saの音楽感想文 第44回. kurayamisaka/「kimi wo omotte iru」
今回はkurayamisaka から1stミニアルバム「kimi wo omotte iru」を紹介します。kurayamisakaというバンド,まだ公開曲数が10曲に満たないのにも関わらず,一部邦ロック界隈において絶大な人気を確立しているバンドです。ボーカルの声は繊細そうなのですがバックのメロディー曲は轟音のシューゲイザーです。聴き手の中に眠るセンチメンタルを無理やりこじ開けてくるようなバンドだと思います。
最初になのですが本アルバムはジャケットの片方の女の子がもう片方の女の子に対して抱いた恋愛感情について歌ったアルバムだと私は信じています。つまりは百合です。オタクはすぐそういう妄想すると思われるかもしれませんが本記事を読み終える頃にはきっと納得すると思いますのでしばしお付き合いくださいませ。
それでは曲の紹介に入ります。
theme(kimi wo omotte iru)
最初の曲は「テーマ(君を想っている)」です。アルバム,物語のテーマを最初に持ってきている曲だと思います。テーマというタイトルにふさわしく,歌詞3行という短い曲です。短いですが,音の歪みはおとなしくない曲です。
cinema paradiso
前曲のリズムを引き継いでの2曲目です。
ジャケットの左の子が持っているのは卒業証書でしょうし,お別れの曲だと思います。そのお別れには後悔が残ります。
seasons
前2曲と比べるとテンポが上がって疾走感のある曲です。pk shampooの「星」,クリープハイプの「愛」みたいにバンドによってそのバンドといえばこの言葉みたいなのがありますがkurayamisakaは「季節」だと思います。kurayamisakaは本曲以外にも季節という歌詞がよく出てきます。
last dance
2人の1番楽しかった時期の記憶の曲です。エロチックな歌詞です。音量,歪みともに控えめですが歌詞がいい。詩を聴かせる曲です。
farewell
シングル曲です。ここまできておさらいですが
1曲目themeでは「離れ離れになっても君を想っている」というアルバムのテーマが歌われていました。
2曲目cinema paradisoはお別れとそのとき感じた後悔を歌う曲でした。
3曲目seasonは触れていませんでしがテーマとしては「新生活」ですかね。
4曲目は2人の思い出の曲ですね。
そして5曲目本曲farewellでは現在が歌われます。
farewellは「さようなら」という意味です。
物理的な別れがテーマの曲がcinema paradisoであるならば,心理的な別れを歌うのがこの曲だと思います。この曲,別に「君」が亡くなっているわけではなく,僕から「君」に向かっていた気持ちの終わり。つまりは失恋の曲だと思います。
curtain call
6曲目,カーテンコールで本アルバムは幕を閉じます。
主人公にも春が来ましたがやっぱり「君」のことが忘れられていません。
そして最後はテーマのあの歌詞に帰結します。
↓
ミ°ッ (絶命)
みなさんお気づきになりましたかね。
この歌詞,1曲目themeでは「」がついていなかったのにcurtain callでは「」がついています。
その先は言う必要ないですよね?
今回は以上です。
ご覧いただきありがとうございました!