テスト観点モデルの話2

ここでテスト観点モデルの話をしましたが、今日社内でテスト観点について議論したので気付きをメモとして残しておきます。


テスト観点という用語の意味するところ

テスト観点という用語は抽象的で、人によってとらえ方が違う用語の代表格のような存在です。今日そこを一段だけ詳細化することができました。それは、製品やプロジェクトに依存するテスト観点とそれらから独立したテスト観点がある、ということです。

ここにまさに書かれていることなんですけどね。Generic test aspectと(Specific) test aspectの違いです。Specificなものが偶然Genericなものと完全一致する可能性やそのまた逆はあるにせよ、このどちらであるかは明らかにしておかないと話がおかしくなります。


Generic test aspectはGenericさのレベルに違いがある

どれぐらい製品やプロジェクトの依存性を除外するか、のレベルに違いがあるということです。例えば、iPhoneアプリのGUI操作のGenericなテスト観点があった場合、スマホアプリとしては共通化できるテスト観点である可能性が高いです(そのアプリ独自のスワイプ動作が定義されていたりしない場合)。ここに含まれるテスト観点は画面の上部をタップすると最上部にスクロールする、などです。

それがアプリだけでなくスマホ全体として使えるようなGUI操作のテスト観点になると、使えるスコープが一回り大きくなります。ここに含まれる可能性があるのは指でスワイプすると画面が追従するとか、ダブルタップを認識する、とかになるでしょうか。

ここからお分かりの通り、Genericにすればするほどスコープは広がりますが、具体性が落ちていきます(抽象的になっていきます)。それはつまり、ある意味では流用しにくいテスト観点になるということです。


いい感じの抽象度とは

僕はテスト会社に所属しているので、このGeneric test aspectの収集と再利用が事業の肝になります。どこら辺の抽象度(=スコープ)で集めるのがよいか、今もまだ模索しています。本当は、ズームイン&ズームアウトして利用者が使いやすい抽象度の情報を提供できるのが最強なんでしょうね…。


まぁ、苦しいところですが頑張って本当に再利用できるGeneric test aspectをあつめたいものです。

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