A-SPICEのアセッサとなる意味
こちらでA-SPICEのアセッサについて少しお話ししました。今日は、果たしてアセッサって意味があるのか?という話です。意味がない、というと営業妨害になりそうなので、そんなことは言いません。
結論から言うと、ありきたりですが、目的によって違う、と思います。
A-SPICEの認証をしたい人:アセッサ必須
A-SPICEの枠組みにのっとって、正式にお墨付きを与える必要がある場合は、アセッサとなる必要があります。A-SPICEはintacsというSPICE系の非営利組織の下にあるVDAという業界団体が作っているものです。その枠組みの中で、正式なお墨付きを与えることができるのはアセッサだけ、と決まっています。厳密にはCompetent Assessor以上のみ、です。ということで、知識云々ではなく、認証したいならアセッサ必須です。免許みたいなものですね。
A-SPICEの認証を受ける人:アセッサ任意
世の中でA-SPICEの認証をする人、というのは相当限られた人たちなのではないかな、と思っています。せいぜいそれを専門にしている会社か、または大きな企業の中で専門の部署や役割があるケースでしょうか。
それ以外の場合は、多くがアセスメント・認証を受ける側だと思います。その場合は達成したいレベル相当のプロセスが作れていればいいということになります。アセッサのトレーニングを受けると、アセッサがどんなことを考えて、どんな視点でアセスメントを行うか理解できるため、一定認証に通りやすくなるいえるとは思います。ただ、必須ではないと思います。アセッサとなるためにはまとまった時間とお金を使ってトレーニングを受ける必要があります。その支払うコストとのトレードオフかな、と思います。
個人的な意見では、アセッサとなるよりは自分で勉強した方が効率が良いのではないかな、と思っています。
A-SPICEを使ってプロセスをよくしたい人:アセッサ不要
A-SPICEの認証が必要なのではなく、単純にプロセス改善の手段としてA-SPICEを使うケースです。この場合は、アセッサが何を考えているかを知る必要がなくなるため、純粋にA-SPICEのことを理解するだけでよくなります。そうなると、アセッサとなるのは(ほとんどの場合)無駄ですね。
感覚的には認証を受ける人はアセッサトレーニングの3-5割ぐらいの価値を享受でき、プロセスをよくしたい人は0.5-1割ぐらいの享受になるかな、と思います。
まぁ資格コレクターとか、資格があると話を聞いてくれる、とかいろいろ時事情はあると思うので、上記踏まえて検討するのがいいのかなと思います。
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