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◇今月の隊員さん◇ 第108回:キツネと人間のHalfさん

【プロフィール】-----------------------
男性、23歳、職業:建築士、石川県在住
X (旧ツイッター) ●https://twitter.com/Kitsune_Half
隊員歴:2020年6月から
主なアイドル遍歴:葵るり
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 キツネと人間のHalfさんは、石川県在住の23歳の男性隊員。前回登場の、うさぎのケン隊員さん (※) 曰く「隊員になって1番嬉しかったのは、彼との出会い。本当にしっかりしていて賢く、頼りになる、大切な親友」とのこと。
 敬愛する希山愛さんを “推し様” と呼ぶ彼に、ばってん少女隊の楽曲コード分析や今後に期待することなど、様々に語ってもらった。

(◇今月の隊員さん◇ 第107回:うさぎのケン隊員さん )


■尊敬を込めて "推し様"

 私がばってん少女隊を知ったきっかけは、福岡県のローカルテレビ番組「ゴリパラ見聞録」からです。
“番組のイベントゲストに、ばってん少女隊を呼べないか” という会話 (公式動画#181旅・前編の7:56〜8:40) からグループの存在を知り、YouTubeでばってん少女隊について検索したのが始まりです。
 初現場となったのが「令和4年度 春の入隊式!」ツアー大阪公演 (2022年 4.29@梅田クラブクアトロ) 。
 現場へ行こうと決めた理由は、ばってん少女隊を知ってから約2年が経っても、気持ちが失われなかったことと、新規ファンを歓迎する「入隊式」というコンセプトのライブを行ってくれたからです。

 ”推し様” は、愛ちゃん (希山愛) です。尊敬を込めて “推し様” です。
 最近はukka葵るりさんに「ガチ恋」というか「推≒恋」という新たな感情が芽生え始めてるんですが、それはさておき (笑) 、愛ちゃんの特典会に通う日々が続いています。
 最初は感想を伝えることしかできなかったんですけど、最近、ありがたいことに認知もいただいてますし、友達みたいな感じで話せるようになってる。。。その割には「可愛い、可愛い」ばかり言ってるから、友達としては気持ち悪いですね (笑) 。
 この仕草が可愛かった、あの表情が可愛かったと具体的に伝えるようにしていて、最近のイチオシは「でんでらりゅーば!」メイキング動画の一コマ (9:09~9:15) 、画面下から愛ちゃんがニュッと顔を出し、菩薩の笑顔で「どうも〜」。
「世界一可愛い」と、愛ちゃんへ伝えました。


■プロ意識と、凛とした表情

 “推し様” である愛ちゃんの魅力は色々ありますが、一言で表すなら、プロ意識の高さです。
 色々な場面で感じるんですけど、例を挙げると9周年記念ライブ (2024年 6.23@福岡市民会館) のアンコール「夢のキャンバス」。
 あの曲が始まる直前、現場、および配信映像で確認したので確かだと思うんですが、愛ちゃん、泣いてるように観えたんです。
 だけど、最初のポーズ、客席に背中を向けて腕をあげるシーンから、クルッと前を向いて曲が始まっていくとともに涙をグッと抑えているように観えました。

 今思うと、先日 (8.7) 発表された瀬田さくらさんばってん少女隊卒業、および芸能活動終了。
 憶測ですが、あの時点で、6人は9周年記念ライブが現体制での最後の周年ライブになることを分かっていた。
 直前のMCで「。。。でも嫌だね」「これやったら終わっちゃうもんね」と口々にしていた中で、愛ちゃんりるあちゃん (蒼井りるあ) が抱き合って涙を流していて、でも瀬田さんを前向きに送り出したいし、自分たちも未来へ向かって力強く踏み出していかなければならない。
 だから、泣いてる場合じゃない。
 あの「夢のキャンバス」は、笑顔で歌おうと6人で決めていたんじゃないでしょうか。
 感情が込み上げてくるけど、その方針を貫こうとするプロ意識の高さがさせた、“推し様” の凛とした表情だったと思います。


■「けがれ」と 「みそぎ」のコード分析

 1番好きな曲は「みそぎ the MUSIC」です。私はコード分析が好きで、”構造” の精巧さの観点から、格が違うと感じています。
 どういうことか、説明しますと。。。

 構成をざっくり言えば、以下の2つです。
  ①Aメロ〜サビ前:けがれを みそいで〜
  ②サビ:アイドルは歌い踊るよ music〜
 そして、それぞれのコード (≒スケール) は、こうです。
  ①Bミクソリディアンスケール
  ②Bメジャースケール

 ①のミクソリディアンスケールは、いわゆるモード (教会旋法 ※) と言われる話になるので、初めて聞く人は「???」かもしれません。
 要は、①②のメロディが、それぞれ以下の音階に収まるという意味です。

 ポイントは、②の方が “普通の音階” であり、①は80年代シンセポップ (ニューウェーブとも言われる) などで使われる、”特徴的な音階” であること。

 すなわち、コード “B” という軸があって、「①Aメロ〜サビ前/$${\underline{\text{特徴的な音階}}}$$」から「②サビ/$${\underline{\text{普通の音階}}}$$」へ展開する。
 この聴き心地の変化を「けがれをみそぐ前・後」と考えます。
 つまり、「コード “B” のまま、①→②へ展開する」ことで「 ”同じ身体” が、けがれをみそいではらわれた」ことを、音で表現している。

 歌詞もその通りにリンクしています。
 ①サビ前の歌詞は「けがれ」について。一見すると、攻撃的なニュアンスの歌詞が並びます。
 それが、転換点である「Are you ready? Yeah! Yeah!! Yeah!!! Yeah!!!!」を経て、②サビで一気に明るく、希望に満ちた歌詞へ変わる。
 つまり、②サビは「けがれをみそいではらわれた後」ということです。
けがれをみそぐ前・後」を表現するのに「$${\underline{\text{教会}}}$$旋法」を用いている点も、偶然ではないと思います。

