知識と技術と心~「時間短縮」と「豊かさ(好き)」
このところ、
「豊かさ」を犠牲に、「効率」が重視されているように感じている。
「目的まで効率化されようとしていないか?」という意味で。
その知識、技術をつけて、使って、何がしたいのか。
かつて大好きなキャラクターグッズショップで働いていた際に
2人で店を回しており、
昼食はバックヤードで口に詰め込んでいた。
電話がかかってきている最中にお客様がレジに並んだりなんて日常茶飯事で、
とにかくいかに効率的に「食事行為」を完了させるかの技術を求めた。
私は当時それが「効率」であり、「豊かさ」だった。
「早食い」という時間短縮の技術をつけて、
「味わってゆっくり食べる」という豊かさよりも、
「店を回す」という豊かさ(好き)を選んで手に入れていた。
速読にはいい面がたくさんある。
たくさんの「知識」を多くつけられる。
たくさんの価値観と照らし合わせることができる。
たくさんの個性と出会うことができる。
たくさんのサンプルをインプットできる。
私は速読をしたいと思ったことがない。
動画の倍速再生もしたいと思ったことがない。
私は「知識」よりも「心理」が知りたい。
読み終わった後、観終わった後の作者と2人きりで対話したような充足感、晴れやかな気持ち、空気、感動が好きだ。
そんなものは無駄だと一笑されるかもしれないが、
私にとっては大事なもので、喜びで、わくわくで、生きる希望だ。
そんなものも無駄だと一笑されたら…うーん宇宙人👽。
SF資質の「1位:個別化」「2位:親密性」が強く出ているのかもしれない。
じっくり噛みしめて没頭して文字を反芻して読み返して味わいたい。
待って、ここ5回ぐらい読み返して味わいたい。
その人と一緒に過ごす時間、息遣い、目くばせ、ふとした仕草、話す言葉のニュアンス、機微を感じたい。
それはとても無駄で、とても甘い至福の時間だ。
裏を読みたい。とことん裏を読みたい。
この人は、何を考えているのか、何がこの人の哲学なのか、
この人の美学は何か、その先に何があるのか。真理を探究したい。
これは私の性癖だと思う。変態なのだ。
「好きってなんだかわからない」という方へ、
小さなヒントとして、
「豊かさ(好き)まで効率化、効率を正当化しようとしていないかな?」と
聞いてみて欲しいかもしれない。
学ばなくてもいいし、学んでもいいし、
時間がかかってもいいし、かからなくてもいいし、
味わわなくてもいいし、味わってもいいし、
お金が発生してもいいし、しなくてもいいし、
その、取捨選択をしていった先に、
「好き」が選ばれていくんじゃないかな、と思う。
あなたが自分の「好き」を否定しないでほしい。
正統化しようとしなくていいし、
周りのように、それっぽくしようとしなくていい。
そしたら「自分の好きなものを大事にしてくれる自分」を
「好き」になるかもしれない。
わくわくの生きる希望を肯定し続ける、
正しくない人間でいたいと、思う。
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