トビタテに落ちたら人生が変わった話(トビタテ不合格体験記)

はじめまして。某地方国立大学大学院1年のスイと申します。突然ですが、私は去年「トビタテ!留学JAPAN」という奨学金に落ちました。これはキラキラした合格体験記では決してありません。でも、これだけは言えます。

この奨学金に応募しなければよかったと思ったことは一度もありません。

そんな私が思う、トビタテの大変さや応募してよかったと思うこと、体験談について共有します。


この記事を書こうと思った理由

私がこの記事を書こうと思い至った理由は、トビタテ応募の大変さとそれを超える素晴らしさを訴える記事が全然ないからです。

そして、この記事を読んでほしい人は今からトビタテに応募しようとしている人、トビタテに応募するか迷っている人、合格した人、落ちた人、とにかく全てのトビタテ関係者です。

トビタテに応募したいと思って検索すると、ネット中にキラキラと喜びに満ちた合格体験記は溢れていますよね。でも、個人的には合格に至るまでに何が辛かったか?応募の過程で具体的にどんなことをしたか?ということまではあまり書かれていないような気がしました。

あと、シンプルに不合格体験記は少ないな~と思いました。それはそう。自分の夢やビジョン、準備してきたことを否定される経験なんて共有したくないですよね。傷つきすぎて誰にも話せないですよね。言いたくないですよね。それでも私はこの経験を共有すると決めました。なぜなら落ちてからのこの数ヶ月で、トビタテへの応募の過程で得たものは何にも代えがたい宝物だと気付いたから。

(※ちなみに二次試験で落ちたので、数ヶ月しか経ってないです)

トビタテに応募して大変だったこと

1.知らん人にボロカスに言われる

トビタテの要件として、留学中の活動内容に実践活動が含まれます。実践活動とはインターンシップやボランティア、研究などを指します。つまり、座学のみでは許可されないということ。これが誰もが初めにぶち当たる難所です。

一般大学生の私には何のコネクションも無く、一からインターンシップ探しを始めました。私がやったことは以下の通りです。

  • 大学にいるトビタテ生に話を聞きに行く

  • トビタテ生が過去に行っていた団体、紹介してもらった団体にインスタ等でDMしてみる

  • インスタで団体をフォローしたら出てくる「おすすめアカウント」をフォローしてDMする行為を繰り返す

  • 指導教員にコネクションがあるか聞く

  • 行きたい会社にOB訪問の機会を作ってもらい、そこでインターンに参加したいと言ってみる。

  • 学内外の様々な講演会に顔を出し、連絡先を交換して話を聞く

当然ですが、めちゃくちゃ無視されます。

特に見知らぬ人にアタックした場合の無視率は驚きの高さです。高い志と問題意識を持った大学生である自分の話を聞いてくれるだろうと思っていた私はめっちゃショックでした。無視ならまだいい方で、話を聞いてくれる機会をもらった上でボコボコにされることもあります。私は実際に様々な人に「何の能力も無い大学生は企業にとってメリットが無いからいらないよ」と言われたことがあります。自分なりには大学に入って様々な事を勉強してきて、研究もやっていて、この知識と経験を活かして現場に行って何かが出来ると思っていたのでショックでした。


2.知ってる人にもボロカスに言われる

私は応募書類の作成や面接対策にあたり、先輩トビタテ生や留学担当の先生に大変お世話になりました。そこでも再びボロカスに言われ、個人的にはこっちの方がきつかったです。(今となっては愛のある叱咤激励だと思っています)

「何がしたいのか?」、「なぜこの問題を解決したいのか?」、「このエピソードには説得力がない」、「分かった風なことを言うな」etc…


印象に残っているのは、インターン先を紹介してもらおうと思ってとある先生を訪問した時に言われた一言です。

「誰かがあなたにインターン先を紹介してくれることはないよ。自分で探していくのがトビタテだよ。」

この言葉を言われるまでの私はどこか甘えていました。見知らぬ人や企業にDMを送るのが怖くて送れませんでした。人脈を持っている人に頼ればすぐに安心安全なインターン先が見つかると思っていました。この時、そんなことはないと気付くことができました。何もない、何者でもない自分にできることはがむしゃらに人と繋がり続けて縁を見つけることだと思いました。

と、いうようにこんなことを毎日のように言われ続け、自分の夢について考える日々でした。

答えのないことを模索し続ける日々はとてもつらく、体力的にも精神的にも削れていきました。私の場合は卒論シーズンとも被っていたため、指導教員に詰められた後に他の先生と先輩に詰められる日々をおよそ3か月ほど送りました。朝から晩まで考えて考えて考え抜く日々は非常に贅沢で大学生の今しか取れない時間ではありますが、非常に苦痛を伴う時間でもあります。



今回は大変だったことについて語りましたが、いかがだったでしょうか。

トビタテ、やっぱりやめようと思いましたか?
こんなことではめげない、やったるわ、と思いましたか?

もしかしたら応募した経験のある人はこんなことあったなーと思うかもしれません。こんなには思い悩まなかったな、という人もいるかも。

マイナスなことばかり挙げたので最後に良かった点を簡単に。

「将来の夢が決まった」、「人脈が爆発的に広がり今も夢に近づき続けている」、「奨学金ありの留学が2件決まった」、「同じ志を持つ人に出会えた」

長くなったので何回かに分けて書いていこうと思います。次回は応募して良かったこととして上記のことを深掘りする予定です。


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