見出し画像

薬大嫌いな文鳥が卵詰まりの後に脱水症状を起こした話

なに投稿しようかな、と悩んだ挙句の初投稿がまさかの文鳥話ですが、今後の備忘兼同じような事象で悩まされる方へ少しでも助けになればと思いまとめました。


文鳥、初めての発情期

現在白文鳥と桜文鳥、錦華鳥2羽、セキセイインコ1羽の計5羽と2人で暮らしています。
で、この鳥たちの中で白文鳥のおもちが紅一点。
女の子というと一番怖いのは繁殖期に起こしがちな卵詰まり。気をつけようねーとは日頃から言ってましたが…

そんなこんなで一度も発情することなく2歳になったおもち、12月に卵持ってないか不安になり診てもらった時から「発情期に入っていますね」と病院の先生に言われておりました。
雌の文鳥は発情期に入ると骨盤が広がるらしく、お腹がぷにぷにになるらしい。セキセイ以外の子もみんな発情期に入っていたので、なるべく卵を抱えさせたくない飼い主ズ、これは割とまずいのでは?と思い始めました。

それからおもちのケージの配置変更や放鳥順番の変更(他の子と同じ時間には出さない)などはしていましたが、それでも飼い主に発情してしまうこと(すごい時は顔を近づけただけでも尾羽をぷるぷるさせることほど…)がしばしば。そして放鳥時に決まった場所をうろうろし、巣篭もり行動をしてしまうことが気がかりでした。

数日前から卵を抱え始めた?

発情期に入っていると言われて以降、毎日おもちのお腹を触って確かめ、卵がないことをとにかく気にしていました。
変化はなく順調に日が経っていましたが、1/31ごろにお腹になにやら今までにない感触があるような、ないような。とはいえ卵を持っているかどうかは素人じゃ判断つかないし、ひとまず様子を見ることに。体重も測っていましたが、1/31で27g、翌日の2/1には28gくらいまで増えていたのでもしかしなくても…と疑い始めました。(体重がいきなり増える=卵持ってる)

基本的に文鳥は卵を抱えたら24時間以内に産卵します。それ以上経っても産卵しない場合、卵詰まり(卵塞)と診断されます。
ですが翌日、その次の日も、全く卵を産むそぶりもなくいつも通りの行動。お腹も触って確認していましたがはっきりとした卵の感覚はなく。この時点で嫌な予感はしていましたが…

突然の容態悪化…卵詰まりと疑い始める

2/2の夜、突然おもちの容態が悪化しました。
この日はいつも通り食欲はあるように見えていましたが、それ以上に水を飲みまくっていたおもち。後から判明しましたが、水ばかり飲むのは卵詰まりの典型的な症状の一つでした。
更にお腹を確認すると明らかに硬いものが…
ここで間違いなく卵を抱えていることを確信。ただこの卵、いつから抱えているのかがはっきりしない。
数日前に感じていた違和感が卵だったら既に詰まっていることになるのですが、わからないため様子を見ようと思いました。今思えばこの時点で連れて行くべきだったと猛省。

その後夕方に掃除する時に水のみの糞ばかりしていたのが気になり、夜になってからおもちのお尻を確認したところ、めちゃくちゃお尻が汚れている。なんならお腹膨らんでる。むしろ糞しようと踏ん張っても糞自体の出が悪い
何よりもおもちが何度も踏ん張りながら半目でしんどそうにしている

これは確実に卵詰まらせているのでは?と思いましたが、その判断をした時にはもう夜の9時で、これから病院に連れて行くのは難しい。かと言って卵を産ませないようにと抜いていたので壺巣なども用意がない。
調べたところ文鳥は午前中に産卵することが多いとのことで、翌日の朝一で壺巣を用意して様子を見て、産む気配がないようなら病院に直行しようと決め、産卵しやすい温度である35度くらいまでガンガンに保温してその日は寝かせました。

