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◇今月の隊員さん◇ 第109回:こぉすけ@T:DF隊員さん

【プロフィール】-----------------------
男性、39歳、職業:会社員、東京都在住
X (旧ツイッター) ●https://twitter.com/kooo_TmS_suke
隊員歴:2022年9月から
主なアイドル遍歴:ZONE、ももいろクローバーZ
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 こぉすけ@T:DF隊員さんは、東京都在住の39歳の男性隊員。2017年から約5年間アメリカで生活していた時期、ばってん少女隊の活動に興味を持ったそうだ。
 推しの春乃きいなさんと同じく、理系大学生であった彼に、推しの魅力やばってん少女隊について、語ってもらった。


■海の向こうから「OiSa」が聴こえてきた

 僕は2011年頃からももいろクローバーZを推していたので、後輩グループとしてばってん少女隊の名前は知ってたんです。
 仕事の関係で、2017年から5年くらいアメリカに行ってました。その間、追えていない情報も色々あったんですけど、2021年の終わりぐらいですかね。海の向こうから流れてきたんですよ。スタプラフェス (2021年 10.30@横浜アリーナ) でばってん少女隊がすごいことやったらしい、と。
 スターダストプロモーションのアイドルグループが様々なステージを披露する中、ばってん少女隊は、持ち時間9分27秒ずっと「OiSa」をループし続けた、通称 “無限のOiSa” 。
 興味を持ったのは、あそこがきっかけですね。

 色々と情報を後追いして、それ以前に有線放送で日本中に「OiSa」が流れる、”野生のOiSa” という現象もあったと知りました。
 加えて、あの2021年は年末に行われるアイドル楽曲大賞の1位に「わたし、恋始めたってよ!」が選ばれたんですよね。
 あの賞に選ばれるのって、スタプラだと私立恵比寿中学とか桜えび〜ず (現:ukka) が常連のイメージだったので、いきなりばってん少女隊がランクインしたっていうのにびっくりして、これはちゃんと聴いてみないといけないな、と思いました。
 そんな思いとともに、日本へ帰国したのが2022年です。


■ふっとう石と突沸とっぷつ〜理系大学生の日常〜

 推しはきいなちゃん (春乃きいな) です。
 彼女を推した理由は色々ありますが、大きな理由の一つが、ふっとう石ですね。
 SHOWROOM配信中に、ふっとう石を見せた回があって、びっくりしました。そんなアイドルがいるのかと。

 ふっとう石は、液体を加熱するとき、急に沸騰することで中身が周囲に飛び散る現象=突沸とっぷつを防ぐために使うものですね。
 僕は大学で化学を専攻してたから、ふっとう石は馴染み深いです。
 地元の「◯◯公園」の名前が、アイドルの口から出てきたような感覚です。
 温度の上昇を穏やかにするためのふっとう石ですが、僕の場合は逆に、感情が突沸とっぷつして推し愛がさらに深まった感じですね (笑) 。

 その時点で、彼女は大学二年生。これから、大変だろうなと思いました。
 というのも、理系の大学生は三年生、四年生が特に忙しい時期なので。
 彼女が僕と全く同じことをやってるか分からないですけど、会話の端々で出るキーワードから、多分同じ分野を専攻していて、学生生活は大きく違わないと思うんですよ。
 三年生から忙しくなる理由は、実験科目が入ってきます。
 もし学校に行けなかった場合、後からレポート提出で取り返すっていうのが通用しなくなるんですよ。
 必ず毎日学校へ行って実験して、結果をまとめ、次はまた別の実験。それをグルグルグルグル繰り返して積み重ねる。
 実験も色々あって時間軸が長期にわたるとか、一人でやるものもあれば、グループでやるものもあるから、研究内容をきちんと理解して、一つひとつの過程を丁寧に進めないと、成り立たないですね。
 時間も頭も取られるから、思い出すと。。。大変でしたね (笑) 。2回休んだらアウト。遊ぶとかは二の次になってたんで。
 彼女は、そういう学生生活をアイドル活動と両立させてるんだから、本当にすごいと思います。


