UTP2のTest-specific procedureについて

UMLを出しているOMGが、テスト関連のモデリング手法を提供しています。それをUTP2といいます。

UTP2の仕様書自体は200ページを超えるボリュームであり、それをすべて読み込めてはいないです。今回興味ある箇所だけ読んだので、記載してみます。

UTP2では、テスト計画やテスト設計のモデリングも可能になっているのですが、今回着目するのは8.5 Test Behaviorです。テストのふるまい、という言い方はなじみがありませんが、テスト実装相当、というと伝わるでしょうか。

その中で8.5.1 Test-specific Proceduresという章があります。Test-specificと言っているのは、UTP2が基本的にUMLを参照しているからです。そのため、UMLで定義されていることは改めてUTP2では定義していません。例えばシーケンス図とかは改めて定義せずに使っています。UTP2はUMLのテストエクステンションだと考えればよさそうです。

Test-specific procedureとしては、3つのprocedureが定義されています。test procedure、test case、test execution scheduleです。この順番にサイズが大きくなります。test execution scheduleがtest caseをinvokeし、test caseがtest procedureをinvokeする感じです。テストケースがプロシージャだといわれると少し違和感がありますが、そういう定義みたいです。

ちなみに、テストプロシージャの定義は、ISTQBとは大きく異なっていますね。こちらがISTQBの定義です。

A sequence of test cases in execution order, and any associated actions that may be required to set up the initial preconditions and any wrap up activities post execution.

ISTQBではテストケースの実行順のシーケンス+Setup/Teardown含む、ですね。

UTP2では7.4.2.2に定義があり、

A procedure that constrains the execution order of a number of test actions.

です。複数のテスト関連アクションの実行順を規定した手順(直訳ですみません)ですね。少なくともISTQBのような複数のテストケースについては語っていないです。ちなみにtest execution scheduleの定義は7.4.1.2で、

A procedure that constrains the execution order of a number of test cases.

です。こちらがほぼISTQBの定義相当ですね。

定義がずれていて困りますが、何を語っているか意識して文書を読んだり、コミュニケーションしたりしたいですね。

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