やはり卵詰まりだった

翌朝の2/3、急いで壺巣を用意しましたが、そもそもおもちは新しいものが大嫌い。壺巣に誘導しても、すぐ出てきてしまって逆に落ち着かない様子。これはもう自力での産卵は無理だと判断し速攻で病院に連れて行って診てもらいました。

その結果、やはりおもちは卵詰まりを起こしていました。そもそもこの卵詰まり、初めての産卵の際に一番起こりやすいとのこと。(おもちも今回が初めての産卵だった)
おもちの場合はこれまた典型的な症状で、卵の形状に異常がありました。イメージしやすいのはイチゴ🍓の形かな?上半身と比べて足の骨も少しスカスカになっていたので、カルシウム不足が要因の一つとのことでした。
普段から食事はカルシウムも含まれているキラピピというペレットををあげていたので、そう簡単にカルシウム不足にはならないと思っていましたが、慢性的に発情している場合もカルシウムをどんどん消耗してしまうとのことで。
つまり、発情を抑えきれず12月からずっと発情しっぱなしだったことも要因の一つでした。
カルシウム不足になると卵の形状がおかしくなる他、産卵のために踏ん張る力も弱くなるそうです。

つまり、慢性的な発情によるカルシウム不足により卵の形状に異常が発生し、通常と異なる形状の卵を自力で産む力も不足していたために卵詰まりを起こしていたと、先生の説明から解釈しました。さらに、おもちは体質的にそもそも卵を産むのに向いていなさそうということも判明。これは本気で発情抑制しないとやばい。
抑制方法は色々あるそうですが、それは後で説明。

その後一旦先生に預けて処置をしてもらい、促進剤を投与しても産む気配がなかったとのことで卵を割って摘出してもらいました。摘出した卵を見せてもらいましたが、綺麗な黄身と少し歪な殻を見て、やはり小さくても卵は卵なんだなと思いました。そんなこと思ってる場合ではなかったんだけど、生命ってすごい。

処置直後はぐったりしていたそうで酸素吸入もしてもらい、安定したところで引き取りに。顔を見るまでは不安しかなかったのですが、ケロッとした顔で飼い主を見るおもちを見てホッとしました。
その後お薬ももらい、よし帰ろうかとおもちに声をかけると、「ピッ!」と元気よく返事をしたと思いきや、ひたすらご飯食べてました。なんだこの子はいつも通りマイペースだな。普通なら病院なんて緊張して飯どころではないと思うのだけど……

発情の抑制方法を考えた

発情の抑制方法については12月に検診してもらった際にも先生に色々聞きましたが、抑制の一例は以下とのことでした。

・ケージのレイアウト変更
→レイアウト変更によりストレスをかけることで発情を抑制する

・食事制限
→食べさせすぎると発情に繋がるため、少量を何度かに分けて与えるなど、食事の量をある程度抑えることで発情を抑制する

・文鳥との接し方を変える
→飼い主に発情してしまう場合はしばらく触らずにそっとしておくなど、接し方を変えて発情を抑制する

・最終手段、ホルモン治療(できればやりたくない)
→対策しても慢性的に発情する場合は月一程度の注射で発情を抑制する

話を聞いている中で、とりあえず明日はレイアウト変えよう→お気に入りのブランコ外すしかねえ!という安直な考えを浮かべながら帰宅。おもちは治療の疲れもあるのでご飯をある程度食べさせた後速攻で寝かせました。
そして2/4の朝、決めてた通りブランコを外したのですが、そのせいで判断がわからんことになることをこの時の私はまだ知らない──

帰宅後、明らかに様子がおかしい

2/4は一日外出の用事があったため、お薬入りのお水とご飯をセットしてから出かけました。
うちの鳥たちの朝のルーチンはお水を飲んだ後にご飯を食べるの流れなのですが、おもちは朝一番のお水(お薬入り)を飲んで、「なんだこの水は!?」と言わんばかりの様子でくちばしをひたすらブンブンと振り水を飛ばし、止まり木にこすりつけていました。くちばしの縁に水滴をつけて手で飲ませても見たのですが絶対イヤ!と頭ブンブン。ご飯を食べた後にもう一度お水に手を出しますがまた頭ブンブン。
もしかしなくてもおもちは薬嫌いな子なのではと飼い主たちは微笑ましく思ってましたが、この行動こそが全ての元凶でした。早く気付くべきだった。

