誰にも助けて貰えなかった19歳の私へ。
1つ前の記事に少しだけ書いたが、
私は性暴力被害者?(ギリセーフ?)でもあったりする。
加害者とは、
習い事の先生と生徒の関係だったし
父と娘のような関係だったと私は思っていた。
それぐらい歳が離れていたし中学生~大学1年まで面倒を見ていただいていたので、そんな目で見られていたなんて露ほども考えていなかった。信頼しきっていたのだ。
父親のいない家庭だったのもあってか、先生のキャラクターか、とても慕っていて月2回のレッスンは雑談も込みでとても楽しみにしていた。
実に色々な話をした。学校や恋愛や才能への嫉妬やこれからの将来のことなんかも。
だからショックだった。
「メジャーデビューしたければここでやることが分かるよな?」
そんなニュアンスだった。
何とか逃げ切って
夜中3時に1時間近く雨の中歩いた。
バズマザーズの「雨に唄えば」を大音量でイヤホンから流し大号泣したかと思えば大笑いしながら駅まで歩いた。
頭も心もぐちゃぐちゃで服もびちゃびちゃだったが
その日は午前中から大学の音楽サークルのスタジオがあったので、神保町に昔あったスターバックスでココアを頼んで眠って時間を潰したのを覚えている。1人でそのまま家に帰ったら壊れるのは分かりきっていたからだ。
最近はさほど思い出しもしないし、
名前を忘れてしまったのだが(PTSDとかの影響なのかな)未だに、そいつのことは許せないし
一生許す気はない。
しかし、父のように慕っていた師に裏切られたことよりも、尊厳を踏みにじられようとしたことよりも、
人間として軽んじられたことよりも、
何より辛かったのは、
私が信頼していた周りの人間ほとんどに
「お前が悪い」と言われたことだ。
高校2年から1番仲のよかった親友や
当時付き合っていた恋人や
高校時代よく通っていたライブハウスのブッカーさんとか(相談できる大人が他にいなかった)
誰も私のことを、本当の意味で助けてはくれなかった。
寄り添ってはくれなかった。
ちゃんと「災難だったね怖かったねもう大丈夫」とも言ってはくれていた。だがそれでも1回は
「お前が悪い」といった。
それが一番私を壊した原因だと思う。
私は性暴力は100%加害者が悪いと思っている。
でも日本では
そんなスカートを履いていたから
そんな化粧をしていたから
アパートの1階に住んでいたから
満員電車にのっていたから
信頼して着いていったから
お酒をたくさん飲んだから、
「お前が悪い」と
被害者を責める傾向がとても強い。
被害者側になって知ったことだったけれど。
事件後、人権やフェミニズムやジェンダーなんかを学ぶ機会があってやっと今、私は悪くなかったと思えるけど。
あんな絶望感を今、味わってる人間が、いまもフラッシュバックして苦しんでいる人間が、沢山いると思うと本当にやるせなくなる。
本当に悪いのはなんなのか考えてよ。お願い。
自分の中に 埋め込まれた 間違った思想は無いですか?
考えてよ お願い。
責める前に どうか、お願い。と思う。
透明化された加害者の悪意とか
被害者を踏みにじる人間性や倫理観の無さを責めてくれよ。なあ。
19歳の死にたかった私へ
お前は本当に1ミリも悪くないよ。
正直この先もしんどい思いするし
その傷は消えなくて苦しむけど
お前は本当に悪くない。
って当時の私を抱きしめてあげたい。
当時私を責めた人間とは、やっぱり疎遠になった。
私の中で無意識に許せないリストに突っ込んでしまったんだろうな。
人間は1人では生きていけないと言うけれど
やっぱり最小単位、人は皆1人なのかなって当時のこと思い出すと苦しくなる。
でも信じることをやめたつもりでも
期待するのをやめたつもりでも
また、辞められなくて
色んな人と出会って関わっていくんだろうな。
死にたくなる事のが多いけど、
たまに、いい人に出会えれば御の字か。
出来れば、
もう不幸の匂いがしませんように。
そんなことを祈って、今日は眠る。