■「きいなはアイドル」と、瀬田さくらは言った

 色々とばってん少女隊について知っていく中で、絶対観るべきと言われたのが「"脱・箱入り娘"宣言」の動画です。
 2019年、大学受験に専念するため、きいなちゃんばってん少女隊の活動を一時休止します、と告げる場面が起点となり始まっていく、あの動画。
 色々な人生の岐路が収められていましたけど。。。
 特にさくらちゃん (瀬田さくら) の印象が強かったですね。”そんな大事な話を、どうして私たちに相談なく、「決定事項」として伝えられるのか納得できない。きいなに対してじゃなく、事務所側に対して” と、毅然とした表情で言っていて。
 僕にとってさくらちゃんは、誰に対しても優しい人というイメージでしたけど、あの動画で、僕の知らないさくらちゃんがいたことを知りました。

 そして今年の夏、新しい夢を叶えるため、さくらちゃんばってん少女隊を卒業することが発表されましたね。一方で、きいなちゃんも岐路に立っています。
 今、きいなちゃんは大学四年生で、理系の場合、周りの学生の多くは、大学院の入学試験を受けると思うんですよね。彼女自身も大学院進学を考えてなくはないって言ってました。
 大学院入試は夏から秋にかけて行われるので、もう決まっているかもしれないですけど、なんというか、最後に一緒に活動するこの数カ月、きいなちゃんさくらちゃんには、たくさん話をしてほしいです。
 二人は同い年で、ホテルで同部屋でもあまり話さない、言葉を必要としない老夫婦のような関係性だと自分たちで言ってますけど、やっぱり今、お互いのことを話し合ってほしいです。
 きっと、まだまだ僕らの知らないきいなちゃんがいて、さくらちゃんきいなちゃんの色々なポテンシャルを見抜いていると思ってるので。
 卒業発表翌日のスタコミュ配信でも「全てにおいて、きいなはアイドル」という意味のことを言っていましたし (※) 。

(※)2024年 8.8@スタコミュ配信/瀬田さくら
新メンバーオーディションに触れ、”アイドルの在り方は様々である” と述べた後、現メンバーの特徴について、概ね以下のように語った。

希山愛:歌とダンスが大好き
蒼井りるあ:アイドルが大好き
柳美舞:歌力がある
上田理子:みんなをまとめるMC
春乃きいな:グループの雰囲気を作る。みんなの良いところを見つけて発信する。勉強も頑張っている。
そう。。。全てにおいて、きいなはアイドル。


■毎日走っていた10代

 10代から20代にかけて、ライフステージの大きな変化が頻繁にありますよね。進学、就職、結婚など、色々な環境が、ガラッと変わる。
 そういう局面で、最後に決断するのは自分だけど、仲間の存在はすごく重要だと思います。

 僕の10代は、走ってましたね。比喩でなく、本当に。中学校から高校まで陸上部でした。
 10年ほど前に結婚したんですが、式をあげたとき、僕の席の参列者の半分は、高校時代の陸上部仲間です。
 中学生のときは、けっこう良いところまで行って、周りは「すごい」と言ってくれるし、人生初の恋人ができたりして、うん、良い時代でしたね (笑) 。
 種目はハードル走をやってました。ハードル走は、障害物がある中で、どれだけスピードを落とさずに走れるかを競う競技なので、身長が高い方が有利なんです。
 ところが、高校生になると、僕の身長は思ったほど伸びてくれなかった。こればっかりはねぇ、練習したからって背が伸びるわけじゃないですから (苦笑) 。
 中学生の頃に想像していた未来ほど、ハードル走の記録は伸びませんでした。

 でも、陸上を続けて良かったですよ。良い仲間に出会えましたから。
 あのももいろクローバーZが生徒役を務めた、映画「幕が上がる」のように、部長がアツい人物で「やるなら本気でやろうぜ。全国目指そう」というスタンスだったんです。そして、みんなをのせるのがうまかったんでしょうね。
 ハードル走に限界を感じていた僕も、本格的に短距離リレーへ種目を切り替えて、その結果、その年の県内1位の記録を出せました。
 ちなみに、人生で初めてテレビに映ったのは陸上の試合中なんですが、約10年後、そのときの映像が、バックに「行くぜっ!怪盗少女」(ももいろクローバー) を流したムービーとして、僕の結婚式で上映されることになります (笑) 。


