見出し画像

saの音楽感想文 第20回.ハヌマーン/REGRESSIVE ROCK

10回ごとの節目企画,私の1番好きな山田亮一の紹介です。今回はハヌマーンから「REGRESSIVE ROCK」を紹介します。

ハヌマーンの全4アルバムの4番目,ハヌマーン最後のアルバムです。ハヌマーンの中でも特に退廃的な舞台を連想させるアルバムです。

それでは曲の紹介に入ります。

モンキータウンビート

昨日と比べて何一つとして
変わっちゃいないのに
何故だか妙に自分がノロマになった様な
妙に愚鈍な存在になった様な
錯覚に陥ることはないかい?
例えばそう

動く歩道を降りた時のあの感じさ
例えばそう白昼堂々
制服姿のままタバコを喫む高校生と
すれ違った時のあの感じさ
解るだろ?Mr.POP

歌詞:山田亮一/モンキータウンビート

この曲は音楽に関する感情を歌った曲なので音楽やらない私には理解できない歌詞が多いのですが,この歌詞はすごいわかります。

本曲では「Mr.POP」,「モータウンビート」と「ポストロック」=モンキータウンビート?」が登場します。山田亮一がなくなることを危惧している「ビート」とはどこを指しているのか。
そのビートが「モンキータウンビート」なのかもしれませんが。私には解読できませんでした。
音楽やっている人ならもっと解るのかもしれないです、、。

借りてきたメモの中の
限られた時間の中で
僕たちは馬鹿馬鹿しいモータウンビートに合わせて朝まで踊り続けようじゃないか
そう思わないかい
Mr.POP

ハヌマーン/モンキータウンビート

↑は歌詞にないけど最後歌っているところです。


ポストワールド

この曲は音楽の専門知識なくても解る曲になります!

新しい世界は
動物園と物乞いと串刺しの畜肉を
悪い油で揚げる匂い

歌詞:山田亮一/ポストワールド

新しい世界という歌詞がありますが
大阪の新世界(地名)ですね。
街の様子を歌った曲なのですが,表現がとにかくがディストピアで私の中の新世界はポストワールドになっています。

ドランキン・スノーマン

新世界のディストピア感を引き継ぎつつもどこか楽しげな曲です。ベースがめっちゃかっこいいです。

生まれた町は デタラメな世界
銀河インター降りて
昨日になるまで眠る

歌詞:山田亮一/ドランキン・スノーマン

Mid night ドランキンスノーマンと
爆ぜて消えちまうのさ
Good night ミスチェインスモーカーと
今夜は踊れないよ

Mid night ドランキンスノーマンと
宇宙まで飛んでっちまうのさ
Good night ミスチェインスモーカーと
今夜は踊れないよ

歌詞:山田亮一/ドランキン・スノーマン

酔っ払いの雪だるまと一緒に宇宙まで飛んでいく妄想をして楽しくなります。スノーマンってきっと何かを指しているかもしれませんが,私は雪だるまと解釈します。その方が楽しいので。

アパルトの中の恋人たち

ハヌマーンの中でかなりの人気曲です。
やはり歌詞がすごいです。
学がなく,ふわふわと夢みがち,先のことばかり考えている主人公
頭がよくて堅実、先のことよりも今を見つめている彼女
が入れ替わりの歌詞で表現されています。

彼女の寝息を確かめた後
部屋を出て夜を吸い込んで
「戦争が起きたらどーしよー」とか
脈絡のないことを考えてた

歌詞:山田亮一/アパルトの中の恋人たち

古い人形を抱えたまま眠って
目が覚めたら彼はもういなくて
「浴槽のお湯流したっけなー」とか
明日の朝食のことを考えてた

歌詞:山田亮一/アパルトの中の恋人たち

価値観が違いすぎますね。それぞれこの後も両者の価値観の違いがわかる歌詞が続きます。

部屋に帰れば彼女はもう眠っていて
床に落ちた台湾製のそれと目が合う

アパルトの中の恋人たち
愛し合うと言うには悍ましいほど
醜い行為に果てた後で
ざらっとする後ろめたさは何だろう

例えばその薄汚れた人形
ボタンの目でいつも君を見てる
君の薄汚れた人形
毛糸の唇で笑っているよ
所詮,中身はスポンジと綿だし
涙拭いとるそのオンボロみたいに
僕はなりたい

歌詞:山田亮一/アパルトの中の恋人たち

やばい、、。情景が浮かびすぎます。
そのオンボロみたいになりたいんだね。

ネイキッドチャイニーズガール

夜の街のお話です。
最初の「ニーハオ,ホーアイニー」が女性の方なのですが。その台詞を言わせたかった曲と言う話をどこかで聴いた気がします。

阿片なんかよりずっと
遅れた酷い娯楽で
愛情なんかよりずっと清潔なABC

歌詞:山田亮一/ネイキッドチャイニーズガール

ABCはそういうお店の名前だと思います。大阪にもあるそうですし。

17才

名曲です。17才が現れています。

レコードの山で暮らす先輩に
連れられて放課後
遊びに行ったらさ その時さ
大麻(今考えたらただのお香)の匂いがして
怖くなって帰った
口実に
「音楽は素面で聴くもんさ」

歌詞:山田亮一/17才

今年山田亮一が大麻で捕まりました。
その事件で1番影響を受けたのはこの曲だと思います。17才の山田亮一は「音楽は素面で聴くもの」と思っていたのでしょう。今後の山田亮一はこの曲を歌うのでしょうか。
曲に罪はありません。
今でもこの曲が好きです。

空腹と精液と孤独が踊っている
何しろ僕らは17才だった
空腹と精液と孤独が踊っている
何しろ僕らは17才だった

歌詞:山田亮一/17才

17才という年齢が3単語で表現できてしまった。空腹,精液,孤独が全てだった。17才。


今回は以上です!
次回の山田亮一は第30回のときです。
ご覧いただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!