日本の住宅市場を揺るがすウッドショックと私の思い

昨年の夏頃から集成材の大手メーカーが材料が入りにくいといい始めてから9カ月ほど過ぎましたが、4月に入りついに木材を加工して販売している住宅の大部分を占めるプレカット工場でも影響が出始めました。

輸入木材の占める割合(変遷)林野庁HPより
昭和40年 28.6% (木材輸入の全面自由化)
平成14年 81.2%
平成28年 65.2%

構造材に関しては7割以上の木材を輸入しているのが現状です

対諸外国に対する課題

日本はお金を出せない割に品定めをするので売りにくい(いい顧客ではない)
諸外国にとっては今までも国内需要の少ないときの売り先である。
中国経済が好調なため競り負けてしまう。

国産材の課題


国内での製造モデルが確立されておらず、初めから作り直す形なので製材工場として確立していくのに数十年かかるため、今すぐの移行はできない。

住宅産業の課題


諸外国と比べ市街化区域が広いため無秩序な開発が常に行われている。(空洞化の原因)
スクラップビルドによる収益構造である。(供給過多になっている)
産業として飲食などと比べ金額が大きいため制約を受けにくい。(政治的なつながりが強い)

私の思い


元々、独立したきっかけに住宅業界における建てたら終わりのビジネスモデルに疑問を持ったことがあります。コロナで少し早まったようにも思いますが、いよいよ一家に一台現場監督の時代がきたのではないのかと感じております。建てたら終わりのビジネスモデルが淘汰され、生涯顧客を育成していくチームが勝つのではないかと。もちろん新築がなくなることはないので大きい会社と私たちのような小さい会社に二極化すると思います。
住宅を建てることは誰でもできるけど維持していくことにはかなり専門的な知識が必要です。私たちのような小さい会社はそれぞれがプロ集団のチームに向かいます。
ウッドショックは世間にそのことを鮮明にするのだろうと確信しています。

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