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七五三撮影会を終えて~Ordinary Studioらしい七五三撮影とは

先日の日曜日、七五三と卒業袴のモデル撮影会を行いました。
モデルさんになってくれるお子さんを募集して、ヘアメイク&着付けをしてくださるかたと打ち合わせ、当日の流れを考え…とやることがいっぱい。
当日は撮影を楽しみながらも、来てくださるお客さまの対応や、そのほかやることも多くて、6組を回しきるのはたいへんじゃなかったかと言うと、それはそうだけれどそうでもないような…要は充実していたということです。

今回の撮影会まで、実はOrdinary Studioでは七五三を撮っていませんでした。
以前、撮影させていただいていた子供スタジオではたくさん撮っていましたし、なんなら9月以降は繁忙期です。

ここで七五三をやっていなかった理由は、主には衣装とヘアメイクです。
着付けまで済ませてご予約されるかたもいるのは知っていますが、やはりワンストップですべて揃うのが、予約されるお客さまにとってよかろう、と思うと、なかなか踏み切れなかったのです。

着付けとヘアメイクをひとりでできます、という山本小百合さんに巡り会ったのも、今回のきっかけでした。

着付けとヘアメイクは別々のかたでもいいのですが、なにしろ小さいスタジオ。
2DKの部屋をリフォームしているので、スペースには限りがあります。
ひとりで二役お願いできると、大人の人数が減らせるので、お子さんにとっては、初めましての知らない大人の数が少なくなります。

私たちの側からは、動線も作りやすくなります。
小さいスタジオゆえ、ここを通るにはこっちにヘアメイクの台を置きましょう、パパママはいったん和室にお通しして、など、山本さんと朝からセッティングしていました。

今回はモデル撮影会ということで、一日にぎゅっと6組の撮影でしたので、付き添いの大人は2名まででお願いしましたが、今回の撮影会でいろいろ見えたので、次からはもう少し大人が増えても大丈夫かな、と思いました。

Ordinary Studioらしい七五三撮影とは

七五三撮影をしていなかった理由のひとつとして、仕事をしていた撮影の中で、お子さんの思いが置いてけぼりかも、という場面も目にしてきたというのもあります。

パパとママ、時にはおじいちゃんとおばあちゃんもお揃いで、大人はみんな、その子のすてきな七五三の写真を残したい。
でもお子様本人は、今日は写真撮りにいくよ、七五三だよ、と言われても、なんのこと?ということもあるのかな、と。

着替えたくない、頭さわられたくない、スタジオに入りたくない、いろんな「したくない」を見てきました。

七五三に限らず、お誕生日の撮影などでも、似たようなことはあります。
なんでママから離れてヘアメイクされないといけないのか、馴染んだいつもの服を脱いでドレスを着なきゃいけないのか。

大人の思いも分かるけれど、子供の気持ちも分かります。
三歳だって、五歳だって、七歳だって、まわりの期待も分かってるけれど、自分の気持ちもあって、でもうまく伝えられない。
そんなときがあったなぁ、と。

無理強いせずに、楽しくその瞬間を残せたら

親は愛情から、子供のかわいい瞬間を残したい。
でも、急に撮影、って言われても困っちゃう。
そんなお子さんが楽しくなって、撮影、って構えなくてもいいように。
気づいたら笑顔になっている、そんな場所になるように。
そうしたら、パパもママも、その子のかわいい瞬間をたくさん見られるし、たくさん残してあげられる。

そう思って、このスタジオを作りました。
だからコンセプトが「こども部屋」になりました。
撮影の日が、楽しくない思い出になってほしくないのです。

とはいえ、七五三は着物なので、それを着ているところもちゃんと残せるように。

今回のモデル撮影会では、ふだんは黄色を基調としたスタジオを、白く作り替えました。
ちなみに、前日まではハロウィン前のため、オレンジの実やカボチャも置いてあるハロウィン仕様。

