STEPN (ステップン) とAxieを比べてみた
こちらは2022年4月23日に、自分自身&仲間内に公開していた記事です。
なので、今は内容が変わっていると思いますが、全て公開しておきます^^
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スマホで手軽に始められ、「歩いたり走ったりすることだけ」で仮想通貨(GST)を稼ぐことができる夢のようなNFTゲームとして話題の「STEPN (ステップン) 」ですが、同じBCGゲームとして、STEPNの運営はAxieをモデリングしていることを公表しています。
"-AxieInfinityの過ちから学んだこと
-プロジェクトを誇大宣伝しすぎない理由
-歴史が持続可能なトケノミクスの設計にどのように影響を与えたか
-どのような戦術が彼らのDiscordを成長させたのか"
なので今回はその○○ to Earnを構築した代表格でもある、大流行したAxie infinityとの比較をしてみました^^
Axie Infinityとゲーム性は全然違うものの、エコシステムとしては非常に似ています。
Axie InfinityはAxieというモンスターのようなキャラクターを使ったバトルの報酬としてトークンをMint(生産)しますが、STEPNは自身がスニーカーを使って実際にウォーキングやランニングをすることによりトークンをMintします。
ジャンルは全然違いますが、同じBCG(ブロックチェーンゲーム)の傾向として、学べるところがあり、どんな点をSTEPNが模倣しているのか、また反省点として活かしているのか、考察していきたいと思います。
一世を風靡したAxie Infiniy とは
アクシー・インフィニティはアクシーというかわいいNFTをプレイヤーが飼育し、対戦させ、取引するという、暗号資産とポケモンを融合したようなゲームです。
2種類の独自暗号資産: 暗号資産の取引所で売買可能なアクシー・インフィニティ・シャード(AXS)とゲームをプレイすることでプレイヤーに付与されるスモール・ラブ・ポーション(SLP)を用います。
STEPNでいうGSTがSLP、GMTがAXSになります。
STEPNではまだ未実装ですが、Axieでは、スカラーシップ制度と呼ばれるレンタル制度のようなものがあり、アクティブユーザーが200万人を超えたBCGです。
ただそれによりSLPの供給が増えすぎてしまい、現在トークンの価格が全盛期の10分の一以下と暴落してしまいました。
※SLPチャートより
SLPが変動してきた理由をざっくりというと、こんな感じです。
①ユーザーが増える
②アクシーの需要が増える
③アクシーが高騰
④アクシーのブリードが増える
⑤ブリードのためSLPが必要になる
⑥SLPが高騰する
⑦高騰したことでユーザー(スカラー含む)が増える
⑧アクシーが不足する
⑨ブリードのためSLPが必要になる
⑩さらにSLPが高騰する
上記が2021年4月から2021年9月くらいまでに起きた全体の出来事です。
2021年10月ごろから現在に至るまでの流れとしては、ユーザーにアクシーが行き渡ったことで→ユーザーが保有するSLPが増え→SLPが下落しました。
一番高かった時に40円くらいだったのが、1円に落ちるまでが早かったです。
2020年7月のSLPの高騰
公式の情報によると、2020年7月にユーザー数が伸びたとあります。
ユーザー数の伸びの原因はSLPの価格が上がったから、とありますが、子の時一瞬21円まで上がったものの、すぐに3円程度に戻ります。
ユーザーが増えたからSLPが上がったのか、SLPが上がったからユーザーが伸びたのか、相乗効果なのかが考えられます。
2020年11月に海外の取引所に上場、スカラーシップ開始
2020年11月に海外の大手取引所にて審査区で上場しており、2021年4月末には正式に上場しました。
さらに2020年11月にスカラーシップ制度が始まりますが、この時点では、スカラーシップが始まったからといってSLPが高騰するわけではありませんでした。
2021年2月には、デイリーアクティブユーザーが2万人になり、ホルダー数が3万人を超えます。
他にも、2021年1月にはRonin Walletがリリースになりました。
アリーナはシーズン15が開催されていましたが、この頃報酬に AXSが追加されます。
2021年5月からユーザー数も急増
このタイミングでAxieはRoninがフェーズ2に入ります。
フェーズ2では、Ronin上にAxieたちを移動して保有できるようになり、専用のRonin Walletを作り渡せば簡単にスカラーシップを始められるようになりました。