 さらに、コード “B” が表すのは。。。もうお分かりですね。ばってん少女隊 (=Batten girls) の “B” 。
 美しいほど精巧な ”構造” の「みそぎ the MUSIC」。コード分析を通して、そんな解釈が成り立つと考えます。

(※)教会旋法の語源は、モードが成立した時代に教会音楽が主流だったことから (諸説あり) 。
みそぎ the MUSIC」のイメージとしては、普通からズレた音階 (=ミクソリディアン) が、サビで本来のメジャースケールに戻ることでズレが正される。
 サビで本来の姿に戻ったスッキリ感が出るので、それはそのままみそがれた感覚に等しい、という解釈が成立する。

本章協力:ねこあるきさん (@Konekoaruki)


■建物が好きだ愛してる〜温故知新〜

 現在、石川県に住み、建築士として働いています。
 もともと東京都出身で、石川県に引っ越したのは大学進学からです。
 小学三年生のとき、テレビ番組「大改造!!劇的ビフォーアフター」で、とある古民家再生の回を観て、もう本っ当に子どもながらに感動したことが、人生の指針を作ってくれました。
 番組の中で “匠” と呼ばれていた建築士さんが、古民家再生のスペシャリスト:倉橋英太郎さん。その背中を追いかけ、倉橋英太郎さんの母校である石川県の大学の建築学科へ入学します。

 ところが、大学生活は、期待通りにはいきませんでした。
 まず、”座学の建築学” に物足りなさを感じました。
 それに、周りの学生は遊ぶために大学生をやっているようにしか見えず、本気で建築を学ぼうとする姿勢が感じられませんでした。

 大学の建築学科を卒業すると、一級建築士試験の受験資格を得られます。それが最短ルートです。この点だけを考えると、卒業まで、”とりあえず4年間を過ごす道” もありました。
 でも、それは人生において “信念のない期間” になってしまうのではないか。
 大学を出なくても、二級建築士として実務経験を積むことで、一級建築士になることはできます。
 遠回りになっても良いから、真剣に建築と向き合う環境に身を置きたいと考え、入学から7ヶ月で大学を辞め、すぐ建築会社へ就職しました。

 やりたい仕事は、私の原点である古民家再生です。
 古民家再生は、現代のライフスタイルに合うよう心地良い居住空間を創り出すことですが。。。
 その建物がもともと持っていた魅力を “つなぐ” ことが大切です。かつて、その建物が "新築" だった頃、新生活への期待やワクワクする気持ち、住む人の希望まで含めて “再生” する。
 そういう仕事がしたいです。
 実は、倉橋英太郎さんの座右の銘は「温故知新」。3年前、新体制になったばってん少女隊のツアータイトルと同じです。
 小学生の頃から憧れていた人と、”推し様” が交差する。運命的な "つながり" を感じました。


■「この道を信じて」と、希山愛は言った

 今後のばってん少女隊に期待することは。。。自分たちの信じた道を突き進み続けてほしいです。
 9周年記念ライブの最後の挨拶で、"推し様" は大意としてこう言っていました。
「9年間進んできたこの道を信じて、10年目もみんなと色んな思い出を作れたらと思っています」
 改めて振り返ると、この言葉の重みを感じます。
 隊員さんたちが愛する、6人それぞれの個性を大切に、これからも自分たちの信じた道を突き進み続けてほしいです。

 そして、私自身も、そのように生きたいと思っています。
 実は、昨年の春に独立して、現在は個人事業主の建築士として働いています。
 以前勤めていた会社から仕事の大半を受けているので、関係は続いていますが、資産形成など将来的なことを考えて独立を決断しました。
 自主レーベルみたいなことですね。
 拠点は石川県。大学は肌に合いませんでしたが、石川県という土地には愛着を持ちました。これからもこの土地に住み、建築士としての夢を叶えたいと思っています。

 明日からばってん少女隊、秋の全国ツアーが始まります。信じた道を突き進み、可能性を広げるツアーにしてほしいです。
 それから、今回のツアーを機会に初めて遠征をする方もいらっしゃると思います。声を大にして伝えたいのは、遠征の楽しさ。
 私の親友であり、前回「今月の隊員さん」に登場した、うさぎのケン隊員さんが語っていたように、私たちが一緒に行った今年2月の福岡県への遠征は、修学旅行のように楽しかったです。
 これまでばってん少女隊が発信してきた、色々な魅力が各地にあるので、聖地巡礼しながら、このツアーを一緒に楽しみましょう!



【隊員さん募集】
 当ブログではお話を聞かせてくれる隊員の方 (18歳、高校卒業以上) を募集しています。
 特別なエピソードは必要ありません。「ありのまま」で大丈夫です。
 接触厨も楽曲派もOK。楽しみ方は人それぞれ。(でも周りの迷惑には気をつけてね)
 DDの方も“隊員の日”があるなら立派な隊員です。
 ご協力いただける方は
https://twitter.com/SuhaiGenba までDMでご連絡ください。


<「今月の隊員さん」について>
 この企画は、タワレコオンラインで連載されていた「アイドルのいる暮らし」へのリスペクトをこめたパクリ企画です。
 福岡県のローカルアイドル・ばってん少女隊のファン (通称:隊員) にはどんな人がいるのか?
 どんなきっかけで隊員になったか、普段はどんな生活をしているのか。
「風変わりな人」として伝えられがちなアイドルファンの姿を、もっと真っ当に伝えたくて、隊員の方にガチでインタビューしています。


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