引っ越しブルー

はじめて一人暮らしした家を、もうすぐ引っ越す。

家に人を招くのは好きじゃないから、いろんな人といろんなことをしたなっていう思い出は、ほぼない。

1人でぼーっとテレビを見たり、日々の食事をしたり、テレワークしたり。

ただ、淡々と毎日を過ごしただけの家。だけど。

さみしくてさみしくて、たまらない。

なぜだろう。なぜこんなにさみしいんだろう。涙が出そうになるくらい切ない。

いつものイスから見る、おしゃれでもなんでもないこの部屋の景色が、とてつもなく愛おしく見える。

約2年半、確かに日々を過ごしてきた部屋。少しずつ片付けが進んできて、出会った頃の姿に戻ろうとしている。

なんだか、これまでの日々が消えていってしまうような気がする。

きっとこの部屋での日々は、自分なりにしっかり歩んできた自覚があったから、消えてしまうような気がすることにさみしさが芽生えているんだと思う。

そう思えるって、よくがんばったって証拠だと思うと、悪くないかもしれない。

私はこの先の未来で、自分なりに勝ったな、と思えるような日々を送りたい。そう考えて自分で決めた未来がこれから待っている。

正直、頭も心も不安でいっぱい。本当にこれでよかったのかと毎日思ってしまう。後悔しそうになる。

でも、このままじゃ心から幸せになれないと感じたから、決めたこと。順番めちゃくちゃだけど、しっかり腹くくらねば。

不安なのは私だけじゃないし、あなただけでもないよね。不安しか見えない視界の中に、小さな幸せを見つけながら、なんとか踏ん張りたい。その小さな幸せを積み重ねて、いつか絶対大きく幸せになるぞ。