四月と死月
新学期が始まった。
見慣れない顔に囲まれて、初々しい会話が飛び交う。
始まって1週間が経った。
毎日、殺すぞマジでと思いながら満員電車に殺される。
桜道を歩きながら、四月が始まってしまった事にまた絶望する。
月曜日から今日まで感情を無意識に殺していた私に、いきなりとてつもない苦しみが襲いかかる、午後三時。
小さな箱に閉じ込められた私は笑い方を思い出せない。
クラスメイトの笑い声が、私を嘲笑っている音に聞こえる。
「 苦しいよー。 消えたいよー。」
新生活なんてみんな辛いよ(笑)
お前だけじゃないよ(笑)
なんて言葉の暴力で傷つけてほしくない。
いきなり将来への膨大な不安が襲いかかってきた。
こんなんじゃ生きていけないよー。
数ヶ月後の私へ
あの夜、死にたいまで追い詰められた感情がバカバカしいくらい楽しくなっている事を心底願ってるねー。
大好きなバンドのサブスクは三曲しかないけど、その大切な三曲で生き耐えてね。生き絶えないで。
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