■強い・柔らかい人に

 大学で化学を専攻した後、化学メーカーに就職して、冒頭で話した通り、仕事の都合でアメリカに5年間ほど住んでいました。
 約5年間のアメリカ生活を経験して、日本という国の良さを感じることが増えました。
 一言で表すのは難しいですが、支え合う、”和” の尊さを感じます。

 例を挙げると。。。
 アメリカにいるとき、虫歯になってしまって歯医者に行ったんですけど、1本治すのに10万円かかりました。2本治したので合計20万円です。
 日本だったら、せいぜい数千円ですよね。それに慣れてしまってるから驚きました。
 日本では保険証を提示すれば自己負担は大体3割で済む、国民皆保険制度が成り立っていて、みんなで支え合ってるから、病院を高いと感じずに済んでるんですよね。
 アメリカの場合、お金持ちなら手厚い保険に入って個人でカバーするんでしょうけど、大半の庶民は気兼ねなく病院へ行くことはできないんじゃないかな。
 それから、市販薬について。アメリカの方が色んな薬品が数多く売られてるんですけど、裏を返せば、それを飲んで勝手に治せという感じです。副作用が出ても、全部自己責任。
 なんというか、そういう環境でも勝ち残っていける「強い」人にとっては、アメリカは自由で良い国かもしれません。
 ただ、アメリカを全否定するつもりはないですが、「強い」だけじゃない大事なものがあるんじゃないかと。
 色んな人が生きてる。例えば具合が良くないとき「病院へ行って、きちんとお医者さんに診てもらおう」と思える社会の方が、僕は好きだな、と感じます。

 だから、推したかったんですよ。ばってん少女隊を。
 自分たちが生まれ育った九州の良さを発信し、日本を、そして世界を元気にしたい。そんな高い志を持って活動するアイドルグループが、今、壁を越えようとしている。
 アメリカで暮らして、自分が日本人であることや、何に価値を感じる人間なのか。そういうことに向き合ってる最中だったから、ばってん少女隊の、”和” の尊さがより身に染みたんだと思います。

 先日、第一子を授かりました。
 改めて振り返って感じるのは、妻への感謝です。
 大学時代のアルバイト先で知り合って20年弱。思えば人生の約半分を一緒に過ごしてきたことになります。
 その間、僕が急にアイドルにハマってももいろクローバーZのライブに通い出したり、アメリカへの転勤があったし、コロナ禍もありました。
 様々なことを乗り越えて、新しい人生のスタートラインに無事立ち会わせてくれた、妻には感謝の気持ちでいっぱいです。
 23歳になったきいなちゃんが、抱負として「強い・柔らかい人になりたい」と語っていました。本当に良い言葉だと思います。
 娘もそんな風に大きく育ってほしいし、将来、娘と一緒にももいろクローバーZばってん少女隊のライブへ行くことが夢なので、その夢を叶えられるよう、僕自身も、"強く・柔らかく" 生きていきたいと思います。



【隊員さん募集】
 当ブログではお話を聞かせてくれる隊員の方 (18歳、高校卒業以上) を募集しています。
 特別なエピソードは必要ありません。「ありのまま」で大丈夫です。
 接触厨も楽曲派もOK。楽しみ方は人それぞれ。(でも周りの迷惑には気をつけてね)
 DDの方も“隊員の日”があるなら立派な隊員です。
 ご協力いただける方は
https://twitter.com/SuhaiGenba までDMでご連絡ください。


<「今月の隊員さん」について>
 この企画は、タワレコオンラインで連載されていた「アイドルのいる暮らし」へのリスペクトをこめたパクリ企画です。
 福岡県のローカルアイドル・ばってん少女隊のファン (通称:隊員) にはどんな人がいるのか?
 どんなきっかけで隊員になったか、普段はどんな生活をしているのか。
「風変わりな人」として伝えられがちなアイドルファンの姿を、もっと真っ当に伝えたくて、隊員の方にガチでインタビューしています。


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