そんなこんなで用事を済ませて帰宅後、放鳥するために鳥たちの様子を確認したのですが、おもちの様子が明らかにおかしい。糞はいつも通りしているがそんなにご飯が減っていない
体重も20gまで激減しており明らかにおかしい。
飼い主その1が指摘してくれましたが、足の色も暗めの赤色になっていました。
そして一番気になるのは、おもちがしんどそうな顔をしながらシュッと細くなっており、脇を開きながら首と足を伸ばしていること。
通常体調の悪い鳥は羽を膨らませます。
しかしおもちの行動はその逆で、体は細くなっています。鳥飼い以外には細いというのがイメージしにくいと思うのですが、これのもっと全体的に細くなっている感じ。(これは背を伸ばして周囲確認している様子で正常な様子)

画像1

体が細くなるのは警戒している時くらいしか見たことがありませんでした。
そして脇を広げるのは普通なら暑がっている時に見せる行動。今まで見たことない状態に焦りながらも、卵詰まりの治療後に調子が悪くなることはあるそうなので現時点では何とも言えず、原因を考えることに。

最初に挙がったのはケージの温度が低すぎること。治療後で体力が少し落ちているおもち、本来ならいつもより保温しておくべきなのですがこの日は外出しており室温管理ができませんでした。慌てて保温するが容態は変わらず。
次に挙がったのは、お気に入りのブランコを外したからストレスかかったのでは?ということ。すぐに元に戻しましたがおもちの反応は変わらず。ペレットがダメならシードなら食べるかな?とご飯をシードに入れ替えたところ、少し口にはしましたがやはり変わらず。

原因は脱水症状だった

これは様子見でいいのか…?と悩んでいたところ、もしかしてこれでは?という症状を飼い主その1が見つけてくれました。マジ感謝。

参考サイト:文鳥の熱中症 原因と理由・症状・対策など

症状、完全に一致してました。つまりおもちは今朝からお薬入りのお水が嫌すぎて一滴もお水を飲まずに脱水症状起こしている可能性が高いということで、慌てて普通のお水を目の前に出したところ、勢いよく飲み始めました。それはもう今まで飲めなかった分飲んでやるぞと言わんばかりにごくごくと。そしてすかさずペレットを出してやるとモリモリ食べ始めました。ついでに数日前からの卵詰まりのためにやらせなかった水浴びを水入れで無理やりやり始めました。ずっとお尻の汚れ落としたがってたもんね。でも今やってほしくはなかったよおもちさん。

一通り食べ飲みして満足した後は、ケロッとした顔で羽繕いを始めました。マジで脱水症状だったわけです。おもちからしたら死ぬほどお薬の味が嫌だったんだな……でもそれで死なれたら困るのでやめてね!ほんと!飼い主はヒヤヒヤですよ!
とはいえ飲み薬は全部飲み切ってねと言われているため、どうやって飲ませるかは先生に相談しようと思います。

長ーくなりましたのでこの辺で。

2/5追記
もらったお薬、飲み水25ccに対して5滴入れるタイプのお薬でした。で、希釈しない場合は1滴を飲ませればいいそうです。
なので「くちばしの縁に1滴垂らして飲ませる」「ご飯に添付して飲ませる」という飲ませ方でも良いそう。ただお持ちの場合はお薬入りの水であそこまでの嫌がりようだったのでご飯に混ぜたら絶対食べなさそう…とりあえずくちばしにお薬垂らして飲んでもらうことにしようと思います。他の子はこれで飲んでるんだけどおもちはどうなるかな…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?