今回は壁は塗らず(前回、黄色いセットのために、夜8時から壁を塗り、撮影セットの会社のかたにびっくりされました…笑)、チュールと白いついたてで。
和室は畳を生かしたしつらえにしました。

インスタ用にスマホで縦長で撮ってしまいました…
毛氈を敷いて、和傘にはライトも仕込んでいます。

千歳飴買わなきゃ

準備をいろいろ進めるなかで、そうだ、千歳飴買わなきゃ、と思い、いろいろ検索したところ、前にYouTubeで見たことのある京都の飴屋さんが出されている袋がかわいいなと思ったので、そちらを注文することにしました。

いろいろな飴を見ていたら、白い袋で売られているものが。
幼稚園や保育園の制作用にとの要望で作られたもの、とありましたが、そのときぱっとひらめくものがあり、それを人数分注文しました。

当日

お客さまをお迎えして、衣装を選んでいただいたら、お子様はヘアメイクへ。
その間、手が空いてしまうお父様お母様を和室へご案内して、千歳飴の袋と、カラーペンをお渡ししました。
お子様のための、たったひとつの千歳飴の袋を作っていただくためです。

写真を撮りきたのに袋に絵や名前を書くの?と驚かれたかたもいらっしゃったと思いますが、みなさま楽しく描いてくださいました。

千歳飴の字が難しいわ!と言いながら、スタジオ小物の袋を見て書いてくださったり、お子さんの名前をかわいくデコレーションされたり、「お花が好きなので」とたくさんのお花を描かれたり。
お子様の大好きなキャラクターを描かれたかたも。
あるママは、仕上げられたあと、「裏も書けますよ」とお声がけしたら、裏にお手紙を書いていらっしゃいました。
(もちろん、内容は読んでいません!)


撮影が終わって、最後のカットを撮ったら、千歳飴の袋を渡していただきます。

モデルさんということもありますが、七五三撮影なのでちゃんとしなきゃ!と気合いが入っていたりで、緊張した面持ちのお子さんも多いですが、パパママが描いてくれた千歳飴の袋を見て、ほっとした顔になるのがとてもかわいくて、やってよかったな、と思いました。

残るのは写真だけじゃない

6組の撮影が終わって、みなさまを送り出したあと、ヘアメイクと着付けをしてくださった小百合さんとふたりで、すっかり遅くなってしまったお昼を食べながら、バックアップした写真を見ました。

3歳さんから7歳さんまで、そしてこの日は卒業袴もお願いしたので、6名の、それぞれの記念日です。

きちんとしたスタジオ写真、いわゆる型ものと私たちが呼ぶものだけでなく、お支度や、待っていらっしゃるお父様お母様の様子も私は好きで、そんな写真も撮りました。

こういう写真を残したかった

緊張しながらひとりでメイクをがんばってくれたもうすぐ3歳の女の子が、ヘアメイクが仕上がってあらためて鏡を見て、わぁ!となっている様子。
それを見ているママ。

かわいいなぁ!がとまらないパパ(最高です!)。
メイク中の鏡の中のお嬢さんに手を振っている笑顔がまた最高で。

髪の毛はやらない!と言いながら、まんざらでもない顔で足袋をはかせてもらっている様子。

ぜんぶ含めて、この日の思い出なので、それが撮りたかった。
それを渡したいから、ここを作ったんだった。

それをもう一度、思い出させてもらいました。

あらためて七五三のプランについて

なので、Ordinary Studioの七五三は、メイキングを含めた全カット。
その日のお子さんとご家族の様子を、前後も含めてできるだけ残す。

今回はお伝えしきれたか分からないけれど、千歳飴の袋を書いてもらうことで、お子さんの生まれたときのことや、名前の字を選んだときのことを思い返したりする、そんな時間に少しでもなればいいなと思います。

