フロントエンドとバックエンドの違いを解説

プログラミングを学び始めると、「フロントエンド」と「バックエンド」という言葉をよく聞くことがあります。

これらは、ウェブサイトやアプリを作る際に重要な役割を持つ部分ですが、少し分かりにくい部分でもあります。

そこで、プログラミングに詳しくない方でも分かりやすいように、フロントエンドとバックエンドの違いについて説明します。

フロントエンドとは？

フロントエンドは、ユーザーが直接目にする部分、つまり「見える部分」を作る仕事です。具体的には、ウェブサイトやアプリを開いたときに表示される画面のデザインや、ボタンを押すとどう反応するかといった「見た目」と「動き」を担当します。

フロントエンドの役割

フロントエンド開発者は、次のような作業を行います。

• デザインの実装:デザイナーが考えた美しいレイアウトや色使いを、HTMLやCSSという言語を使ってウェブページに反映させます。これにより、画面が綺麗に見えるようになります。

• インタラクションの実装:ユーザーがボタンをクリックしたり、入力フォームに情報を入れたりするときの反応をJavaScriptという言語を使って作ります。例えば、送信ボタンを押すとメッセージが送られるなどです。

フロントエンドの仕事は、主にユーザー体験（UX）を向上させるために、ウェブページを使いやすく、見やすくすることに焦点を当てています。

オンラインショップなどのサイトにアクセスすると、商品画像やカートのボタンが見えると思います。このような表示される部分やボタンの動作は、すべてフロントエンド開発の成果です。

バックエンドとは？

バックエンドは、フロントエンドとは対照的に、「見えない部分」を作る仕事です。

ユーザーが目にすることはほとんどありませんが、ウェブサイトやアプリが正しく動くためには欠かせない役割を果たしています。バックエンドでは、データの保存や処理、ユーザーの情報管理などを行います。

バックエンドの役割

バックエンド開発者は、次のような作業を担当します。

• サーバーの設定: ウェブサイトやアプリが動作するための土台である「サーバー」というコンピュータを設定します。このサーバーは、ユーザーがウェブサイトにアクセスしたときにデータを提供する役割を持っています。

• データベース管理: ユーザーの情報や商品データなどをデータベースに保存し、必要なときにそのデータを取り出して表示する仕組みを作ります。例えば、ログイン情報や購入履歴などはバックエンドで管理されています。

• 処理の自動化: ユーザーが行った操作に応じて、必要なデータを探したり、計算したりする処理を自動で行います。

オンラインショップなどで商品をカートに追加し、購入手続きを進めたとします。その際、個人情報や商品情報、注文の履歴などが保存され、管理されます。このような情報のやり取りや保存は、すべてバックエンドで行われています。

フロントエンドとバックエンドの協力

フロントエンドとバックエンドは、それぞれ異なる役割を持っていますが、両者が協力することで初めてウェブサイトやアプリが正常に動きます。

例えば、オンラインショップで商品を購入する場合、フロントエンドは「購入ボタン」を表示し、そのボタンを押すとバックエンドが「注文を処理」します。このように、見える部分と見えない部分が連携することで、スムーズなサービスが提供されるのです。

フロントエンドとバックエンドの言語

フロントエンドとバックエンドでは、使われるプログラミング言語も異なります。

• フロントエンドの言語: HTML、CSS、JavaScript

• バックエンドの言語: PHP、Ruby、Python、Java、Node.js など

まとめ

フロントエンドはユーザーが直接触れる「見える部分」を作り、バックエンドはその裏側で動く「見えない部分」を担当しています。フロントエンドがきれいな画面や使いやすい操作を提供し、バックエンドがデータ処理や管理を行うことで、ウェブサイトやアプリがスムーズに動くのです。この2つの役割が連携することで、私たちは快適にインターネットを利用できるというわけです。

どちらもウェブ開発には欠かせない重要な役割を持っています。