の持ち帰り。
古本興行なら売れそうだ。
そして一本道に柄の悪そうな3人組が近づいてくる。
絶対に出くわすので、絡まれそうだな〜と思ったら、
長男と同級生3人組だった。
しかも長男はボクのスカジャンを着用している。
いったい何時に親子ですれ違っているのだ。
橋を渡れば、本日も終了のはずだ。
しかし、川の流れには必ず、渦は巻いている。
この店に流れるBGMがどれほど心地よいか。
そして地元のおじさん同士が酔っ払って、
かなり揉めていた。
ま、酔客が絡んでいるだけだが。
絡まれていたオンの素晴らしい親切な応対で、
最後は酔客が笑顔で帰られてホッとする。
ふたりはこの店は初めてだが、此処の坦々麺は絶品だ。
お店の人から、
「博士、前来た時、イアフォンを落としてましたよ」と。
「嗚呼、ここでも俺は落としているのか!!!」
と天を仰いだ時、
「あれカバンがない!!!」
お店にカバンごと、置き忘れたことに気がつく。
原田くんが急いで飛び出して、
猫ノ眼時計で確保してくれる。
ありがたい。と同時に原田世界観の、
芝浜症候群が頻発していることに驚く。
帰宅は、5時過ぎ。
末っ子のサッカーの試合の支度で起きていたママに、
長男との遭遇を報告すると、
「あんたら親子は朝まで何やってんの?」
と呆れていた。
明日こそ、5月1日の『笑っていいともとその時代』
のトークをまとめなければ。