自分で出資しなくとも、Axieを借りて、ゲームをすることでお金を稼ぐことができる。
そしてコロナが蔓延し、仕事を失った人が多かったフィリピンやベネズエラなど開発途上国などを中心に、急速に広まっていきます。
※公式より引用
2021年5月のデイリーアクティブユーザーは65,000人を超えたことが発表されています。
そしてちょうど盛り上がった頃、シーズン17が始まり、この頃はまだアドベンチャーでも1日100SPL稼げています。
今でもシーズンごとにカードやゲームの調整が入りますが、シーズン17でももちろんゲームの調整もありました。
ゲーム自体の向上と、WETHの新規購入方法が増え、Ronin Walletという独自ウォレットなどの仕組みを整え、スカラーシップ制度も整える。
一気にいろんなことが加速し、注目度を集め、ユーザーやスカラーシップをしたい人が増え、マネージャーはより強いアクシーをスカラーに渡すためにブリードが流行していきます。
そして、SLP、AXSの価値が爆上がりの時期です。
Play to Earn界隈でのメディアに取り上げられるようになり、ますますユーザーが集まりました。
この頃からBotの規制が始まったようです。
※公式より
30日間で230万人がAxieinfinity.comにアクセスしています。
2021年8月からSLPの暴落
7月のピーク時には、SLPが30円くらいありましたが、8月には半分の15円くらいになっていました。
暗号資産の増減は需要と供給の関係です。
まだ始まったばかりのSLPという通貨に、これだけ急激に人が集まり、消費したらバブルが崩壊するのも当然といえば当然です。
そしてついに、運営はSLPの供給量を減らし、調整し始めます。
8月にスタートしたシーズン18では、アドベンチャーで1日に獲得できるSLPが半分の50になり、デイリークエストでもらえるSLPも、50から25と半減しました。
つまり今回のアップデートだけで一日にもらえるSLPが150から75になっています。
ただでさえ、SLPが30円から7円になり、収入が減っているのに、毎日もらえるSLPまで150SLPから75SLPに半減されれば、誰でもモチベーションを保ちづらくなりますよね。
そしてスカラーシップでは、新規参入の人は特に、雇われる側のスカラーの需要が強くなります。
マネージャーも、強いスカラーさんを雇いたくて、強いアクシーを購入したり、ブリードを行います。
しかし、デイリーで稼げるSLPを半減しても、SLPの値段はどんどん下がります。
ユーザーに対してアクシーが足りないといい、ブリードを促進していましたが、マーケットにはAxieが溢れるようになりました。
Axieの運営は、相変わらずいろんな施策をしていますが、2022年1月SLPは1円になりました。
Originの発表があり、一時3円まで回復しましたが、SLPの供給超過を危惧してシーズン20では、デイリーでの支給が止まってしまいます。
Axieについては、SLPが正式上場した翌月頃(2021.5)からメディア等に取り上げられ、スカラーシップの需要が増え、SLP・AXSの高騰が起こりました。
そしてアクティブユーザーが一気に増えていき、SLPの供給量が大きくなりすぎ、価格の崩壊が起きています。
また同じく2021.6頃には、bot対策を行いだし、プレイ自体が難しく複雑になったり規制が大きくなり、ユーザーやスカラーのニーズと合わなくなっていったとように思います。
度重なる変化や規制は、私が雇っていたスカラーさんたちにも不安要素となり、拘束時間が増えたことや、コロナが落ち着き、現実社会での仕事の供給が増え始めたことで、次々にスカラーシップの解除に繋がりました。
STEPNではシンプルな操作や、アクティベーションコードなどで招待制にし、一気にユーザーが増えないようにしているため、Axieのような暴落を防ごうとしています。
今後の危惧としては、スカラーシップのようにレンタル制度が開始され、GSTの供給がコントロールできなくなった際に気を付けなければならないと感じます。
ただ、Twitterでは、レンタル制度で稼げるGSTは他のBCGでも取り入れられている、STEPN内でのみ有効なトークンにするのではないかという予測があり、もしそのような場合になった際は暴落を抑えられるのではないでしょうか。
STEPNの運営は非常に優秀な方が多いので、今後に期待ですね!
また、もう一点Axieについては、bot対策をし出してから、当初の方向性やユーザーのニーズとの乖離が生まれだしたように感じます。
この問題についても、STEPNでも詐欺やbotが出てきており、こちらも注意しておくべき点ですね。
今後も引き続きアップデートしていきます!