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子供ファーストのフォトスタジオへ

七五三、お誕生日、入学式など、子供の写真を撮る機会はたくさんあると思います。
そんな日にフォトスタジオを利用するかたも多いでしょう。

私は二人の子供の親で、子供写真をメインに撮影しているフォトグラファーです。

子供はもうすっかり大きくなってしまって、最近はモデル代でも払わないと撮らせてくれませんが、小さい頃はたくさん撮っていました。
行事はもちろん、七五三の写真や、息子の成人式にも自分でカメラを握りました。

子供写真は、保育園の撮影からスタートして、幼稚園、小学校から上は高校生(もう子供ではないですね笑)、そして子供写真専門のスタジオでたくさん撮って学ばせていただきました。

子供写真以外では、スポーツでも。
小学生サッカーやミニバスケットなど、大会でスナップや集合写真も撮りました。

また自分も子供がいるので、写真を買う側でもあります。
小学校では遠足の写真や修学旅行の写真はもちろん買いました。
回数はすごく少ないですが、子供写真スタジオを利用したこともあります。

そんななかで、ずっと思っていることがあるので、このnoteを書いています。

大きく分けると、二つあります。

誰のために撮るのかということと、被写体は快適なのかということです。

誰のための写真なのか

スタジオでの記念写真ということに限って言うと、写真を残したい、撮っておきたい、というのは、多くは大人の側の気持ちが発端のことがほとんどだと思います。

私は、写真は思い出を残すとてもすてきなアイテムだと思う反面、写真を残したい大人のエゴ、そして撮りたい私のエゴがあるものだと感じています。

自分もInstagramに写真をアップしますが、たくさん上がっている写真を見ると、そう感じることも多いです。

にこにこしてカメラを見上げるかわいい赤ちゃん。
ランドセルを背負ってカメラに笑顔を見せる一年生。

でも、子供全員がモデルさんみたいにできるわけではありません。

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スタジオに来てくれてすぐの写真。まだ緊張感あります。

子供の気持ちを考えて撮りたい

今は写真になれているお子さんも多いので、七五三などでは張り切ってきてくれるお子さんもたくさんいます。
そういうお子さんはもちろんニコニコして、自分で好きなポーズをとったり、「写真見せて!」って言ってくれることもあります。

私が撮影を担当している幼稚園でも、「見て見て! 撮って!」と声をかけてくれる子もたくさんいます。

でも、スタジオ撮影では、泣いてしまうお子さんも少なくないです。
うちの子もそうでした。
3歳でできなかったので、5歳で有名なスタジオに行ったのですが、泣いて撮れなくて帰ってきました。
あとで大きくなってから教えてくれましたが、背景に垂らしてある幕の影から誰か出てくるんじゃないかと思って、怖くて嫌だったので泣いちゃったそうです。

自分は別に写真を撮りたいわけじゃないのに、知らない場所に連れてこられちゃって、知らない人がいっぱいいて…って、苦手なお子さんもいると思います。

ふだんは人見知りじゃなくても、知らない場所というと緊張してしまうこともあるでしょう。

また、七五三や入学の記念写真などでは、ご両親に加えて祖父母のかたも一緒にいらっしゃっている場合もあります。
これは私の想像ですが、ふだんと違う場所に加えて、おじいちゃんおばあちゃんまでおしゃれして来ている、これはすごく特別なこと、というのを、小さいお子さんでも感じ取っていると思います。少なくとも私はそう思います。

だんだんなれてきて、楽しくなってきました

ふだんと違う、が言葉にできない

言葉が話せる5歳くらいのお子さんでも、おじいちゃんおばあちゃんまで来てくれて、いつもと違う雰囲気に、緊張して表情が硬くなってしまうことは、よくあります。

自分は嫌なんだけど、みんな来てるし、これ、ちゃんとしないといけないやつだよね…みたいな。

そして小さい1~2歳のお子さんでも、周りの状況をとてもよく見ています。
スタジオに来てくれて、さあ撮影、と思っていても、「ここはどういうところなの?!」という感じで、警戒心と好奇心の混ざった目で見渡していたりします。
パパとママの様子を見て、ここは安全な場所なのか、遊んでいいのか、などなど。

そんなふだんと違う状況の中で、知らない場所だから緊張してる、と言葉にできない感情で、泣いてしまったり、泣かなくても硬い表情のままだったりするのを何度も見ています。

そんなお子さんでも、笑顔にして撮るのがフォトスタジオという場所です。
アシスタントのお兄さんお姉さんが、笑わせてくれたり、緊張をほぐしてくれるスタジオもたくさんあります。
私もそんな場所で、経験を積ませてもらってきました。

子供ファーストで撮りたい

でももうちょっと、お子さんの気持ち優先で撮りたいなと思っていました。

笑わせるのではなく、自然といつもの気持ちになれるような、そんな場所を作って、そこで穏やかな時間の中で撮りたい。

日常の延長線にあるようなスタジオだったら、ふだんみたいに遊んだり、寝そべったり、お昼寝しちゃったり。
ちょっとおなかが空いたら、おやつも食べたり。

ご飯粒ついちゃった!

そんな場所なら、緊張することも減って、自然な笑顔でいつもの仕草を残せるんじゃないか。

そう思って作ったスタジオが、Ordinary Studioです。

たくさん遊んでお昼寝

おもちゃもぬいぐるみもあります。
お気に入りがあったら、ぜひ一緒に持ってきてほしいです。
大好きなぬいぐるみ、お気に入りの絵本、いつもお昼寝で使ってるタオル。
おやつも、ご飯も、授乳も、もちろんOKです。

自分のうちみたいにくつろいで、そんな中で撮る。

そんなスタジオです。

すっかりリラックス。かくれんぼです!


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下司智津惠(GeshiChizue)
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