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◇今月の隊員さん◇ 第107回:‎うさぎのケン隊員さん

【プロフィール】-----------------------
男性、57歳、職業:システムエンジニア、神奈川県在住
X (旧ツイッター) ●https://twitter.com/@kentaiin16
隊員歴:2020年6月から
主なアイドル遍歴:アイドルネッサンス
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 うさぎのケン隊員さんは、神奈川県在住の57歳の男性隊員。コロナ禍でリモートワーク中に観た、GuuGooチャンネルの動画から、ばってん少女隊に興味を持つようになったそうだ。
 システムエンジニアでありながら「実は、機械音痴なんですよ」と笑う、温厚な人柄の持ち主である彼に、推しの魅力や現場仲間について語ってもらった。


■穴を掘り続ける少女

 僕がばってん少女隊に興味を持ったきっかけは、コロナ禍で仕事がリモートワークになって、アイドルのミュージックビデオをYouTubeで流していたところからです。
 BGMとして流してたんですけど、関連動画で音楽以外のものもオススメされますよね。目に止まったのが、GuuGooチャンネルの企画でばってん少女隊R藤本さんと糸島を訪れる動画。
 何が面白いって、あの動画、撮影当時メンバーだったありっさ (西垣有彩) が1人だけ観光に参加せず、ずっと砂浜に落とし穴を掘り続けてるんです (笑) 。
 専用のお子様スコップも用意されていて、ありっさ本人は、 ”今日は落とし穴ガチ勢になる” とやる気満々。
 なんというか。。。不思議と、“優しさ” を感じたんですね、あの動画から。
「穴を掘り続ける少女」と言葉にすると、すっごくシュールなんだけど (笑) 、掘ってる土の中から虫が出てくると、ありっさはその虫を逃がしながら「バイバイ、お元気で」と言ったり。
 たまに「できたー?」と、穴掘りの経過を確認しにくるメンバーたちがいて。
 バラバラなようで、お互いを尊重しあっている。そんな動画です。

 最終的に「優しい落とし穴」(by ありっさ動画の45:04〜) が完成し、R藤本さんが落ちてあげるくだりまで、ずっと優しい空気が流れ続けます。
 あそこからですね。コロナ禍で世の中が緊迫していた中、ばってん少女隊という優しいアイドルグループに興味を持つようになったのは。


■「もうちょっとゆっくりにします?」と、柳美舞は言った

 現在の推しは、柳美舞ちゃんです。
 動画で気になってから、ばってん少女隊の単独ライブへ行くまで2年半くらいかかったのかな。
 特典会については。。。言ってみれば僕は、ずっと “在宅” でアイドルを観てた人間なんでね。アイドルが目の前にいるなんて、ありえない状況なんですよ。
 そんな僕にとって、初現場のばってん少女隊単独ライブ「リアルばってん放送局」(2022年 12.28@KT Zepp Yokohama) で、初めて美舞ちゃんとツーショット写真を撮ったんですけど、緊張して「応援してます」と「可愛いです」ぐらいしか言えませんでした。

 最近は「歌がすごく上手くて驚きました」とか、少しは具体的なことが言えるようになってきたかな (笑) 。
 それから、特典会も “参加型のもの” が増えましたよね。
 去年の「でんでらりゅーば!」の “サビの手遊び振付をメンバーと一緒にやる特典会” で色々遊んでもらいました (笑) 。
 優しいんですよ。美舞ちゃんも。
 事前に、手遊び振付を一生懸命練習したんですけど、全然できなかったので「できないんです」と正直に伝えてから、「僕はずっとグーでいきます」と言おうとすると、美舞ちゃんから「じゃあ教えるので、一緒にやりましょう!」と。
 結局、やっぱりできなかったんですけど (苦笑) 、2回目行くと「もうちょっとゆっくりにします?」と0.5倍速にしてくれたり、優しく対応してくれました。
 一方で、優しさに隠れた真面目さなのかな、”やらなきゃいけない状況” にして、おじさんを逃がさないところは、美舞ちゃんの手のひらの上でコロコロ転がされてる感じもあって (笑) 、そこもまた美舞ちゃんの魅力だと思います。


■本当は怖いんですよ

 仕事はシステムエンジニアをしています。
 中学生の頃に8bitのパソコンに触れてプログラムを作る面白さを知り、高校生のときにはプログラムコンテストで賞をもらったりしていました。
 そんな感じで「システムが得意」だと思って生きてきたんですけど、実は機械音痴であることが分かりまして (笑) 。
 きっかけは10年ほど前。当時高校生くらいだった息子が、スマートフォンに向かって「この辺に回転寿司店ある?」とか言ってるんです。
 音声入力、僕はできないんですよ。機械って、話しかける相手じゃない認識だから。
 それからですね。あ、機械音痴なんだと自覚したのは。
 ジェネレーションギャップと言ってしまえば、それまでなんですけど (笑) 。

 得意だと思ってたものが、そうじゃないと分かったのと、アイドルを好きになったのは、同じくらいの時期ですね。
 今はもう解散してしまったけど、アイドルネッサンスが好きでした。
 80年代〜90年代のJ-POPのカバーをよくやってたグループで、カバー動画がYouTubeへ頻繁にアップされるんです。
 僕が青春時代に聴いてた曲を歌ってくれる姿が刺さりました。
 実は、体調を崩した時期でもあったんですよ。
 リーダー職になって、数十人を取りまとめなくちゃいけないんだけど、うまく回らない。ほぼ毎日終電まで仕事に追われる日々でした。通勤時間は片道2時間くらいあったから、睡眠時間もあまり取れない状態で、体調がおかしくなっちゃって。
 結局、アイドルネッサンスを現場で観ることは最後までありませんでした。
 2018年1月に解散が発表されて、その1ヶ月後にラストライブがあったんですけど、僕は入院中で手術前だったから、ライブに行ける状態じゃなかったです。

