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saの音楽感想文 第11回.CRYAMY/「#4」

今回はCRYAMY(クリーミー)から「#4」を紹介します。ナンバリングシリーズで,#1,#2,#3もあります。このアルバムだけでなく,このバンドは一貫して暗いです。その暗さはshrup16gやplentyを超えるかもしれません。ここまで暗い歌詞のバンドはなかなかないです。そのぐらい誰かに媚びずひたむきに走る心底尊敬するバンドです。2024年6月16日,ボーカルギターのカワノさんの脱退がありました。脱退時のコメントについては本人が記事化を望んでいないため,気になった方はご自身で読んでいただくことをお勧めします。

マリア

「死んでしまえ!」と言われたいよ
何もかも懸けて尽くしたって
差し出せないからそこから
飛び降りて死んでしまえばいい
撞着の末に破滅を選びたいよ

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

作詞:カワノ/マリア

歌詞だけ見るとあーそういう曲ね。なんていう感想が出てしまうかもしれませんが,一度でも聴いていただくとそうではないとわかります。
カワノさんの発する「死ね」は、本当に重みを感じます。「死」という単語は手軽でインパクトのある便利な単語なので,様々な楽曲で使われ,面白半分で使うわれることもしばしば。それはそれで音楽の形なのですが。カワノさんの「死ね」はそう言った雑味が何も入っていない,純度100%の「死ね」なので響き方が違います。

スカマ

なんとなくsyrup16gぽさを感じる曲です。

吐いたって病んだって
簡単に被害者ぶったて
誰もお前のことを
大事になんてしないよ

作詞:カワノ/スカマ

全曲と同じく,メロディー自体は割とキャッチーなのに歌詞の矛先はやっぱり自分です。

E.B.T.R

粉を吹いちまうくらい
肌をかきむしってんのは
それより気持ちのいいことを
知らないから

作詞:カワノ/E.B.T.R

本曲の歌詞はとにかく描写が生々しく,自分の醜さを嫌というほど突きつけてきます。「血」ではなく「粉」としたのもまた。こんな歌詞をテレビになんかでやったら大炎上ですよ。何にも媚びないCRYAMYのスタンスだからこそできる曲ですね。


悲しいロック

E.B.T.Rでオーディオで「悲しい歌」をかけるシーンがあり,それを受けた本曲は「悲しいロック」という曲です。最後、吐き出す願いに感化されます。本アルバムで1番聴いた曲です。

ALISA

誰も傷つけない人なんているんだろうか?
そういう奴はきっと
俺のこと見下してんだろうな。

生まれた時には俺だって
祝福されたはずなのにさ
なのになんだ,この手は?冷たい
冷たい,心も冷たい

作詞:カワノ/ALISA

とてもわかります。誰も傷つけない人がもしいたとして,その存在自体が私のことを傷つけるでしょう。カスみたいな感情,どこで間違えてしまったのか。そういう見たくもない醜い私を突きつけてくるのがカワノさんの歌詞です。

WASTER

イントロが神ですね。
ベースのジクジク音も好きです。

最初の歌い出しなんかの名曲に激似な気がするんですよね。バンプだった気がするんですけど、、思い出せないです。

待月

CRYAMYの歌詞にたびたび出てくる「優しい人」に送る歌です。本アルバム最後の曲です。


以上になります。
ご覧いただきありがとうございました!



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