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saの音楽感想文 第15回.ASIAN KUNG-FU GENRATION/ホームタウン
今回はASIAN KUNG-FU GENRATION,
通称アジカンから「ホームタウン」を紹介します。ソルファ以降のアジカンに見られる政治色も確かにありますが,大人として一皮剥けた先輩たちが「オールライト」と言ってくれる,それが何よりも素敵なアルバムです。
アジカンといえば「ソルファ」や「君繋ファイブエム」が有名でそちらの方は聴いたことがあっても「ホームタウン」は聴いたことないという人も多いと思います。
「ホームタウン」は私にとって思い出のアルバムです。2018年,当時私は高校1年生。12月の発売日に少し遅れた誕生日プレゼントとして親に買ってもらえたことを覚えています。寒い部屋の中で椅子に座りながら何度も何度も聞きました。私の高校生活の中で数少ない楽しい記憶です。私の人生初ライブもホームタウンリリース記念の全国ツアーでした。
思い出話はこの辺にして
曲の紹介に入ります。
クロックワーク
本アルバムの一曲目です。
クロックワークとは時計仕掛け,ぜんまい仕掛けという意味です。
時計の上で
振り子になって
文字盤もいつか剥がれたって
針がめぐって重なったら
もう一度 触れてもいいって
笑ってよ
本当に美しい曲です。
本アルバムの曲で聴いた回数2位だと思います。1位はさすがに「荒野を歩け」。
時計で表す時の経過。
忘れられない場所と,君。
かつて一緒だった針と針は離れていきますが,
時が経てばきっとまた重なります。
ホームタウン
クロックワークから一転,ポップになります。
スカンスカンとなるドラムが好きです。
俯いてちゃ
将来なんか見えない
ほら 雨上がりの空から
子供達が覗いて笑う
ホームタウン
俯いてちゃ〜のとこで照明が動いてこちらに向いたとき,泣きそうになったのを今でも覚えています。
荒野を歩け
森見登美彦原作の映画「夜は短し恋せよ乙女」の主題歌です。やっぱり1番好きです。ちなみに森見登美彦とアジカンはこれまでに3作品でコラボしています。
すごいいい動画あったので置いておきますね。動画のアニメ、四畳半神話大系の主題歌はアジカンの別アルバム「マジックディスク」収録の「迷子犬と雨のビート」ですが,やはり同じ作者の小説ということで本曲も合います。
街中のかがり火を
胸の奥に灯して
すてきすぎ。
さようならソルジャー
歌詞はおそらく朝鮮問題だと思います。
そういうの抜きにしてもめちゃくちゃ泥臭かっこいいです。
不意に腕を握って
急に好きだと言って
自由に 空を渡った水鳥のように
数十年 羽をたたんで
今まで この風を待って
遂に君と出会った
もう 離れないでよ
ボーイズ&ガールズ
本アルバム最後の曲です。
嗚呼 いつか老いぼれてしまっても 捨てずに
新しい扉を開こうか
we've got nothing
始まったばかり
we've got nothing
It's just begun
we've got nothing
私もまだ始まったばかり。
まだ何も持っていない。
本日は以上になります。
ご覧いただきありがとうございました!