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saの音楽感想文 第9回.PK shampoo/「Kanzakigama E.P.+2」

今回はPKshampooさんの「Kanzakigawa E.P.+2」を紹介します。+2というのはそのままの意味で、現在廃盤になっている「Kanzakigawa E.P.」に「m7」,「学生街全能幻想」の2曲を加えたものです。PKshampooの中でサブスクで聴ける最も古いアルバムになります。

PK shampooの影響力は凄まじく,昨夏,そうそうたる面子が揃うフェスの主催者にもなっています。

まさに「僕が考えた最強のフェス」です。
私も行こうとしていたのですが,モタモタしていて,チケットが売り切れてしまいました。余談ですが,このフェスの直前。私の1番好きなアーティスト,山田亮一の大麻事件があり,絶望で1ヶ月くらいは何もできない状態になりました。

それでは曲に入ります。

いきなりですが1番好きな曲です。PK shampooと言えば「星」です。この曲だけのことではなくてPK shampooには「星」を歌う歌詞が非常に多いです。イントロのリフの浮遊感が大好きです。

いつか僕が星になって
地上を照らす日が来たら
アンドロメダの向こうには
きっとこの歌が響いて

玄関先の水たまり
飛び越えるみたいに君のこと
探しに行くから待っててよ
僕ら星になれたなら
僕ら星になれたなら

ヤマトパンクス/星

純粋で美しい歌詞ですね。自分にはもったいないと思いつつも,邦ロック好きなんてみんなロマンチストなんで,こんなまっすぐな歌詞,最高のボーカル,最高の演奏の曲流されたら,好きにならないわけないですね。最後のシャウトからの1分以上にわたるアウトロは必聴です。

神崎川

イントロはきらきら星ですね。
情景を次々に挙げるタイプの歌詞ですなので,
曲自体は繰り返しですが,シャウトにより飽きるどころかどんどん熱を帯びていきます。

死にかけのパンクロックを
鳴らすたびに思い出す
文化包丁の白さ
覚えてる 覚えてる あの神崎川の風

ヤマトパンクス/神崎川

文化包丁という存在をこの歌詞で知りました。
考察タイム
①死にかけのパンクロック=文化包丁,
 白さ=中身のなさ
②文化包丁=ピック
③文化包丁=文化包丁
現在は①と③どっちもと考えています。
死にかけから包丁を連想して,パンクロックから文化を連想して,文化包丁。

学生街全能幻想

このライブ映像が好きなのでぜひライブ映像聴いてみてください。疲れのせいか興奮のせいか歌の方はめちゃくちゃになっていきますが,最後,重要なところはしっかりと歌い切る。楽器隊も,観客,スタッフもぴたりと止まってボーカルだけの声が響き渡る夢の空間。

他人と違う自分を信じたかった
就活写真屋の看板

ヤマトパンクス/学生街全能幻想

授業をサボってライブハウス
つまらないけど
"まぁ大学よりは..."
高い割に大したことない酒で
踊ってみようかしょうがなく

ヤマトパンクス/学生街全能幻想

この曲,学生街全能幻想ということもあって,やっぱり1番響くのは大学生なんですよね。しかも,「俺は他人とは違う。と信じたい人生でした。本当は気づいていたんだけどもう遅い。〜幻想を捨てない俺に嫌気が指した件について〜」を経験したことのある人に的を定めてきています。そういう人がPK shampoo聴きます。もちろん私も。でもそういう人って腐るほどいるから,PK shampooが救ってきた,これから救う人数は計り知れません。

以上になります。ここまで見てくださり,ありがとうございます。PK shampooはボーカルの震えるような歌い方とシャウトが最大の魅力だと思っています。ぜひ一度聴いてみてください!


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