神と仏

後ほど投稿する記事のために、先にこの御教えを掲載させて頂く。
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神と仏
（昭和二十九年八月二十五日　天国の福音書）

昔から神仏同根という言葉がある。それに就いて私は解釈してみよう。
　釈尊に向って一弟子が｢仏法を一言で言い表わされたい｣と御質（おたず）ねした処、釈尊は即座に｢仏法を一言にして言えば真如（しんにょ）である｣と申された。真如とは真如の月、即ち夜の光明という意味であろう。又印度（インド）は古い頃は月氏国（げっしこく）とも言った。
　或日釈尊は憂鬱に堪えぬ御様子なので、弟子の一人が心配のあまり御質ねした。処が釈尊は｢実は儂（わし）がこれ程苦心して説いたこの仏法も、何（いず）れは滅する時が来る事が分ったので失望したのである｣と申された。その後法滅尽経（ほうめつじんきょう）を、次に弥勒出現成就経（みろくしゅつげんじょうじゅきょう）を説かれたという事である。又釈尊が申されるには｢我七十二歳にして見真実（けんしんじつ）となった。故に今日迄の経文は完全ではないが、今後説く処の経文こそ真理であって、決して誤りはない｣との事で、それから御説きになったのが法華経（ほけきょう）二十八品（ぽん）で 、二十五番目が観音普門品（ふもんぼん）である。かの日蓮上人はこの事を知って、法華経こそ仏法の真髄であるとなし、熱烈なる信念を以て法華経の弘通（ぐつう）当（あた）られたという事である。
　次にこういう面白い話がある。観世音菩薩の御本体であるが、今日迄菩薩に限り御秘仏として非常に神秘にされていたが、私の研究によれば、菩薩は日本の或る神様であって、邪神の迫害を受け、御身に危険が迫ったので、やむなく日本を後に印度に逃避行され、印度の南方の海に近き補陀落迦山（ふだらかさん）という山頂に一堂字（いちどうう）を建てられ、南海大士又は観自在菩薩という御名の下に教えを説かれた。華厳経（けごんきょう）に｢南方に補陀落迦と呼ぶ山あり、観自在菩薩いませり、時を得て善財童子（ぜんざいどうじ）が遊行してその山の頂に上り、菩薩を訪ねて会う事が出来た。その地は樹木生（お）い茂り、所々に流泉と湿地があり、その中心のいとも軟かき草地の上の金剛宝座に観自在菩薩は結跏趺坐（けっかふざ）され、多くの聖者遂に恭敬（きょうけい）されながら大慈悲経を説諭されて居た｣とあり、｢その時の侍者として二十八部衆居り、大弁財天（だいべんざいてん）、 大梵天王（だいぼんてんのう）、帝釈天王（たいしゃくてんのう）、 金色孔雀王（こんじきくじゃくおう）、毘沙門天（びしゃもんてん）、阿修羅王（あしゅらおう）等の外、ナーラーヤナ金剛、ワジラバーニ金剛の兄弟二人(これは仁王尊である)等の諸天である｣とあるが、善財童子とは釈尊の事であろう。
　菩薩が日本人であるという事は、黒髪を肩に垂れさせて居らるる事と、御面（みおもて）は日本人型であり、御本体は一寸八分の黄金仏である点で、日本は黄金の国と昔から言われている。又、王冠、首飾り、腕輪等によってみると、高貴な御方であった事が察せられる。頭巾（ときん）や白衣（びゃくえ）を纏（まと）われて居られるのは、逃避の際の御忍び姿と察せられる。然るに、釈尊も阿弥陀如来(最初の御名は法蔵菩薩)も頭髪が縮れているのは印度の御出生であると思われる。因（ちな）みに法蔵菩薩は釈尊に対面し｢我西方へ浄土を作るにより、今後御弟子の内、仏になった者から右の浄土へ寄越（よこ）されたい。然らば仏達を寂光の浄土に長く安住させるであろう｣と約束された。寂光とは寂しき光であるから、月光に照らされた善地であろう。そうして大日如来は天照大御神、釈迦如来は稚姫君尊（わかひめぎみのみこと）という女神であり(釈尊は｢我は変性女子（へんじょうにょし）なり｣と言われた)阿弥陀如来は月読尊（つきよみのみこと）であるというように、それぞれ神が仏に化身されて世を教われたのであり、『神典』にある五男三女は八大龍王となり、釈尊から封じられたという伝説がある。これらは神が龍神に変じてミロクの世の来るのを待たれたので、その他それぞれの神々は大方化仏（けぶつ）されたのである。以上の如く、神が仏に化身された期間が夜の世界で、昼の世界になると同時に、また元の神格に戻らせ給うのである。
　仏法の発祥地である印度に於ては、三億五千万の人口に対し、今日仏教信者は三十数万人であり、然も年々減少の傾向にあるというに到っては、仏滅は印度に於て如実に現われており、全く釈尊の予言は的中した訳であるから、仏滅後弥勒の世が来る事も的中しなければならない筈であると、私は信ずるのである。　

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