 それから紆余曲折あって、ばってん少女隊が、”現場に通うようになった初めてのアイドル” となるわけですけど。。。
 やっぱりね、なかなか、こんないい年したおじさんがリアルの現場に踏み出すのって、怖いんですよ。


■「満員の会場」という景色を見てもらいたい

 現場に行くのが怖かった理由は。。。一緒に行く相手がいなかったこともあるし、勝手が分からなくて恥をかいたら嫌だし、周りが若い人たちばかりで自分が浮いてしまって、「場違いなところへ来ちゃった。。。」と後悔するかもしれないし。
 理由を挙げればキリがないです。

 そんな状況で、一念発起してチケットを取ったのが、中野サンプラザでの単独ライブ (2022年 11.26) です。あの年はばってん少女隊が「中野サンプラザを満員にしたい」と、ずっと言い続けていたから、少しでも力になれたらと思いました。
 ところが、開催数日前、僕は新型コロナウイルスに感染してしまい、行けなくなっちゃったんです。
 思い浮かんだのが愛ちゃん (希山愛) の言葉でした。
 というのも、僕はメンタルが弱くなると、思い出すのは愛ちゃんの “優しい笑顔” なんです。あの笑顔に何度救われたことか。
 その愛ちゃんが、中野サンプラザについては「空席を作りたくない」と言っていたので、これは誰か代わりに行ってくれる方へチケットを譲らなければ。そう思ったんです。
 電子チケットだったから、相手さえ見つかればすぐにお渡しできる。
 それで、隊員さんの間で有名なほくゆさん (※) にお願いして、僕のチケット譲渡の投稿をSNSで拡散してもらいました。
 このとき、ちょうどチケットを探していた方がいて、この方との出会いが、僕の隊員ライフを大きく変えてくれることになります。

(◇今月の隊員さん◇ 第72回:ほくゆさん )


■修学旅行のようでした

 今までの隊員ライフで、1番嬉しい出来事が、中野サンプラザのチケットを受け取ってくれた隊員さんとの出会いです。
 なんと北陸地方から遠征してばってん少女隊のライブを観に来るというんです。
 もともとライブの日は仕事の予定だったけど、直前に行けることになったから、11月初旬に完売していた中野サンプラザのチケットを探していた、ということでした。
 そして、チケット譲渡から約1ヶ月後。僕にとって、初現場となるばってん少女隊単独ライブ「リアルばってん放送局」で、その隊員さんとお会いすることができました。
 20代前半の男性隊員さんで、それからは現場が同じになると行動をともにするようになり、今年の2月には初めての福岡遠征。ライブの前後に一緒に聖地巡礼するスケジュールを立てて行きました。
 先ほど、僕には息子がいると話しましたけど、彼はちょうど息子くらいの年齢なんです。
 つまり、親子ほど年齢が離れてる。 ”生きてきた時代が違う” といえば、おおげさかもしれないけど、僕と彼の人生には交差する部分が何もないように思えます。ばってん少女隊という “推し” を除けば。
 あの聖地巡礼では、僕らは完全に “同級生” になって、糸島や宗像を廻りながら「あー! ここ動画で観た場所じゃん!」「だよねー!」と、キャッキャ言いながら、声を弾ませてたんです。
 僕は57歳で、彼は23歳だけど、まるで修学旅行中の高校生でした。

 高校生と違うところは、夜はお酒を酌み交わしながら語り合った、という点ですね (笑) 。
 飲み会では、さらに仲間が増えました。ばってん少女隊が観光大使をしている福岡県宗像市の神湊のホテルに泊まったんですけど、偶然、たぁしぃさん (※) も同じフロアに宿を取っていて、じゃあせっかくだから一緒に飲みましょう! と3人で盛り上がったんです (笑) 。

(◇今月の隊員さん◇ 第104回:たぁしぃさん )

 現場仲間の輪は広がっていて、最近は現場に行けば、誰かしら知り合いがいるくらいになりました。ライブが終わった後の感想戦は楽しいし、楽し過ぎて終電を逃してしまったこともあります (笑) 。
 新しく隊員になる方への言葉は。。。
 正直、初めて1人でアイドル現場に行くときは怖いと思います。
 でも一歩踏み出すとそこは最高の世界です。隊員さんたちはみんな優しいので、声を掛けると老若男女関係なく優しく対応してくれます。
 家に帰るまでがライブ。。。ではないです。ライブ後の隊員さんとの感想戦までがセットです。是非とも、ばってん少女隊の話に花を咲かせながら、一緒に乾杯しましょう!



【隊員さん募集】
 当ブログではお話を聞かせてくれる隊員の方 (18歳、高校卒業以上) を募集しています。
 特別なエピソードは必要ありません。「ありのまま」で大丈夫です。
 接触厨も楽曲派もOK。楽しみ方は人それぞれ。(でも周りの迷惑には気をつけてね)
 DDの方も“隊員の日”があるなら立派な隊員です。
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<「今月の隊員さん」について>
 この企画は、タワレコオンラインで連載されていた「アイドルのいる暮らし」へのリスペクトをこめたパクリ企画です。
 福岡県のローカルアイドル・ばってん少女隊のファン (通称:隊員) にはどんな人がいるのか?
 どんなきっかけで隊員になったか、普段はどんな生活をしているのか。
「風変わりな人」として伝えられがちなアイドルファンの姿を、もっと真っ当に伝えたくて、隊員の方にガチでインタビューしています。


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