七五三の写真を残すだけなら、自分でも残せます。
出張カメラマンを呼ぶこともできますし、フォトスタジオはたくさんあります。

そのなかで、Ordinary Studioを選んで来ていただけるなら、Ordinary Studioとして、私が手渡したい七五三の思い出は、その日一日の体験なんだな、と、自分で準備しておきながら、今日(三日経って今日は木曜日)になってあらためて思ったので、これを書いています。

その日が、慌ただしく、寂しい思い出になってほしくないので、お子さんが「やだ」「着ない」「やらない」とか言っても、怒ったりしなくて大丈夫です。
私や山本さんがお子さんとお話しをして、できるようにします。

どうしてもその日できなかったら、日程変更してやり直しも対応したいと考えています。
ただ、ヘアメイクさんの人件費と着物のレンタル料があるので、着物とヘアメイクをつけたら無料では難しいところなので、こちらは検討中ですが、例えば着物は無理でも、スーツやワンピースなどお持ち込みの衣装であらためて別日に、ということであれば、着付けとヘアメイクはなしになるので、私が撮影対応させていただけると思います。

みんなで楽しい思い出の一日にしたい。
それだけです。

小さいスタジオだからこそ

大手さんがたくさんあって、どこへでもフォトグラファーを呼べる時代です。
iPhoneで撮ったってきれいです。

そんな時代に、写真が好きで好きでたまらない私が七五三を撮るとしたら、フォトグラファーとして自分の個性を出すというよりも、この七五三撮影の一日が楽しかった、そんな思い出にして持って帰ってもらえるような、そんな撮影にしたい。
これが私の誠意です。

それから今回は、モデルさんをお願いしたお子様の保護者のかたに、事前のLINEで、七五三についてお話ししておいていただくよう、お願いをしていました。
大きくなったよ、というのをお祝いする特別な行事であること。神社に行くのは、元気で大きくなったことを神さまに報告するためであること。
少しでもお子様の心構えみたいなものができれば、と思ってお願いしましたが、絵本みたいなパンフレットを作ることも考えています。

スタジオのホームページに七五三のページを作ったのですが、着物からメイク、撮影まで、フルサービスのページを作っていると、どうしてもサービス内容と価格を分かりやすくお伝えするばかりになってしまい、自分の気持ちや、どうしてこういうふうにしたかというのが伝わるものにするのが難しいな、と思ったので、長々とここに書きました。

七五三の思い出が、少しでもすてきなものになりますように。

11月の七五三撮影

積極的に募集していないせいか、SEO対策が不十分過ぎて検索で見つけられないのか、こんな住宅街の真ん中にある小さな看板、そして外観はどう見てもアパートのスタジオが七五三の撮影ができるとはとても思えないのか、11月のご予約、七五三はまだ空きがあります。
七五三のプランについてはこちらに載せていますので、気になった方はお問い合わせいただければと思います。

自分で書いたのに、びっくりするくらいふつうのページですが…。

また、11月24日(日)に、七五三の撮影会も企画しています。
この日は一日、七五三だけを撮影する日にして、朝からずっと七五三撮影になりますが、通常のプランとは少しだけ違った内容にする予定です。
週末までに情報をお出しできるよう準備中ですので、Instagramなどチェックいただけると嬉しいです。

長々と書きましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。

スタジオでは、バースデー、ハーフバースデーをはじめ、いろいろな撮影をしています。
くわしくはこちらから。

一押しの年間撮影プランは、いちばんお安いプランだと、お子様お一人4400円で実質撮り放題(私が)になっていますので、お近くのかたはぜひ来ていただけたら嬉しいです。年間撮影プランは、初回無料で1カットプレゼントです。

お客さまのご感想

撮影会後、すぐにインスタにリールを投稿してくださった方がいらっしゃって、とても素敵だったのでリンクを張っておきます。
めちゃくちゃ嬉しかったです。
よかったら見てくださいね。


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下司智津惠(GeshiChizue)
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